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李春成:J-WORKER

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2007.07.30
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カテゴリ:発掘インタビュー
──アドバイザリー・スタッフとしてアントラーズに在籍してますが、将来的にはどんな仕事を目指してるんですか。
本田 ボクはGM、つまり強化の仕事をやりたいんですよね。監督になって指揮を執るよりも、チーム作りをしたいんです。「夢先生」でも、「今現在のボクの夢」ということで、その話はしてるんで。
──”リアル・サカつく”ですね。
本田 そうです(笑)。
──アントラーズは名古屋グランパスとの相性が昔からいいように思います。だけどグランパスも、リーグ戦でけっこういい位置にいながら勝てないというチームですよね(=インタビュー前日の6月24日第17節、アントラーズはホームでグランパスを迎え、2-1で勝利。リーグ3位のポジションを死守した)。
本田 そうですね。
──黄金時代の系譜を辿っていくと、最初はアントラーズとヴェルディ、そのあとアントラーズとジュビロ、そこにマリノスが割って入ってきて2連覇をはたし、今はレッズとガンバ、そこにフロンターレが絡んできてるという構図です。そのレッズとアントラーズに引き分け、ガンバとフロンターレに勝っているアルビレックス新潟の躍進にも驚きましたが、やっぱりチームっていうのは「生き物だ」という印象を個人的には強く感じてます。後半戦に向けて、現在のアントラーズの位置をどうご覧になってますか(=第19節から再開される後半戦は8月11日に開幕する。アントラーズは小瀬にてヴァンフォーレ甲府とのアウェイ戦に臨むが、この節の最大の見どころは、万博で行なわれるガンバとアルビレックスの首位攻防戦だろう)。
本田 言い出したら、いっぱいあるんですけどねぇ。でも選手のときの言い分とは、またちょっと変わってきてますよね。フロントの内部事情なんかを知ってしまうと。でもそうは言っても、「もっとよくできるんじゃないかな」っていう気持ちのほうが強いですね。選手側の立場としていままでは言ってきましたけど、今は間にいる立場なんで。
──たとえば中田浩二の移籍問題がありますよね。バーゼル側も、レギュラーの浩二は出しにくいでしょう。
本田 そうなんですよ。バーゼルだってマルセイユにお金を払って浩二を買い取ってるわけだから、それと同じ金額じゃ出さないでしょうからね。そういう駆け引きは絶対にあると思います。だったら、違う選手をリストアップして連れてきたほうがいいと思うんですけどね。そういうお金の問題だけじゃなく、今いる選手への影響も大きいと思いますから。「中田浩二」という戦力としては、アントラーズには必要な選手だと思いますけどね。
──でも平均年齢が下がってきたとはいえ、アントラーズの選手層って、そんなに薄くはないでしょう。
本田 薄くないですよ。やり方次第ですよ。体とモチベーションを維持させるようにもっていくためには、フロントと、それから現場のコーチや監督だと思いますから。やれることは、いっぱいあります。ポテンシャルの高い選手が多いんだから。まぁ、去年を通して言われてる、メンタル面で弱いところはたしかにありますけどね。メンタル面が弱い、ポテンシャルは高い、そしたら「なんでオレがもう1年できないんだ」って(笑)。今はちょっと調子よくなってきましたけど、開幕当初なんて全然良くなくて(=開幕2連敗。折り返し地点で3位新潟との勝点差は2。2位の浦和とは6の4位)。精神的な弱さっていうのがモロ出てましたから。今だって、それが強くなったというわけじゃないんですよね。一番の原因っていうのは、外人を外したことなんです。それでうまく機能し始めたんですよ。やっぱりやってる選手っていうのは、モヤモヤしてるんですよ。でも、これはウチの伝統なんですけど、誰かのせいにしないんですよ。「あいつがいなければうまくいくのに」とか絶対に言わないんです。そうやって教えこまれてきたっていうか、それが自然と伝統になってるんで。ヤナギ(=柳沢敦)のコメントなんかも、ダニーロのことをカバうようなことを言ってるし。選手が選手をカバいますからね。「誰が見てもダニーロはダメでしょう。外すべきでしょう」なんて言わないですから(笑)。ヤナギも上を見てきて、それを理解したうえでそういうコメントを残すんです。
──それこそ92年、93年以来の伝統ですか。
本田 そうですね。ジーコが「謙虚な気持ちをもって、互いに尊重しなければならない」って言ってましたから。あのジーコが言うと、説得力があるじゃないですか。誰も文句を言わないわけですからね。オレたちも日本代表クラスになっても、ジーコの言葉っていうのはどこかで残ってましたし。そうした伝統のなかで、オレが背負ってるものもけっこう大きかったと思うんですよ。だから、「オレがこのチームを退いたらダメでしょう」って言ってたんです。そしたら、やっぱりダメでしたからね(笑)。どこのクラブでも言えることでしょうけど、ベテランの重要性っていうのは、よそのクラブから来て1年、2年だったらなかなかまとめられないかもしれないけど、ずっとアントラーズでやってきて誰よりもオレはこのチームを理解してたわけだから。ほかのクラブとか見てても、それはすごく感じますよね。
──これはボクの個人的な意見になってしまいますが、今年のJはバランスの良さと引き出しの多さでガンバ、しぶとさでレッズ、で、オシムジャパンのサッカーに近いクラブとしてフロンターレっていうような3チームがあるんですけど、日本人監督がそのうち2チームですよね。こうしてみると、日本人指導者のレベルも上がってきてるんじゃないかと。
本田 関塚(=隆)さんは本田技研のときからよく知ってるんですけど、指導者として素晴らしい人だと思いますよね。今は中村憲剛とか我那覇(=和樹)だとか、日本代表クラスが育ってますけど、正直、セキさんが入った当初はこの面子でよくこの位置にいられるなと思ってましたから。実際に闘うとわかるじゃないですか、選手のポテンシャルの高さが。最終ラインの3人なんてボールをつなげられないし、「ただ強いだけ」みたいな。「言っちゃ悪いけどね」っていうところがあったんだけど、セキさんの指導力や見る目、それとポイント、ポイントで外人のいい選手をポーンと取っていく……、たとえば縦のラインだったりと。左サイドがいなければ取ってきてって、そういう巧さがありますよね。3人の外人を巧く使いながら、もともといい素質を持ってた日本人選手の力を伸ばしていくと。そういう意味では素晴らしい指導者だなって思いますよね。本田技研のときから、オレはそう感じてました。ガンバに関しては、たしかにバランスがいいですよね。同じ金持ちチームのレッズなんて、あれだけ個人能力の高い選手を揃えてるのにバランスが悪いしね(笑)。サッカー的なおもしろさっていう意味でもどうなんでしょう。あれだけガッチリ守って、選手たちも、たぶん鬱憤がたまってるんじゃないですかね。だって、もっと攻撃的なサッカーができるチームなんだから。このあいだの試合もなんとか勝ちましたけど(=6月23日の第17節vs清水エスパルス戦。1-0)、内容的には全然最悪でしたからね。
──で、4位のアントラーズは何が足りないんでしょうか。
本田 もちろんメンタリティに関しては第一の課題だと思いますけど、若さが空回りしてるっていう部分もあるし、でもメンタル面っていうのは練習では養えない部分なんで。言葉にするのは難しいですよね。やっぱり高校から入ってきた若い選手っていうのは、学生気分が2年たっても3年たっても抜けてないですよね。いいものを持ってるのに伸び悩んでたり。たとえばシュート練習をやりました。「じゃあ次は紅白戦をやります」って言ったときの合間に、フザけていた選手がいたとしますよね。それでピッと笛が鳴ると、フザけてたときのままの調子でゲーム形式の練習に入っていっちゃうんですね。その結果、集中できてなくて、ふだんだったらミスしないようなところで単純なミスをしたりっていうのが多いんです。それまできちんとできていたことが、フザけた時間が入ることによって、そのまま次の練習にももってきちゃうんですね。そういう学生気分が抜けない選手が、ここ何年かは多いですね。だから「環境がいい」っていうのも、オレはメンタル面を成長させない一因じゃないかと思うんですよ。オレらのときっていうのは上下関係も厳しかったし、なんかこうピリピリしてたみたいなところもあったし、ハングリー精神みたいなものもすごくあったと思うんですけど、今は無いに等しいですもんねぇ。
──そんななかでも例外となる若い選手はいますか。
本田 ハングリーさを持ってるかどうかという意味ではちょっと別なんですけど、内田篤人っていうのは、いきなり最初から出て経験値をつけて鍛えられたっていうのもありますけど(=06年の開幕デビュー戦からフル出場)。あいつは入ってきたときから謙虚だったんですね。エリートで進んできてるタイプにしてはすごく謙虚で、だから成功したのかなと。まわりの環境っていうのが、いままで以上にちやほやされる環境でもありますし、悪い方向へ悪い方向へと行きがちなんですけど、そういった意味ではあいつはこれから楽しみな選手じゃないかなあと。どうしても、どこかで勘違いする時期があると思うんだけど、それをあまり感じさせないのが内田ですよね。なんでだろうなぁ。そういう独特の雰囲気をもってますよね。


【その5へつづく】

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最終更新日  2007.07.30 10:50:47
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