10月08日 09時26分 NHK千葉県のニュース 千葉放送局
http://www.nhk.or.jp/lnews/chiba/1083061052.html
焼却灰保管で自治体苦慮
家庭からでるごみを燃やした灰から国の目安を超える放射性物質が検出され、東葛地域の自治体は、灰の保管場所の確保に苦慮しています。
柏市では、性能が高いゆえに目安を超える灰を出してしまう焼却施設の運転ができない事態になっています。
柏市南増尾にある「柏市第二清掃工場」では、ことし6月以降、検査のたびに焼却灰から国の目安を超える放射性セシウムが検出されています。
灰は埋め立て処分ができないためドラム缶に入れて保管していますが、保管場所はあと1か月ほどで満杯になる見通しです。
施設は先月7日から定期点検のために運転を止めていますが、再開すると再び灰が出て、保管場所が満杯になってしまうため、点検が終わったあとも再開できない状況が続いています。
この施設では灰を圧縮して量を少なくすることができますが、その分、放射性物質の濃度が高くなり、性能の高さがあだになっています。再開のめどは決まらず、当面は市内にもう1つある清掃工場で一般ごみの焼却を行っていくということです。
一方、隣の流山市では、市のクリーンセンターに、千葉県内で最も多いおよそ450トンの灰が保管され、今月中には満杯になる見通しです。
灰に含まれる放射性物質はようやく国の基準を下回りましたが、依然として受け入れ先が決まらない状況が続いています。
市は1億4000万円の補正予算を組み、保管場所の確保に乗り出していますが、これ以上、打つ手はなく、国や県、東京電力に対して対策を示すよう求めています。