中村版鬼平「鬼火」感想
何度見てもぴんとこないというか、原作が思い出せない話。怪しげな連中が窺う飲み屋、中に入ってみれば陰気な夫婦?二人がやっており、酒もつまみも悪くないが他に客はいない。結局取って返して暴漢の1人を捕まえた長谷川様、だが気がつけば当人たちが姿を晦ましていた。「丹波の上様のお指図か」亭主が暴漢相手に問うたことから、そちらも視野に入れての探索が始まる。二人の名は、やいち、おはま。近所の人々によれば、亭主は女房に何処か遠慮している様子だったという。「女房に頭が上がらぬ亭主など珍しくもあるまい」一般論を述べただけなのに、上司に咳払いされた 兎忠さんドンマイ☆つか相槌を避けた粂八さんもそのお方を思い浮かべたのかい。「鬼の平蔵ってしってるか?50両出すぞ」50両とは安く踏まれたものだ、と後でご当人さまが嘆いていました。一流の剣客で、実戦で三桁斬ってる相手の暗殺が50両ですか。小柳さんクラスでもそれくらいはかかってしかるべきだよ!怖いもの知らずでうっかりひっかかった浪人高橋勇次郎、相手から声をかけてきてびっくり。これは勝てない、とあっさり願えるのだった。なにか前科は?と聞かれ「気に食わない通行人にアヤつけて金を巻き上げてました」って正直だなおい。人のこと言えない長谷川様でよかったな。最後、墓場に鬼火が燃えてend。それはわが子を護らねばならないという母の執念の炎だろうか。