和モノコンピの世界 Love Sounds Style -Victor Edition-
Love Sounds Style -Victor Edition- VICL-61484 (2004)芸達者な三保敬太郎の作曲でいくつかの演奏・バージョンが存在する1は短いながらもエッセンスを凝縮しスキャットの可能性を秘めた素晴らしい作品。3曲ランタイム2分というギネス級マキシシングルが2000年に再発されました。2、14はヴィブラフォン奏者の松本浩氏で、毒のないスッキリした味わい。『昭和ダンス・パーティー』、『東京ボサノヴァ・ラウンジ』などでも収録が散見されます。5、10はクラシカルな名曲をボサノヴァアレンジにする異色作。同時代は尺八など邦楽器でラテン音楽をされたり、純邦楽をモダンジャズに仕立てたり、奇抜で刺激的なアイデアが飛び交っていたようですが、そのノリの成功例というか、悪いわけが無い。6は中盤の生ハープの音列がとても美しく、さらに琴のような硬い弦の響きやヴィブラフォン、上等なギターなど凡庸なラウンジとして済ますには勿体無い完成度。7はFrancis Laiの名曲にまるでミレニアムのようなハープシコードで全体に彫を際立たせた名アレンジ。9、13は70年に発表されたイージーリスニングのレコードから。いずれも端正なアレンジでクリエイターとしての資質を結実させた傑作。"つかのまのしあわせ"はオリジナル曲だろうか。リードが楽器ごとに引き継がれる瞬間などさりげない美学を感じる。彼の主要作品等入手困難な作品も含めて、各社で発表された『ソロ・ワークス・コレクション』にて容易に聴くことができる。12は長尺のボッサメドレーで、腕利きの軽音楽奏者が集った当然の名演となっている。爽やかな南国の空気・風を感じさせる、無駄のないイージーリスニング。1. 11PM テーマ音楽(猪俣猛とオールスターズ) great!2. シャレード(松本浩とブルー・ナイツ) 3. 9月の雨(飯吉馨,ビクター・オーケストラ) 4. スター・ダスト(シンガーズ・スリー+1,ナイト・ストリングス) 5. 幻想即興曲(シンガーズ・スリー,池野成秋とプレイ8)6. メディテーション(宮沢昭,山川恵子) great!7. さらば夏の日(中村八大グランド・オーケストラ) 8. テキーラ(シンガーズ・スリー+1,宮沢昭,ナイト・フィーバー) 9. つかのまのしあわせ(筒美京平とそのグランド・ストリングス) 10. 愛の夢(シンガーズ・スリー,池野成秋とプレイ8) 11. 幸せはパリで(中村八大グランド・オーケストラ) 12. メドレー:波~コルコバド~イパネマの娘~ワン・ノート・サンバ(ビクター・ボサノバ・グループ&グランド・ストリングス) great!13. 題名のない歌(筒美京平とそのグランド・ストリングス) 14. 夜のストレンジャー(松本浩とブルー・ナイツ) 15. ムーン・リバー(フォー・シンガーズ・スリー+1,ナイト・ストリングス)