首藤康之レポYasuShuto

首藤康之レポート Yasuyuki Shuto

日本屈指の、そして世界のダンサー,首藤康之。ベジャールのミューズにして、ジョニー・デップのイタイファン、笑うととても可愛い少年のような彼。首藤さんにレポートお寄せください。以下は zakuroさんの投稿です。

2003年6月13日 川口リリアホール
シルヴィ・ギエム プロデュース 三つの愛の物語
「カルメン」 振付;アルベルト・アロンゾ
      音楽;ビゼー/シチェドリン
      初演;1967年、ロシア ボリショイ劇場
      カルメン;斎藤友佳理
      ホセ;首藤康之
      エスカミリオ;高岸直樹
      ツニガ;後藤晴雄
      運命(牛);遠藤千春 
      &東京バレエ団


 第一幕、首藤さんの登場シーン、ツニガ役の後藤さんと息がぴったり!
きれいにそろってました。
二人とも足がきれいに伸びているし、それだけで「すごーい!」と感動。

それなのに、次に思ったのは「やっぱり首藤さん、小さい・・・」でした(汗)
<白鳥>の時は王子役のトムよりひと回りくらい小柄に見えて(トムも決して大柄ではないのに)
「周りは外国人だし、日本人が小柄に見えちゃうのはしょうがないよね~」と思っていました。
その後、TRの放送やHP掲載の本上まなみ・武田真治と一緒に写っている写真を見て
「やっぱりそれほど小柄でもないのかぁ」と思っていましたが、ツニガ役の後藤さんと並んでも、やっぱり小さい・・・
武田真治がさらに小さかっただけなんですね(汗)

それに、首藤さんの太ももは細い。
変なところばかり観ていて申し訳ありませんm(_ _)m
・・・だってぇ、<白鳥>の衣装では分からなかったからぁ・・・

兵隊帽をとってのソロ・ダンスでは、おもむろに帽子を取るしぐさが、なんだか可愛らしい。
「今から帽子が邪魔になるくらい激しく踊ります」という合図みたい(^^;)

踊り始めて思ったのは、首藤さんが「僕は体が硬い・・・」とおっしゃっているのが、分かるような気が・・・。
まだ、踊り始めだから?緊張しているの?それとも「カルメン」だから?
なんとなく踊りが硬く感じます。でも、決して重くはない。
私が気張って見すぎなのでしょうか?
見ていて自然と肩に力が入ってしまいました。
それでも、踊りが進むうちに時折『ふっ』っと力が抜けたように、やわらかな動きが見られて、????
硬さと柔らかさと両面もっていて、でもそれがアンバランスではなく、魅力になっている。
不思議な人です、首藤さん。

斉藤さんのカルメンと首藤さんのホセは、「経験豊富な年上の女性の誘惑にハマってしまった大人しい青年兵士」という印象をうけました。
首藤さんのホセはとってもウブな青年にみえました。特にカルメンに誘惑されているところ。
首藤さん、決して若くないのにねぇ。
二人の年齢差のせいでしょうか?それとも、首藤さんの個性のせいでしょうか?

そして第二幕、カルメン&ホセのパ・ド・ドゥでは、二人の後ろ(上?)で踊っていたツニガ役の後藤さんの踊りが、すごくキレがあってカッコよかった!
後藤さんも見たいし、首藤さんも見たいし、どっちを見たらいいの~!と忙しかったです。

エスカミリオ役の高岸さんも踊りがダイナミックでよかったですが、今ひとつ迫力が足りない気がしました。
花形闘牛士なんだから、もっと華がないと、ホセとの対比にならないじゃ~ん、と。

ハイライト版だったからそう感じたのでしょうか?

席が遠かったので、表情が良く見えなかったのが残念。
とくに首藤さんは伏目がちで、顔が見えにくい・・・
オペラグラスで時折見ると「苦悶の表情」。
「どうしよう、(危険な女性を)好きになっちゃった・・・」という戸惑いのようなものを感じました。

ハイライト版だったせいか、ラストのホセがカルメンを刺すシーンが唐突だったような気がします。
物語にのめりこめないうちに終わちゃった~という感じ。
私の前の席に座った5・6人組の女性が、幕が上がってから入ってきて、かなり前のめりに座って観ていたせいで、そっちが気になってしまったせいかも知れません。
是非、もう一度全幕観てみたい!もちろん首藤ホセで!
今度は気張らないで見れそうな気がします。


 
 zakuroさま、ありがとうございました。



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