天竜川の中域にある山間地の老人の二人暮らしの家にでかける
(タイトル)天竜川を河口から水源まで遡行する諏訪湖があり、その上には霧ヶ峰高原と車山高原がありました。写真は信州、蓼科湖付近で撮影した熟れた赤い実(本文)(プロローグのように)(天竜川の中域にある山間地の老人の二人暮らしの家にでかける) 用事が突然におきて、その日の午後に天竜川の中域にある山間地の老人の二人暮らしの家にでかけることになりました。 新東名高速の浜松あたりのインターで降りて、天竜川沿いを長野方面に上っていくのです。川沿いに突き出た小山の中腹に民家があることに驚いておりましたが、訪れたその家はその民家よりも更に上まで登っていったところにあったのです。 養蚕をしていたことを示す家屋があり、桑の木はなくて急斜面にお茶の木が植えられておりました。 この家に滞在したのは30分あまりです。届け物をするために訪れたのです。 ここでの用をすますころには午後5時を回っておりました。曇り空でもあったので直ぐに道は暗くなりました。 ここへ来る途中で、その日のうちに家に戻るのは難しいことなどもあって、天竜川の水源地の諏訪湖の宿に予約してありました。 10月21日のことです。 この日の東京の日の出は午前5時21分、日の入りは午後4時59分です。 この日予約した宿の諏訪湖までは山間地を走り、中央道の飯田にでるのです。 暗い夜道の1車線の細い道を走っていると道を間違えたのではないかと、少し引き返して確かめるという面倒くささがありました。 諏訪のセブンイレブンで夜食のカップ麺とビールを買うころに、日本シリーズの巨人対楽天戦は、楽天の2点リードで田中将大投手が救援にでて9回2アウト、ランナー1・2塁という場面でした。 宿には午後10時に着きました。かけ流しのお気に入りの湯に入り、ピーナツをつまんでビールを飲み、お蕎麦のカップ麺を食べて、ほっとしたか、草臥れたかした、一日でした。(ちょっぴいり盛り上がる)(信州の高原は秋色に染まっておりました。) 浜名湖から諏訪湖へという遡行の行程は天竜川をさかのぼるということであります。 ここへ来たついでだ、ということで翌日の10月22日は、諏訪湖に水を落とし込む霧ヶ峰高原と車山高原に足を運びました。 厚木インターから浜松までの高速道路の山林は少し秋色になっているだけだったのです。 霧ヶ峰高原と車山高原の秋景色と周辺の山の紅葉のことに思いは至りませんでした。 諏訪湖から霧ヶ峰高原には30分で達しますが、ここは秋の景色が輝いておりました。 霧ヶ峰高原は草紅葉(くさもみじ)で、薄茶色の枯れ草と逆光に白く輝くススキの織りなす景色でした。 ここの高原道路の景色を楽しむために八島湿原に足を運びました。八島湿原は枯れ草色で、マユミの花が咲いておりました。マユミの花は初夏に白い花をつけます。秋に残っている花のようなのは、薄桃色の額と赤い実をなかに包んだ花の枯れ残りなのです。 ここではバスツアーの中高年ハイカーとすれ違いました。 この後は来た道を引き返して車山の肩の駐車場に行き、この上にあるコロボックルヒュッテのテラスでコーヒーを飲むのでした。 テラスの向こうに見えるはずの蓼科山は雲か霧が遮って見えませんし、見上げればある車山も霧の中でした。 晴れたり曇ったりの高原のお天気ですが、10分ほど下った白樺湖には日が射していて、ちょうど良く色づいた木々を照らしておりました。 ここから蓼科湖へ向かう高原道路には唐松林があって、この木が秋色真っ盛りでした。ここの唐松林の春夏秋冬を楽しみにして足を運んでいるのです。 その先にある蓼科山の南側登山口付近は、落葉樹が赤や黄色の色とりどり、その織りなしで眩しく光っているのでした。 思わぬことでした、よい景色を見ることができた、と嬉しくなりました。 蓼科湖から少し下ったところにある北欧レストランで午前11半の開店をまって昼食です。 数学者で本を出版して世に良く知られているある人が、このレストランにきたことを週刊新潮に書いておりました。 私はこのレストランを、考古学の分野で縄文時代の遺跡などを発掘している長野県のある人の案内で知ったのでした。 接客をしているレストランのオーナーの奥さんは南信で育った人ですが、私が車山登山の行き帰りにここへ寄るので、山のことを少しだけ話します。 東日本大震災のあったその日には車山の直下の宿にいて、その翌日には車山に登りました。あるときには腰まである雪の中を長靴で登って、足がすっかり冷えてしまいました。 そのようなあとでの寛(くつろぎ)ぎに、このレストランに立ち寄るのです。(エピローグ) 急な用事で天竜川の中流域にでかけて、その足で諏訪湖の宿に泊まり、霧ヶ峰高原と車山高原を散策して、周辺の秋をすっかり楽しんだあとでの、昼食はランチタイムの安い食事でした。レストランの食卓の向こうには車山山頂のレーダードームが見えます。雲の動きで晴れたり曇ったりするので山頂の白いレーダードームは、黒くなったり白くなったりするのです。【追記】 秋の日の突然の出来事を記録する意図で綴りました。読み返しておりませんので、疑似脱字、不適切な表現は悪意のないこととして適宜ご解釈していただくことをお願いします。