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テーマ:ニュース(99488)
「地震雲」というと皆さんは地震発生と何か関係があるのではないかと思われるのではないかと考える人が多いのではないかと思われるが、地球学者、気象学者の間では地震の発生と地震雲とよばれる雲の発現との因果関係は不明(まず存在しない)とされている。
「地震雲」の種類の一部画像 しかし、気象学の雲の発生メカニズムの解明の一つとして考えると中々面白いものが見えてくるのではないかと思われる。では、見ていくことにしよう。 「空に変わった雲が発生していて、その雲が「地震雲」であり、その雲が発生した方角で、地震が発生するということがわかる」とされているのが地震雲であるが、先ほども示した通り、地球学者、気象学者の間では、その因果関係は不明である。 「地震」と「地震雲」の発生メカニズムの一端を大雑把に探っていくと、地震が起きる前に大陸プレートと大陸プレートとの間に圧力が掛かり歪みが生まれる。そして、その歪みがプレートとプレートとの擦れ合でプレートがグッと中に入り込みポンと弾けたら地震が発生することになる。これが所謂地震発生の大雑把な説明である。そして、プレートがグッと入り込む瞬間にプレートとプレートが擦れ合う訳であるが、その擦れたときに人間では感じない強力な磁場の変化と電磁波が発生し、電磁波の放射によって、地上にも磁場変化や電磁波放射が及ぶ。動物が地震の前に騒ぎ出したりするのは動物達がこの人間では感じることができない磁場変化や電磁放射を察知することができるのではないかとの説がある。 高エネルギーの電磁波は気体分子をイオン化させる(霧箱参照)ため、大気中に増加したイオンが水蒸気の凝結核となって雲の成長を促進し、地震雲が作られるとされている。また、磁場の変化の場合、強い磁場の中に反磁性体の雲粒や凝結核があるとそれが浮上することが知られており、このようなメカニズムで地震雲が作られるとされている。 簡単に言うと、プレートとプレートの歪み、擦れ合によって発生した電磁波が、外に向かって広がることによって、動物が地震の前に騒ぎ出したり、大気に影響を与えて雲を形成するのではないかとされている説がある。これが一般に言う「地震雲」の発生メカニズムとしては有力とされている。 しかし、この説では磁場変化や電磁波放射の発生あるいは電磁波による雲の生成については一定の理解が得られているようであるが、『地下で発生した磁場変化や電磁放射が厚い地面や大気という媒体をどのように通過するのかについて』は理解が得られるような説が出されていないのが実情である。そのため、俗説として扱われるにとどまっている。また、人工的な電磁波発生源(レーダー、スマートフォン、テレビ、ラジオの電波)が多数あるにもかかわらず、その電磁波によって雲の発生が観測されていないのはおかしいといった批判もあるようである。 陰謀論者が米國軍がアラスカにて管理している気象観測機(高周波活性オーロラ調査プログラム『HAARP』)は「気象兵器」ではないかとする説も、数多くのアンテナから電磁波を発生して「オーロラ」の発生メカニズムを探るオーロラ観測機として存在しているのであるが、この説を基にして、「気象兵器」とされてしまっているのではないかと思われる。 (陰謀論者の例) アラスカで行われている高周波活性オーロラ調査プログラム(HAARP)において気象兵器の研究が行われている。元ミネソタ州知事ジェシー・ベンチュラ(Jesse Ventura)はCNNの取材に対して、「ハープシステムは、特別な50本のアンテナで構成されたシステムであり、出力数百万ワットの高周波を、電離層の特定の地点に集め、その地上への反響が、多くの災害を引き起こしている可能性がある」と指摘し、HAARPは雲の動きや気候をコントロールすることができるとしたうえで、アメリカ政府はこのプロジェクトを機密事項ではないとしているが、ベンチュラ元知事が視察を申し出た際、許可が出なかったことから、「政府はうそをついている」とみている。(ウィキペディア「気象兵器」 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/気象兵器) 日本地震学会と気象庁、政府・行政の所謂「地震雲」に関する公式見解を見ると、 ・日本地震学会の所謂「地震雲」の見解:「地震研究者の間では一般に関係性はないとされているが、関係が皆無であると断言はできない。しかし過去の報告例は大地震の前にたまたま特異な形の雲を見たことで地震と雲を結びつけてしまう一方、地震が起きなかった場合には雲のことを忘れてしまうと考えられる」 ・気象庁の所謂「地震雲」の見解:「無いと言いきるのは難しいが、仮にあるとしても『地震雲』とはどのような雲で、地震とどのような関係で現れるのか科学的説明がなされていない」 ・政府・行政の公式見解:「報告された『地震雲』とされるものの中には明らかに地震と関係のない雲も多く含まれており、その観測や報告は正確性について疑問が残るうえ、地震雲と地震との関係性も明らかになっていない」 となっている。 一応、日本地震学会、気象庁、政府・行政の公式見解をまとめてみると、「地震雲」と「地震」の関係性は無いとも言いきれないが、ガセネタも多く存在し、未だに科学的に解明されていない事が多く因果関係は不明といったところであろう。 これまで、所謂「地震雲」の発生メカニズムの一端と米國軍が管理するオーロラ気象観測機(HAARP)にまで言及して大雑把に説明して来たのであるが、所謂「地震雲」と「地震」の関連性は無いとは言いきれないということで、「地震雲」を正確に判別し発生したときには一応、社会の混乱が起きない程度の多少の警戒はしておいた方が良さそうである。 ただ、「地震雲」が発生したといわれても直ぐに地震が発生するとは限らず、一週間後か一ヶ月後かに地震が来てもどうしようもない。その間地震が発生するまで社会インフラを全て停止する訳にも行かない訳である。であるからして、皆さんは、俗に言う「地震雲」というものが発生しても、落ち着いて「今の時代はいつ何時に地震が起きてもおかしくない」という考えの基、普段行われる地震に関する防災訓練や、地震マニュアルによる「減災」に努められたほうが良いであろう。 参考資料:ウィキペディアぺデイ「地震雲」:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/地震雲 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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