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「世界三大ピアノ ベヒシュタイン・ベーゼンドルファー・スタインウェイ」
ピアノを弾かれる方ならすぐわかると思いますが、先日、世界の3大ピアノ メーカーのベヒシュタイン・ベーゼンドルファー・スタインウェイのフルコン を生で聴き比べるチャンスがありました。3大ピアノがそろって一度に聴ける チャンスなんて滅多にないので非常に贅沢な時間でした。そして、それぞれの 特長が手に取るように分かったので非常に勉強になりました。 杉並公会堂でのコンサートだったのですが、ここは日本で唯一世界3大ピアノ を揃えているホールで、その3台で斎藤雅広さん三船優子さん加羽沢美濃さん が競演するという内容のコンサートでした。 ピアノは作曲に使う程度でそれほど弾けないのですが、それぞれのフルコンを 一度づつだけ弾いたことがあります。個人的にはベヒシュタインがお気に入り です。今回のコンサートや弾いた経験をふまえて3大ピアノの個人的な印象 を書いてみようかなと思います。 ベーゼンドルファー Model290 通称インペリアルは97鍵完全8オクターブで 有名ですが、単音で弾くと音の粒が丸く大きくやさしい、「真珠」のような イメージを持ちました。音量的には他と比べてそれほど出ないですが、音は やさしく、深い木の音がします。それを考慮してかステージでは一番前方に 置かれていました。悪く言うとモワっとした感じがします。 スタインウェイ D-274はハンブルク・スタインウェイの方でしたが、やはり おなじみのきらびやかな感じで、スタインウェイ独特の空気感がでます。 音としては木というよりは「ガラス」の音のような、するどい音の印象を 持ちます。音量的にも一番大きいので後方に置かれバランスがとられていました。 ベヒシュタイン D280は個人的にも一度だけ同ホールのものを弾くチャンスが あったのですが、一番お気に入りです。その時撮った下記の写真にあるように 中にアシュケナージの選定時のサインがあります。音としては和音を弾くと 「水晶」のようなどこまでも透き通る印象があります。他のピアノと比べて 倍音が少ないため、複雑な和音を弾いてもまったく音が濁らないです。 ドビュッシーがベヒシュタインを絶賛し愛用していたのも分かる気がします。 驚いたのはローインターバルリミットがかなり低いところまであることです。 通常の1オクターブ低いところで和音を弾いても音が濁らず、ちゃんと鳴って くれます。このピアノだからこそ生まれる曲がありそうな、そんな可能性を 感じさせてくます。 ピアノ本体だけでなく、演奏者によって音が変わってくるのも楽しめました。 斎藤さんは爆音で男性的な音に、三船さんはやはりピアニストらしい抜けた 通る音に、加羽沢さんは作曲家らしいアンサンブルを重視したやさしい音に なるのが分かりました。非常にためになるコンサートでした。下に写真を 貼っておきます。夢は広がり、いつか幻のピアノ、ファツィオリのF308を 弾いてみたいとな思っている今日この頃です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年08月05日 21時50分12秒
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