テーマ:フュージョン(487)
カテゴリ:CD紹介
以前フュージョンバンドピラミッドを紹介した後,メンバーの神保彰と鳥山雄司についてはそれぞれの名盤を取り上げたので,残る和泉宏隆についても少し。
T-SQUARE / NATURAL(2001年発売DSDリマスタリング盤) 彼は1998年までT-SQUAREのキーボーディストとして活躍し,「OMENS OF LOVE」をはじめ数々の名曲を作曲するとともにアレンジャーとしても素晴らしい仕事をしている。中でも私が好きなのが,さわやかなジャケットの印象どおりの音が楽しめる1990年発表のNATURAL。 鳥山雄司のTRANSFUSIONのように,シンセのアレンジなどが時代を感じさせる響きを持っている。一部の曲でプロデューサーとしてラス・フリーマンを迎えたこともあり,全体として細かいところまで吟味され手を加えられているが,TRANSFUSIONのようなデジタル色はなく題名どおりナチュラルな雰囲気を作り出している。 その雰囲気とともに,やはり彼ら独特のキャッチーでメロディアスな旋律が魅力だ。それぞれのソロの1つ1つまでが,ポップスのサビとして使えそうなほど印象的なメロディで満ちている。 和泉宏隆 / AMOSHE(2007年発売DSDリマスタリング盤) 1988年発表の和泉宏隆のソロ作品。ソロといっても鳥山雄司(g),神保彰(ds),有賀啓雄(b)ら,今思うとピラミッドに近いメンバー構成でT-SQUAREに近いフュージョンが聴ける。ここでも彼の高い作曲能力が遺憾なく発揮されている。全体としてリラックスできる曲調で,天気予報などのBGMとして今でも時々耳にする機会がある。そういう点では,中村由利子などのイージーリスニングに近いと言えるだろう。 冒頭のリフレインが印象的な#6を始め,感傷的でありつつさわやかな彼らしいメロディにあふれているので,T-SQUAREの彼作曲の曲が好きならぜひ持っておきたいアルバム。もちろん彼の十八番のとめどなく流れるようなキーボードのソロも随所で聞ける。長らく廃盤だったが今年ようやくDSDリマスタリング盤が出た。 レビューした機器・CD一覧はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年05月20日 18時17分21秒
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