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フォトリーディング
「本は情報の宝庫。だからこのスキルは必須なんだ」 「サービスのためには『情報』の収集が必要だ」 なんて考えたものの、それって、決して楽なことじゃなかった。 とにかく美容師という仕事は、メチャクチャ忙しい。 サロンワーク、ミーティング、技術のスキルアップのための練習・・・ 休みの日には技術講習会への参加だ。 そんな中で、どうやっていろんな情報を収集していけばいい? どうやって世の中からの知識をインプットしていけばいい? セミナーなんかは、早くから申し込みをして、日程を空けておけるから、 まだいいよね。 ところが「本」はどうだろう? たまたま時間があって、本屋さんに行って、「あ、これ読んどこう」 って本を買っても、それを読む時間って、なかなかつくれない。 僕も以前は、読もうと思って買っても、そのままになっている本が、 自宅、サロン、オフィスに何十冊もたまっていた。 これって、美容師に限ったことじゃないよね。 忙しい現代人は、なかなか本を読む時間って、ないでしょう。 でも、新しい言葉を知る、つまり、自分のボキャブラリーを増やす (このことはお客様に対するサービスでも、また社内でのコミュニケーション をうまく進めるためにも、極めて重要)には、より多くの本を読んで、 出てくる言葉を覚えるのが、一番手っ取り早い。 ところが、手っ取り早いとはいっても、忙しく働いている人たちにとって、 本を読む時間というのは、なかなかつくり出せるものではない。 これって、ほんとにジレンマだ。 そんなふうに思っているとき、 「どんなに忙しくても、1日に1冊、本が読めてしまう」という、 アメリカ生まれの情報処理法があることを知った。 そのセミナーを受けて、「これだ!」って思った。 それが「フォトリーデイング」だ。 このスキルを活用して、僕は今では少なくとも1日に1冊は本を読んでいる。 「フォトリーディング」は、アメリカの神経言語プログラミング・ 加速学習の世界的権威であるポール・R・シーリィによって開発され、 実践マーケッター・神田昌典氏が日本に広めたスキルだ。 1ページ1秒のスピードで本を「眺めて」いくという、右脳を活用した 情報処理法で、単なる「速読」のテクニックとは違う。 もちろん、リッツのスタッフにとって、このスキルは必須。 それまでの僕も、本を読むのは好きで、よく読んでいたと思うんだけど、 フォトリーデイングは、僕の「読書観」を根底から覆した。 はじめからじっくり、時間をかけて読んでいく。 大切だと思ったところには赤で傍線を引く。 重要なページに付箋を立てる・・・そうやって1冊の本を順序よく 味わい尽くすのが以前のぼくの読書だった。 フォトリーディングは、一字一句本を読んでいくのではなく、 本を「感じる」というやり方だ。 本に対して的確な質問をすることで、その本の中にある、 本当に自分に必要なキーワードだけが飛び出てくる感覚になる。 この「キーワード」を探すというのが、僕たちリッツのスタッフには とても重要なことなんだ。 そう、さっきも言ったように、ボキャブラリーを増やすために、だ。 たとえば、スタッフとの会話の中でも、こんなケースがある。 「俺の言ってること、わかってんの?」 「金井さん、なんのこと言ってるの?」 ・・・っていうような場合。 これって、お互いのボキャブラリーの差なんだ。 お客様との関係の中でも、こういうことってあるよね。 ボキャブラリーは、多いほどいい。 そして、ボキャブラリーを増やすには、本を読むのが一番手っ取り早い。 というか、絶対に本は必要。 でも、リッツの中にも、 「忙しくて、ゆっくり本を読んでいる時間なんてないですよ」 とか、 「マンガならいいけど、活字を読むのって、どうもあまり好きじゃ ないんですよねえ・・・」 なんていう人もいっぱいいるし、それはそうなんだろうな、と思う。 僕だって、以前はそうだったからね。 だったら、「本を読む」というよりも、「本からキーワードを拾ってくる」 という作業をしたほうが、効率的だ。 フォトリーデイングは、その本から、自分にとって必要な情報だけを 取り出すというものだから、何も1ページ1ページの内容をしっかり 覚えこまなくていい。 右脳にぺージをビジュアルとして焼きつけ、あとで斜め読みをして 「これは!」と思ったところ(キーワード)を拾い出すんだ。 僕たちは、みんなで本をフォトリーディングした結果を発表しあっている。 つまり、インプットした情報をアウトプットして、シェアしている、 ということ。 それぞれが「これは!」と思った箇所、自分にとって必要だったこと について話す。 たとえば僕が「この本、すげえ良かったよ」といってスタッフに渡す。 それをフォトリーディングしたスタッフが、 「金井さん、僕はこの本で必要な部分って、ここでしたよ」 と言ってくれれば、僕もまた、「あー、そういえばそれもそうだよね」 と、また情報が増えることになる。 自分達が一冊の本から得た情報をみんなでシェアするというこの作業が、 実は会社をすごく活性化させる。 みんながフォトリーディングをやり始める以前と今では、 社内の活気が全然違うんだ。 今の僕にとって、いや、リッツにとっても、このフォトリーディング のスキルはまさに財産になっている。 (「すべては記憶に残るサービスのために」金井豊著より) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.07.03 01:18:08
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