テーマ:映画鑑賞(1113)
カテゴリ:邦画-2010年
★★★
鑑賞No:02075 製作:2010年 監督:若松孝二 出演:寺島しのぶ/大西信満/吉澤健/粕谷佳五 <4/6~ DVDレンタル開始> 太平洋戦争末期。シゲ子のもとに、中国に出征していた夫の久蔵が戻ってくる。ただ、シゲ子の元に帰ってきた久蔵は、顔面が焼けただれ、四肢を失った無残な姿になっていた。それでも世間から軍神と崇められる久蔵に献身的に尽くすシゲ子だったが、久蔵の食欲と性欲を満たすだけの生活に次第に空虚感と歪んだ優越感を抱くようになっていく・・・・。 明らかに反戦映画なんでしょうけど、それ以上に、人間の本能の凄まじさを見せつけられる映画。戦争で四肢を失った久蔵には多少同情するが(多少というのは、久蔵も戦場では戦勝者の常として、現地でひどいことをしているので、その報いではあるため)、感情移入できるほどのビジュアルではないので、さもすると目をそむけたくなってしまい、あまり気分のいい映画ではない。久蔵とシゲ子のセックスシーンも多く、寺島しのぶの脱ぎっぷりは見事だが、あまりいやらしさはなく、生々しさが妙に目立った。 体を張った演技と、歪んだ夫への感情変化の演技が認められて寺島しのぶは第60回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を取ったものと思われるが、作品自体は監督の過激で独特の表現に多少戸惑う感は否めない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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