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カテゴリ:あ行の作家さん
9月5日(火)
「熾火」 東直己著 畝原シリーズ長編の第三弾。 とにかくとんでもない小説だった。東直己恐るべし。 ここまでやるか?ってくらいのインパクト。と言うか人間の 汚い部分、組織の汚濁にまみれた部分をこれでもかと言う くらいに洗い出す。 正直、読んでいて辛い表現もある。そこまで書くのかと 言う部分もある。畝原の辛い気持ちを痛いくらいに感じる。 そんな中、愛する者を守る為に老体(←失礼!!)に鞭を打って 街をかける畝原。そんな畝原に感情移入をするうちにこれが 小説であることを忘れる。これは現実なんだ、と。 これに出てくる悪人達。こいつらと変わらないようなどうしよう もない人間はこの世に溢れている。 ふと見回すとそんな事件ばっかりだもんね。 例えば福岡であんな事件が起きたにも関わらず、同じ九州で 飲酒による事故を起こした奴がいるけどこんな奴人間じゃない ね。今の時期、飲酒運転をしたらどんな目に合うかと言う想像力 すらないんだろうね。 ↑ きつい表現ですが、お許しを。少なくともオイラが3人の子供を 一気に失ったらもう生きていけないと思うので。。。 あの事故にも相当な憤りを感じています(怒) おっと横道にそれたけど東直己の小説はそんなどうしようも ない人間達をどうしようもなく描いている。それでいて小説と して成り立っているのは主人公達の魅力。そんな主人公達を 生み出す東直己に今回も脱帽のオイラでした。 断言しよう畝原シリーズは日本のハードボイルドの中で珠玉の 輝きを誇っていると。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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