イメージが結ぶ100の言葉と100の本、第4回目です。
今回難しかったのは意外に「闇」。苦しみに苦しんで突然見つかった「雨」「虹」「宝石」と、結構難産でした。 自然現象はありそうで意外に思い出せないものですね。

イメージが結ぶ100の言葉と100の本【漫画編】その4

031　「海」からイメージする本は？

Glaucosグロコス　たなか亜希夫

フリーダイビングを扱った作品です。人間は一息でどこまで海の深部を目指せるのか。死と隣り合わせの恐怖と、息を呑む海の美しさと。海への憧れを感じる作品です。それよりも息苦しさが先にたちますけど。（笑）

032　「空」からイメージする本は？

水の夢　森雅之

水の夢の画像が出てこないので、違う作品の画像を貼っています。
この作品集の中の、「魚の唄」という短編。

マリンスノーの海でお魚は唄を思いつき、海面に出て唄おうと思います。でも、その日は雪が降っていて、お魚はどこが海面か分からなくなり、そのまま登って雲から顔を出すといつもより近いところに星があってびっくり。お魚はそこで唄を唄い、その唄は凍って地上に降っていきました。というような。。。

ちょっと最後のページが蛇足なんですが、情景がとても美しい作品。

033　「山」からイメージする本は？

 
岳　みんなの山　石塚真一

これしかないわな～。山岳救助ボランティア島崎三歩のお山ライフ。「よくがんばった」三歩の一言に何故か救われるんですよね。カッコよくてやさしい山男たちにしびれます（死語）。

034　「月」からイメージする本は？

ムーン・ロスト　星野之宣

もし、地球が月を失ったら。。。地軸のズレに伴う環境異変で人類史上最大の危機が訪れる。そこで、人類は新たな月を手に入れるため、木星の衛星エウロパへ向かう。しかし、そこで見た物は。。。

アイディアが斬新で刺激的な作品です。実は2巻がどうしても見つからなくて先が読めないの。観念して文庫本を買おうかしらね。。。（涙）

035　「虹」からイメージする本は？

 
庭先案内　須藤真澄

この中の虹の泉温泉郷という作品。可愛くてちょっとぎょっとする短編。
虹の泉温泉で頭を洗うと、髪の毛が虹色になる。。。その秘密とはいったい。
もう、ほんとにバカバカしくて愛らしいです。

036　「雨」からイメージする本は？

雨柳堂夢咄【10】　波津彬子

雨。。。難しい～～～。
もうこうなったら、こじつけ。タイトルに雨がついてる雨柳堂夢咄だ～！
と、思ったら、１０巻にちゃんと雨の話がありました。その名も「秋黴雨」（あきついり）
淡く静かに情けを交わす、雨の日の人ならぬ客たちのほほえましいお話。切々と降り続く秋霖雨に気持ちが落ち着きます。こういう作品を読むと日本に生まれて良かったと感じます。

037　「雪」からイメージする本は？

 
ガラスの仮面【1】　美内すずえ

芝居のチケットと交換に、雪交じりの風が吹く中、執念で出前を運び続けるマヤの姿は、子供心に凄いなあと思ったもんです。小学生の時に借りて読んだのですが、その連載が未だに続いていること、コミックスの１巻が新刊でまだ手に入ることに驚きを禁じえません。

038　「光」からイメージする本は？

 
聖☆おにいさん　中村光

イエスとブッダが東京は立川のアパートをルームシェアする、下界バカンスライフ。
光って言ったら、この二人しか無いでしょう。W聖人がまぶしくて正視できない！
何気ない日常生活で、無意識に奇跡を起こしちゃうお姿は、神々しいとしか言いようがありません。作者も光さんだしね～。

039　「闇」からイメージする本は？

花輪和一初期作品集　花輪和一

花輪さんの若い頃の作品はとても病んでいて、自傷行為とも思えるほど痛々しくて悲惨。因果応報へのこだわりも、虐待への深い恨みを感じます。心の闇を抱えた人だと思う。

040　「宝石」からイメージする本は？

パール・パーティ　名香智子

真珠養殖業の男性にプロポーズされることから始まる愛憎劇。ドロドロしてて女の業を感じる昼メロ漫画。でもたまに名香さんの作品が無性に読みたくなることがあるんですよね。

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