昨日、「京都市中心部の新しい景観政策」について、
京都市都市景観部長の福島貞道さんの話をお聞きしました。
京都市は、
・市街化区域全てについて高さを見直し、
特に中心部(田の字)については幹線道路45m→31m、
その内部31m→15mとする。(例外許可あり)
・「新・京デザイン」提案募集
・モデル地区における違反屋外広告物対策強化
という思い切った施策の方向性を打ち出しました。ご存知の方も多いと思います。
印象に残ったこと
・景観政策は待ったなし
・生きた都市、まちの中での景観という切り口
・色々な分野で景観教育を
京都市長は、景観に関して、
政策を今作っても、全体の形が見えてくるのは50~100年先だが、
今やらなければ、50年後の京都の景観はなくなってしまうという思いで
やっているとのこと。
50年後の景観を見据えて今からやる。
50年後の景観をつくるのは自分たちだと思ってやっている。
すごいですね。
後世に残る、こんなにやりがいのある仕事は滅多にない。
都市の中では人々の生活があって、そこには文化が、生業があり、
融合して景観をつくっている。
よく言われることですが、景観は”カタチ”から入るのはない。
京都市は、市全域を保全・再生・創造の3エリアに分けています。
だけど地域で生活がそれぞれ違うように、景観も違う。
地域で保全・再生・創造の全てが含まれる。
全体の調和の中で景観が形作られていて、景観が崩れると、生活にも影響を与える。
景観教育センターを京都市に誘致してほしいと国にお願いしているようです。
フィールドそのものが学びの場。
景観教育のメッカ。
こういったことを踏まえながら、
景観という切り口で、都市計画を、まちづくりをプロデュースしている京都市。
結果として現れる政策は、
高さ規制強化や景観重要建物指定、町家修景補助などですけど、
根底に流れる考え方はしっかり生活に根付いているのかなと感じました。
質疑応答で、
大学関係者の方々が次々と質問されてたのですが、
やっぱり違和感なんですよね。
何か外野というか、研究というか、頑張ってねって感じ。
(全く人のこと言える立場ではありませんが)
現場で頑張っている人が正当に評価される世の中になってほしいです。
ご訪問くださりありがとうございました。