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テーマ:宇宙の話題(325)
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こんにちは。
今日は、探査機「はやぶさ」について、14日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が発表したことをお知らせします。 まず、それによりますと、当初計画されていた2007年6月に地球に帰還させることが難しくなったそうで、飛行を3年間延長して、2010年6月に帰還させる計画へと変更することにしたと発表がありました。 それは、イトカワへの着陸後、燃料漏洩に起因するガスの噴出と推定される姿勢変動を生じたそうで、この燃料の漏洩は、11月26日の離陸後、及び11月27日の消感後に発生したと推定されていて、11月29日にビーコン受信が復旧して以来、探査機内各部の温度を上昇させ、発生しうるアウトガスを逐次排出するべく運用を行ってきたそうです。そして、指数関数的に発生する加速度が減衰してきたことから、理論どおりに排出されてきたと判断したそうです。 その後探査機「はやぶさ」は、12月8日時点では、化学推進機関の復旧待ちの状態にあり、姿勢の安定化をはかるために、周期が6分ほどの緩やかなスピン状態に入れられていたそうですが、12月に入って緊急で運用に利用されていたキセノンスラスタによる姿勢制御能力は十分ではなく、加わった外乱トルクは、これをはるかに超えていたそうで、姿勢の発散を止めることができなかったそうです。現在の推定では、探査機は臨界ニューテーション角ないしそれを超える大きなコーニング運動に入ったものと考えられているとのことです。 そのため、探査機「はやぶさ」は、12月9日から地上の管制センターとの交信が行えない状況に入っているということです。解析によれば、復旧できる可能性は比較的高いものの、その復旧作業が順調に実施されて回線が復旧した場合でも、探査機内部の燃料漏洩に起因するアウトガスの更なる排出に、なおかなりの時間が必要であると考えられ、ただちに復旧しないかぎり、現時点での状況から判断して、今月いっぱいに地球帰還軌道に載せることは難しくなったと判断したということで、この結果、2007年6月に地球に帰還させるスケジュールを3年間延期せざるを得ないという判断にいたったそうです。 探査機「はやぶさ」は、現在、ほぼイトカワに近い軌道上にあり、「はやぶさ」のコーニング運動が収束した後には、太陽と地球に対する条件が同時に満たせるようになる可能性がかなり高いものと考えられるそうで、今後、探査機との通信が復旧できる確率は比較的高く、継続して救出に向けた運用を行っていく方針だということです。探査機の姿勢と太陽角、通信距離などに関する検討結果の例は以下の(資料-1と資料-2)を参照ください。 ただ、小型ジェットの修復が可能かどうかは依然不明だそうで、帰還延期で別の機器が故障するリスクも高まるため、帰還できるかは微妙な情勢であることは否めないそうです。しかし会見したリーダーの川口淳一郎教授は「運用は一層厳しくなるが、帰還できる可能性が残されている以上、精いっぱい努力したい」と話したということです。 探査機「はやぶさ」の地球帰還が3年延期されても、地球へ戻って来れる可能性に挑んでいくことを選択したJAXAの勇気に感激です ! 探査機「はやぶさ」の無事に地球帰還を願って、今日の双子座流星群の流れ星にお祈りですね♪^ヾ☆ ヾヽ( -^ #)流れ星さん、「はやぶさ」の地球帰還が無事にできますように♪♪♪そして、p(・∩・)qガンバレ~!はやぶさ~~ !!! 下図(資料-1)は、2007年3月までの間で、太陽と地球からの角度が復旧の条件を満たす+Z 軸姿勢方向の存在範囲を示したものです。かなり高い確率で、この条件を満たす姿勢方向が存在することがわかります。 (資料-1) 「提供 宇宙航空研究開発機構(JAXA)」 探査機の軌道に関しては、2007年の2月にイトカワ軌道からの完全な離脱を行い、地球に2010年の6月に帰還させる探査機軌道計画(案)(赤い線)を示しています。帰還までの飛行時間が長くなるものの、現在の残キセノン薬量で飛行可能だそうで、探査機の姿勢安定化をキセノンスラスタによる3軸安定化で行うかどうかなど、運用方法にはなお検討の余地があるそうです。 (資料-2) 「提供 宇宙航空研究開発機構(JAXA)」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.12.15 00:46:25
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