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化学療法

乳がんの化学療法


化学療法を受ける目的としては、下記の3つが上げられます。
・ 術前化学療法(がんの縮小)
・ 術後化学療法(比較的再発リスクが高い場合)
・ 進行・転移・再発乳がんに対する延命、症状緩和を目的とする治療


<術前化学療法>
術前化学療法とは手術前に全身療法を行うことである。
術前にがんの病期ステージを下げ手術範囲を小さくすること、抗がん剤のがんに対する感受性を知ることが可能になる。
*抗がん剤のがんに対する感受性には個人差があるので、効果のない人もいれば癌が消滅してしまう人もいる。

術前治療の対象となるケース
・病期が2期で乳房温存療法を患者さんが希望しても、しこりが3cm以上で温存手術が困難な場合
・病期が3a期で乳房温存療法を患者さんが希望する場合
・病期が3bまたは炎症性乳がんのように、切除が困難な場合
*抗がん剤の感受性もわかることから、今後は術前治療が主流となると思われる。

使用される抗がん剤
術前化学療法では、アンスラサイクリン系薬剤とタキサン系薬剤の組み合わせが多く使われる。
AC+T、CE+T、CAF+T、CEF+Tなどの組合せ
腫瘍が完全に消失する割合が、20~30%。(臨床試験の結果より)
抗がん剤と副作用については、こちらから



<術後化学療>
術後化学療法は、再発の予防を目的として行われます。(目に見えない癌が全身にちらばっている可能性もあるため)
病理結果の判断により再発リスクが高いと判断されて場合に術後化学療法をすすめられる。
*再発の危険性を左右する因子としては、腋の下のリンパ節の転移個数、年齢、がんの大きさ、組織学的異型度(がんの悪性度、グレード)、ホルモンレセプターの状況、閉経の状況などがあげられる。

ホルモン陽性でリンパ転移が無い場合は、化学療法をせずにホルモン療法のみの場合も多い。

使用される抗がん剤
術後化学療法では、使用される抗がん剤も再発リスクによって変わってきます。
再発率
(CMF)、AC、CAF、CEF、Tの単独4クール
AC、CAF、CEFの単独6クール、AC+T、CE+T、CAF+T、CEF+Tの各4クール
AC+T、CE+T、CAF+T、CEF+Tの各4クール

*乳がん治療では標準治療が確定されていますので、標準治療にそった治療をしてもらえると思います。
抗がん剤と副作用については、こちらから




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国立がんセンター『抗がん剤一覧』は、抗がん剤の副作用などについて患者から質問の多かったものを中心にQ&A(疑問とその答え)の形でまとめてあります。


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