|
カテゴリ:カテゴリ未分類
10月17日からはじまった興福寺の「お堂でみる阿修羅」に行ってきました。
会期は11月23日までですが、今週の土曜日から正倉院展が開かれ、遠方からだと正倉院展とダブルでと考えられる方が多いのではと思い、平日で、正倉院展の会期前である昨日の夕方に行ってきました。 商店街から北円堂の前に出ると(北円堂の開扉もセットとは知らなかった)土産物販売のテントや御茶席まで設けられ、北円堂をチラ見すると、お堂の下に長い行列が出来ていたので、行列嫌いの私としてはゲッと思って、仮金堂へ直行。 仮金堂の前のチケット販売テントは列などなく、なんの苦もなくチケットを購入して入場。 チケットの原型はほぼ正方形で下に三角の切り取りが2つあって、それが仮金堂と北円堂の半券となっていました。 このチケットで会期中は国宝館と東金堂が団体料金適用となるそうです。 さすがに仮金堂の中は人がいっぱいでしたが、身動きが取れないというようなものでなく、観たい場所で1~2分待つと最前列でかぶりつきで観られる程度の・・・平日の大仏殿くらいの混み具合でした。 真ん中にデデ~ンと釈迦如来坐像、両脇には薬王菩薩立像と薬上菩薩立像、その両脇には四天王像。釈迦如来坐像の正面に阿修羅立像で、前方には十大弟子と八部衆像が配置されていました。 薄暗いお堂の中でろうそくの火が揺らめいていましたが、よく見ると、電気のろうそくで、照明は前方上部から斜め下方に向けてのスポットライトでした。 薄暗いお堂の中ではいつも観ていたガラスケース内の明るい照明下とは違って陰影が表情を作り出していて、見応えがあるというか、見つめられる(ってわけじゃないとは思うんだけど)と目を逸らしたくても逸らせないっていうか、吸い寄せられてしまいました。 今回の配置はどうやら営業的に阿修羅像に焦点が当てら得ていたようで、お堂に安置されていた当時は隅の方に配置されていたそうだけど、今回は真正面。それはそれで良く観えてよかったのですが、お堂の中にある阿修羅はスポットライトを浴びずに隅の方で影の中から睨みを効かせているのが一番迫力があってすごいものになるのでは?と感じてしまったのでした。 これもお堂の中という特殊な空間だからこそ思ったことなのでしょうが、昔のようにろうそくの明かりだけで見ると、きっともっと表情豊かなのだろうとすごく興味が沸きました。 さて、北円堂に行ってみると、行列は短くなって、 それでも並ぶのはイヤだなぁ、帰ろうかそれとも・・と思っていると、見ず知らずのおばちゃんが、「観ていってくださいよ。普段は開いてへんけど今日は特別やから・・。」と。 会期が23日まであれば地元でいつでも来れる者としては、「今日は特別」ってことないんですけど(17日の南円堂開扉は1日限りだったけど)、無著・世親菩薩像が観られることもあり、入場することにしました。 時間は午後4時過ぎ。お堂の下に10数人、石段の上にもお堂を取り囲むように行列が出来ていましたが、割合に列はすぐに進み、石段の上にたどり着くと、お寺のスタッフが北円堂の説明をしてくれました(いつもはそんなことないのに)。 建物の説明が終わり、入場を待っている間、建物を見ていると、おもしろいことに気付きました。それがコレ↓ 柱なのですが、その根元を良く見ると、木がきれいな丸ではなく、柱の木の凸凹に合わせて切られている(くりぬかれている?)のです。 などとカメラを向けたりしながら待っていたら、入場できました。 いつもと違うのは仏像の解説があったこと。 それと、無著菩薩と世親菩薩の後頭部の曲線美に感動したことです。 正面に回ると、前で見ていたおばちゃんたちが、「輪島(相撲の)に似てるわ。あの人も外国人的な顔や。」と非常に面白い見解をされていました。 それにしても、運慶はどうやってあれだけリアルに実在の人物を表現したのでしょう?理想像ってことになってるけど、当時、写真なんてあるわけもないし、似顔絵?それとも、身近な人をモデルに?他の仏像とはあきらかに体つきや表情が違いますよね。何度見ても深いです。 北円堂を出ると、珍しいものを見ました。 これだけ見たら、珍しくもない(奈良以外では珍しいかも・・)鹿の親子ですが、 柵の向こうに居るのは小鹿らしく、柵からこちらへ来たがっているのですが、なかなか来られず、見ていると、 一頭がこの溝から出てきました。 溝って言っても大きな溝ではなく、靴幅くらいの幅の浅いU字溝なのです。 うそぉ!と思っていたら、 もう1頭も同じところから出てきました。そして、 微笑ましい授乳シーン。1頭の小鹿はよっぽどお腹が空いていたのか 親が動いて相当ムリな体勢になりながらも飲み続けておりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|