会社員時代の上司から何度か留守電に着信記録がありました。

はて、なんのご用かしら。

今更わたしが残した負の遺産でも発覚したとか？！

でも一緒に働いたことはないので、利害関係はこれといってなかったはず。

うーむ、会社が傾きかけてきたから一緒に新会社でも起こそうっていう
お誘いかしら。

・・・まさかねｗ

いちども一緒に働いたことないし。

で、また連絡があり、ついに理由が判明。

お隣のわんちゃんのことで相談に乗ってあげてほしい、と。

そういえば、在職中に何度かその「お隣りのわんちゃん」のご相談には
たしかにのってました。

７歳のゴールデンレトリバーです。

飼い主だった「お父さん」が急病で亡くなり、その奥さんが
お世話しているものの、リードをひく力が強く、散歩もままならない、
しかも同居のおばあちゃんに痴呆の症状が現れ、犬を飼うどころでは
なくなってきたというお話しでした。

その時は、リードの牽きかたなど、いくつかアドバイスをし、
どうしようもなくなったら、預かり先（知り合いの愛護団体など）を
紹介します、ということでお伝えしました。

その奥さんはその時はそれで納得し、有料でも預かってくれる先が
あるなら、もう少し頑張ろう、ということにその時はなりました。

それから約２年。

今回の連絡は、その奥さんのご実家のお母さまも介護が必要となり、
実家と家にいるおばあちゃんの二人のお世話を一手に引き受けることに
なり、かなり参っているという話しです。

また、そのゴールデンレトリバーも９歳となり、痴呆が出てきたのか
夜鳴きをするようになり、奥さんは夜も眠れない、ということでした。

奥さんが自分なりにネットで預かり先を探したところ、
八ヶ岳に長期で安く預かってくれる施設を発見。

電話で詳細を聞いたけど、外飼いで冬の寒さが厳しいところで、
今まで家の中でぬくぬく暮らしてきたゴルちゃんにはつらそうで
預けるのは躊躇われたということでした。

たぶん、その八ヶ岳の施設は、私の知り合いが家を引き払い、
移り住み、お世話を手伝っているところです。

その知り合いは看護婦さんでしたが、ガンで手術、入退院を繰り返し、
仕事を辞め、大好きな犬たちと、優しいご主人とともに、
療養も兼ねて八ヶ岳へと向かいました。

ですから、信用できないところではないのは間違いないはずですが、
たしかに老犬に寒いところはかわいそうです。

老犬になると、耳が遠くなったり目が見えづらくなり、飼い主の気配が
感じられなくなる傾向があるため、夜鳴きをすることもあること、
どうしても辛いようなら、困った時はお互いさま、家にいる時間も長い
私が、わんちゃんを預かってもかまわないですよ、とお伝えしました。

わんちゃんと私と一緒に、辛い今を乗り切りましょう！って。

一時間ちかく電話でお話ししているうちに、奥さんもだんだん
安心してきたようです。

主人が亡くなってからは、ひとりであれこれと負担が大きすぎ、
切羽詰っていたけれど、犬の件はtomoさんとお話しできて安心しました、
お願いすることもあるかもしれないけど、もう少しだけ頑張ってみます、と。

うれしいです、こういうふうに言ってもらえるのはとても♪

で、わたしも安請け合いしちゃってるわけじゃないんですよ。

以前、実際に老犬で捨てられたと思しき年老いたゴールデンレトリバーを
保護していた経緯もあり、飼い主がそこまで切羽詰る前に、
やはり隣人のフォローが必要だとつくづく感じたからです。


わたしも悠長に保護できるなんていえる環境にあるわけじゃありませんが、
どうしても困っているなら仕方がない、みんなで相談しながら
どうにか飼い主さんが飼い続けられる方法を模索したいと考えています。

がんばれ奥さん、がんばれ私ｗ




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