カテゴリ:ちょっと考えたの
前々から、超ド級な田舎に”セカンドハウス”を持ちたいと 憧れてたのは ウチの近所で暮らす夫の父。 「なぜ。どうして、あたしの休日を奪って行く?」 おたくら年金夫婦なんだし平日あたりに行って来て? こんなパートタイマーの叫びはそっと胸に秘めたまま お義父様の運転で 助手席にはお義母様。後部座席にあたしが。 あたくしのお休み 毎週末 土曜・日曜は ”セカンドハウス”物件を見る為、ドライブ続きでした。 ここは大阪。 どうも京都の奥の奥地帯へ車を走らせるお義父様。 ~あたし豪雪降るトコ無理だなぁ~ 放ったこの一言で 『お前が買うんじゃねぇッ!』と お義父様はご立腹に。 じゃぁ連れてくんなよ・・・チッ!の 舌打ちを隠しつつ着いた物件先は アダチ・アダチ・アダチ。 全てアダチの表札が並ぶ、山間集落でありました。 これってさぁ・・ ~アダチ一族にハブられたら生きてけないよ?~を お義父様へ告げたのですが かやぶき家屋に牧場仕立てのお庭。すぐそばには 奇麗な小川のせせらぎもあり たいそう気に入ったげなお義父様。 家の中には土間や囲炉裏。 お義父様の嬉々ピンポイントを突く、風情あふれる物達。 こんな ウキウキ気分のお義父様とは 打って変わり ネオン街をこよなく愛するお義母様は 市内へ出るバス時刻を入念に不動産屋へチェックする。 『無理無理っ!遠くて飲みに行けないわぁぁぁーッ!!』 の お義母様を遠くからお義父様が見て 諦めた感でした。 実はあたくし。このお義父様の企画を 一緒に止めてくれと お義母様から頼まれてまして・・ 何で?夢だったら叶えてあげたらいいじゃん? と 一瞬は思ったけども お義母様の 『今住んでる所がじゅうぶん田舎だから。』 至極賛同致しました。 そう。わてら大阪の山奥に居てましたわ・・・ ~無駄な金は使うたらイカンッ!~ この使命感で 何やらかんやら難癖つけようと お義父様の後ろを一生懸命付いて歩いております。 ある所では、居間の大きな窓から大きな穴が見えまして。 不動産屋の話によると 昔、防空壕だったそうです。 ~あら、すごい。深夜あそこで色んな人と会えそうですね★~を つぶやき また別の物件では 大きな天井裏があり ~地下室に何年も隠れていた妻の愛人男★~海外編を 何となくお義父様へ伝えました。 これだけ 小さな嫌がらせ交じりしながらのあたしを どうして連れて行くかしら?の疑問を お義父様へ向けていたある日。 分かりました。 それは 兵庫県の山奥物件から帰る夜の道中 お義父様の運転で車は 暗く、長いトンネルに入ったんですね。 あたりは山ばかりで他の車も見当たらない 寂しい道だったんです。 だけどいつもそんな感じなトコの物件へ行くんで 相変わらずいつも通り 後部座席であたしはずっとしゃべり続けてたんです。 すると お義父様は 「ありがとう。いつも帰りが怖いんだ」と? ずっとあたしを魔除け代わりにしてた事を告白しました。 後部座席が空いた田舎の夜道は 怖いんでしょね・・・ 矛盾感じるわぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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