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想い出は心の宝石箱に。。。

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2014.11.02
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                第六章 ( R18指定 )

 

 

     学部長昇任の報せが、メールで冴子の携帯電話に入った。

   二人は逢瀬を重ね、いまでは精神的にも肉体的にも、お互いを必要と
する仲にまで

     なっていた。冴子は営業の外務員であったことから、朝礼と夕方会社に在籍すれば

     いいわけで、日中はいかようにも時間調整が可能であった。黒田が講義を持っていない

     日に、お互いの時間をやりくりして逢った。



   久しぶりに逢った黒田の顔に、学部長選挙確執の疲労感が残っていた。

   ( おめでとう。よかったわね。 )


   冴子の言葉を唇で塞ぐと、黒田は下着を剥ぎ取るように脱がした。


 ( どうしたの? 荒々しくて。)


   黒田のものが挿入されると、冴子は言葉とは裏腹に腰を自ら動かし
始め、悦びの声を

     放った。夫との夜の営みとは違い、冴子は欲望のおもむくままに振る舞い、そして

     大きく声をあげて頂点を迎えたのであった。



                        

                         


                         

   荒い呼吸が定まらぬままに、冴子は黒田の厚い胸に体を預け、


   ( 学部長になれて、嬉しい? )

   と、尋ねた。


  ( さあ~、それはどうかな。名誉欲を満たされたというより、反対
するやつらを

          潰したという、快感の方が大きいのかな。)


  ( それって、どういう意味 ? )


  ( うん。冴子を独占していた旦那から、心も体も奪ったという、
快感と同じかも

          しれない・・・・)


   そう、言いきる黒田の目は、暗く沈んでいた。


 
   黒田に抱かれている間は、冴子の頭に子供も家庭もなかった。しかし、満たされた体

     から女としての意識はやがて薄れ、現実がいつも心を重く支配していく。    

     鏡を見ながらルージュをひく冴子の顔は、女から母の顔に戻っていった。

     子供たちをお迎えにいかなきゃ・・・・


         

                

                                         

 

 

    夫とは、社内結婚であった。というより、同棲している内に妊娠してしまい、やむなく

      結婚に至ったという方が、正しいのかもしれない。だから、一生の伴侶としてふさわしい

      かどうか、熟慮を経た上での選択ではなかった。


    性格的に正反対の二人で、子供の教育方針などをめぐり、ことあるごとにぶつかる。でも、

      夫として満たされない部分があっても、子供達のよき父親であれば、それでこれまでは

      十分と思っていた。
  
      
    

        

                     

 

 

 

   湯船で下の娘、梨華の質問に冴子は答えていた。


   ( ママのおっぱいだって、昔は大きかったのよ。でも、桃華や
梨華ちゃんが、ママの

         おっぱいいっぱい飲んだから、小さくなっちゃったの・・・ )


 ( ママ、ごめんね。梨華が大きくなったら、牛乳買ってあげるね。それ、飲めば

         また大きくなるよね? )


   冴子は二人の娘に囲まれ、この子供たちを育てあげることが、
なによりも自分の

     生き甲斐であると、再認識した。


    ( のぼせるから、そろそろでようか? )

   と、梨華の可愛らしい頬を、指で突いた。


     その時突然、風呂場のドアーが開き、


  ( かあさん、話があるから、俺の部屋まで来てくれ。 )


   と、不機嫌そうな夫の声が響いた。


   冴子は、怪訝に思いながら、湯船を梨華と出たのであった。

 

              

                

 

 

つづく~  いぬ    いぬ 

 

 

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Last updated  2014.11.02 23:57:46
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