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先日のこと。
私は近所のスーパーにいつものように買い物に行ったのだ。 いつものように入り口のドアをくぐると、長い虫取り網をもった店員のおっちゃんが立っていた。 なんじゃこらー。 すっげー不審な目を店員に向けつつ、買い物をする私。 何かの気配を感じ上を見ると、白い鳥がバサバサと羽ばたいていた。 I see.私はこの異変の現況を知った。 どうやら鳥が一羽店内に入り込んだらしい。 白と黒の羽をもち、手を広げた時の親指と小指の先までの長さほどの鳥である。 虫取り網のおっちゃんは鳥を見つけると、それを拿捕せんと駆ける。 駆けるとはいっても、全力で走ったらお客様の迷惑になるから、必然と「シュタタタタ」という擬音が似合う忍者走りになってしまうのだ。 そして、いざ鳥に近付くと、鳥は羽ばたき店内のどこかへと飛んで行ってしまうのだ。 広い店内。一度見失うと再び探すところからやり直しだ。 これが犬猫の類であれば、追いかけて挟み撃ちなどということも可能であるが、鳥が相手では追いかけることも挟み撃ちにすることも無意味である。 いつ捕まるかもわからぬ絶望的な鬼ごっこをするしかないのだ。 私を含め、お客様は見ていて楽しい。 そしてなぜか鳥を応援したくなってしまう不思議。 追いかける店員を見て、「あらあらたいへんねぇ~」といった風。 目も前に鳥が出てきて驚いたご婦人に、近くの老人が「店員が捕まえようとしているのさ。」と丁重に教えてあげる。自分が捕まえようという気は毛頭ない。毛もなかった。 肉コーナーで私の目の前に鳥があらわれた。 もちろん私も捕まえる気はないので、立ち止り鳥を見守る。鳥は棚の陰に隠れる。 すると虫取り網をもった店員がやってきた。 私「そっちに行きましたよ」 店員「そうですか。ここら辺(肉コーナー)が好きらしいんですよ。見つけてもすぐに逃げてしまって」 私「大変ですねぇ(藁)」 店員「本当にもう・・・」 そして鳥に突撃し、鳥は再び飛んで逃げて行った。野菜コーナーの方向へ飛んで行ったが、もはやその姿は認められない。 店員はため息をついた。 買い物を終えた後、店内を見渡すと、鳥はまだ空を飛んでいた。 虫取り網のおっちゃんは、もう嫌だ・・・といった感じで立ち尽くしていた。 そんなちょっと違った日常のお話。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.02.04 14:41:01
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