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カテゴリ:漫画・アニメ
★ 『 DEATH NOTE 』 原作;大場つぐみ、作画;小畑健 (2003~06年) レンタルコミックにて、全12巻読了。 実写映画 (2006年)、アニメ (2006~07年) は観てません。 今さら説明する必要もないと思われるヒット漫画だが、私は、 「ノートに対象の人物名を書くと相手を殺せる」 らしい…という前知識くらいで、実は、小畑建の描いた漫画を読むの自体、全く初めて。 正確に言うと、 『 バクマン 』 (2008~12年) をアニメで観ていたので、「原作付き」で描くことの多い漫画家さん、という程度の知識はあったが。 作画の話を先に言うと、とにかく、恐ろしく絵が上手い。 デッサンや遠近感が明らかに狂ってるというコマが、殆ど見当たらない。 しかも、細部まで丁寧でありながら適度に漫画的で、同じく原作付きの仕事の多い池上遼一のように、表情が画一的で飽きるということはなく、浦沢直樹のように、上手すぎて線が粗いということもなく、非常に 「万人ウケ」しそうな絵柄だ。 …ただねー、説明的なセリフやモノローグが多すぎて、せっかくの上手な絵が、あまり印象に残りませんわ。 キラ (犯人) の思惑と、それに対決するLやニアの推理過程を詳らかにしていく手法自体はいいのだが、「説明」 が重複したり、詳細過ぎるセリフが多く、はっきり言って、疲れる。 読者の混乱を狙ってなのか、デスノートの取扱説明書が一々付記されるのも、段々読むのが面倒くさくなってしまったのは私だけ? なんだって、ここまで、細かい設定や状況説明にこだわるのだろう? 掲載誌が少年向けということもあるのだろうが、この作品に限らず、漫画やアニメの感想サイトを覗くと、やたらと 「設定の解明」 に夢中になる人々がいるけど、そもそも、フィクションの、あり得ないファンタジー異世界の細かい設定や種明かしなんて、何となく把握できればいいじゃん…と私は思うのだが。 まあ、一部のマニアが楽しんで考証するのは勝手なんだけど、全ての読者にそれを押し付けられてもなあ。 次々と付け足される 「デスノート」 の取扱説明が、最初から決まっていたのか、後付けなのかは知らないが。 「少年漫画が、こんなに簡単に人を殺す内容でいいのか」 とかいうような、一部からの批判はこの際置いておくが、特に結末に捻りがあるわけでもなかったし、とにかく、「ものすごく絵が上手いのに、絵的な名場面が、ビックリするほど記憶に残らない作品」 として、私の記憶に残り続けることだろう。 <関連日記> 2013.12.19. 「オッサンの描き分け力」 は日本一かも ・・・ 浦沢直樹 ほか 『 MASTERキートン 』
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最終更新日
2016年10月10日 23時49分44秒
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