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Oct 26, 2019
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カテゴリ:ジョグ&スケッチ
​​​​釜石探訪、トンボロ現象 Exploring Kamaishi Tomboro phenomenon_ story (4415)2019.10.26

Eastern Japan is being struck by heavy rains. Typhoon Neoguri(No. 20), which has changed to tropical pressure, has caused heavy rains on both days 22-23 to the areas affected by Typhoon Hagibis(No.19) . Loose plateaus are dangerous even with a little rain. After the heavy rain warning was canceled this time, many people were killed because the flood warning was not issued. People who tried to escape by car were swallowed by water.
It is like seeing the nightmare of the Tohoku earthquake again. "Water" is scary!
Oh no!  Tyhoon Rammasun(No.21) approaches!

東日本が連続した大雨で痛めつけられている。熱帯的圧に変化した台風20号が22-23の両日大雨を台風19号の被災地域に降らせている。緩んだ台地は少しの雨でも危険である。今回は大雨警報が解除されたのち、洪水警報が出されなかったものだから多数の人命が奪われた。車で逃げようとした人たちが水に呑み込まれた。東北大震災の悪夢をまた見た感じである。「水」は恐ろしい!

■今週の1枚 
Dogashima(堂ヶ島-三四郎島のトンボロ現象 2019.10.17)

堂ヶ島のトンボロ現象を絵にしてみた。この場所に1時間半ほどをすごしトンボロ現象で海を渡れる瞬間を待った。海女が2,3人今年最後の漁をしていた。トンビが空を飛び、水の中を200mも渡ろうとする女性がいた。


目次
徒然の記その1 堂ヶ島のトンボロ現象
徒然の記その2 日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会主催の報告会
徒然の記その3 ラクビー準決勝 日本対南アフリカ 
徒然の記その4 また台風が!
徒然の記その5 東北探訪の3日間
徒然の記その6 みちのく潮風トレイル第1日目
徒然の記その7 みちのく潮風トレイル第2日目 
徒然の記その8 みちのく潮風トレイル第3日目
徒然の記その9 即位礼正殿の儀
 


徒然の記その1 堂ヶ島のトンボロ現象  2019.10.17(木)
■先週の西伊豆旅行に補足。土肥温泉から南18kmに位置する堂ヶ島までバスで往復した。バス停は加山雄三記念館の前で、ここで乗船キップを買える。湾内の遊覧船は25分と短いものの、天窓洞(青の洞門)があり歌が流れている。

 堂ヶ島にある三四郎島まで干潮時に渡れる。三四郎島は、沖あい200メートルほどのところにある伝兵衛島・中ノ島・沖ノ瀬島・高島からなる4つの島で、見る角度により3つに見えたり、4つに見えたりすることからこう呼ばれている。また、干潮時には一番手前の伝兵衛島まで瀬が現れ足をぬらさずに歩いてわたることができる。この現象のことを「トンボロ」と言い、日本でも大変珍しい現象である。
 潮位表によればこの日(2019.10.17(木))の干潮は0:50の33cmと12:58の76cmの2回。残念ながら潮がすっかり引かず渡れなかったのであるが、9月28日(土)の11:03には21cm、8月1日(木)の11:39には-1cmということで、渡れる日もあるようである。
 この日の最低潮位76cmでも、実際には30cmくらいしかなく、勇気を出せば渡れたのである。現にシンガポールからの女性は勇敢にも途中波で体を持っていかれそうになりながらも200mを歩き切り戻ってきた。大した女性である。ウエットシューズを履いていた。本国から持ってきていたようである。情報網の凄さを実感。



徒然の記その2 日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会主催の報告会 2019.10.19(土)
■日本カミノーデ・サンティアゴ友の会の報告会が下北沢のタウンホールで午前11:00から開催されるというので駆け付けた。下北沢の駅は不思議である。小田急と、京王が交差する形で駅の地下と、2階を仲良く使い分けているかと思えばそうではない。小田急の駅の社屋が立派で、京王が間借りしているような感じで貧相。京王側はまだ工事中であるとは言え、ちゃちなデザインの改札口には抵抗すら感じる。小田急が出しゃばっている形に映る。もっと仲良く出来なかったものだろうか。私鉄同士なので資金の掛け方に差がついたのだろうか。

 京王と小田急を比べる機会を与えてくれるのは他に、多摩センターや永山で乗り換えるタイミングである。例えば橋本→新宿の場合は、9月までは、運賃は【橋本→京王永山・・乗換え・・小田急永山→新宿】<【橋本→京王多摩センター・・乗換え・・小田急多摩センタ→新宿】< 【橋本→新宿(京王線一本)】で、10円づつほどの差ながら、小田急を利用するほうが安い。通勤時間帯は値段に反比例して遅延がなく速いということで、大半の客が多摩センターで乗換えていたのである。
 10月以降もこの現象は続くが、なんと運賃に147円の違いが出ていることに乗客が気付いているのであろうか。おろかなる民は従前通り、多摩センターで乗り換えている。実は、京王線の橋本-調布間の運賃が50円ほど安くなったのでる。
【橋本→新宿(京王線一本)・・387円】< 【橋本→京王永山・・小田急永山→新宿・・524円】<【橋本→京王多摩センター・・小田急多摩センタ→新宿・・534円】
 小田急の通勤急行が、唐木田からダイレクトに新宿まで行けるため、まだ満席でない車両に、多摩センター駅から座って乗れるという利便性があるものの、せっかく橋本から準特急の新宿行きに座れているのに、乗り換えて立ってしまうリスクを犯しさらに運賃が高くなるというダメージの2つを知ってしまっては、もう乗り換える人はいないでろうか。しかし新宿までの所要時間は5分くらい小田急の方が速い。 
 これは小田急の複々線化工事の終結をもってなしえているのであるが、その分高い運賃となっているのであろうか。京王の差別化戦略が功を奏するか? 時間をとるか、値段をとるか悩むところでもある。

 さて、話を戻そう。10:30の受付時間まではすこし早かったかなぁと思われる下北沢界隈を歩いていたら友の会の人に呼び止められた。懇親会用のワインなどをスーパへ買い出しに行ったグループとばったり。
 発表者は桜美林大の「世界遺産「サンティアゴ巡礼道」プロジェクト」の1組を含めて6組。みんな上手く、涙を誘うものまであった。大学のグループのは、13人で銀の道を歩いたものでリュックは平均20kgであったという。小生の荷物に似ているのにびっくり。おそらく全員パソコンが入っていたのではないかと思う。みんな順繰りで詳細な日記を書いているからである。7:00起床、8:00集合と黙祷、12:00昼食。17:00到着。19:00アフターミーティングのルーティンであったという。
 大学1,2年がほとんどで初めての長旅にどれほどの思い出を詰め込んだことだろう。今回の発表では、大阪から来た大学3年生の2人組の発表など若い人たちが巡礼路を歩きだしているのだなぁと感心した。現役サラーリーマンではほぼ無理な長い日程での旅は若い間に機会を掴んで行って欲しいものである。こんな若い方々が早い時期に巡礼道を歩くというのに、羨ましさを感じるのである。

 辛酸を舐めることを経験してこそ人間は強くなれるとは思うのであるが。われわれ老頭が元気な反面、覇気のない若者が増えてきたと見るのはまだ早いのだ。若い人にもっと世界を見て欲しいと思うのである。ならば余ったお金は彼らに回すようにせねばならない。
 いつも言っているが、老人は若者の活気を奪ってはいないか?を常に考えなくてはならないだろう。

 懇親会がお開きになるタイミングで、発表者から1冊の本を賜った。大学の「報告書」である。旅のさなかで起こったコミュニケーションの軋轢が事細かく書かれており、どう話し合いで解決させていったかを知ることができる貴重な資料である。
 巡礼出発の5日前に書いたT君の感想が秀悦である。すこし紹介しよう。オーストリアの心理学者アルフレッド・アドラーの言葉を引いて、巡礼中に直面する悩み事はすべて対人関係であろうとずばり言い切っている。その中でも3つの課題があるとしている。分業や自己生命の維持のための「仕事の課題」、他人との相互信頼を築く「交友の課題」、恋愛から神への愛までを含む「愛の課題」。チーム全体をこのような感じで見つめている青年がいたとは。すごいものだ。



徒然の記その3 ラクビー準決勝 日本対南アフリカ 2019.10.20(日)
■3対26という点数で負けたものの、あれほどの強敵をこれだけの差に抑えたのかというのが実感である。
 普段スポーツにまったく興味を示さなかったカミさんも叫ぶ「ラクビーって難しいのよ。ボールを前に出したらいけないんだって」と。入場行進を見て「あらあまり体格に差がないのねぇ」と。
 何か面白いこと言わないかとものかと期待しているのである。考え方が新鮮であるので、言うこと成すことが面白い。なにせ、NHKは19時のニュースを放り出して、19:10から試合の中継を始めたものだから大いに不満なのであるが。こんな言葉次いで夕食が始まった。

 イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド。皆んな、似たような場所にある。「1地域一つじゃないの?」とカミさんが叫ぶ。
 まあ、グループ分けからしてこれらの国や地方が最後まで残るような分け方をしているからであろうが。

 南アフリカ対日本の準々決勝。前半11分で、PRテンダイ・ムタワリラが稲垣啓太を高く持ち上げて危険なタックルを行った。即イエローカードで10分間の退場。このとき大きな牛が角でウサギを天高く突き上げたように見えた。その獰猛さに舌を巻き、こんな野獣と闘うと負けるかもしれないと。
 あのジャージの「桜」。今回の敗因は力の差もあったが、さらにジャージの差が悪さしたのではなかったと。相手は黒い身体に青のジャージのため青い芝生に保護色となって見ずらかったのだ。一方、日本のは白地に赤。芝生には補色としてよく映えし認識しやすい。目標を見失うことはない。これは相手側にとっても有利に働く。突破しやすいのだ。見難いジャージでも味方同士ではテレパシーで意思が伝わる。白赤めがけてタックルも目標を失うことはない。敗因はジャージにあり。南アフリカよ。優勝してわれわれの無念を晴らしてくれ!


徒然の記その4 また台風が! 2019.10.26(木)
■20号( Neoguri)に次いで21号(Rammasun)が発生し、21号のほうがまた東日本に襲い掛かろうとしている。温暖化現象で太平洋が熱く、蒸気が沸いて雲が出来易くなってきているのだろう。土日毎に襲うのは、ちょうど偏西風が一週間で地球を一周しているのと関連する。

 南洋諸島が土日にお休みで、皆がBBQをする。その煙が大気に上がって、雲が発生し、北太平洋へ逆回転しながら進んで、1週間をかけて北上してくるのではないか。
 19号の大雨で緩んでいる大地。すこしの雨でも危険である。もういかげん、太陽を拝みたいものだ。



徒然の記その5 東北探訪の3日間 2019.10.23-25(水~金)
■台風20号と21号の狭間で、岩手県の釜石近辺を歩いてきた。歩き塾としてではなく、探検隊として。
 当初「みちのく潮風トレイル(MIchinoku Coastal Trail)」の釜石近辺を「歩き塾」として50kmほど歩く旅を計画していたが、台風19号でまずその実行が危うくなった。
 三陸鉄道リアス線の釜石から北は何十か所という線路崩落で不通であり復旧の見通しがたたないこと、釜石市も多数の集落が山津波に遭ったりして多くの人達が困惑状態にあるという情報にも接した。生活道路以外でも全体で1400kmにも及ぶトレールは随所で崩壊して「X」印の箇所が満載のnet情報もあり、コース作成に困惑を極めた。情報が入る度にコース取りを変更したりして抗ってきたが、先週以来messengerで参加者間でいろいろやり取りの中で、「こんな時期にボランティアもせずにのうのうとトレイルを歩いていいのか」と、「行ったとしてもむしろボランティアで汗を流すべきではないか」という意見などがあり、自分はそんな体力はなくかえって足手纏いであるということから辞退の連絡が相次いだ。「歩き塾」は一旦中止と言う判断を下したのだ。

 ルート策定は環境省が出している約30冊の「トレイルマップ」の、「釜石」、「大槌町」の2冊を使った。この計画でもリアス式海岸に特有の半島部分をすべて回るという時間の余裕がなく、箱崎半島のような長い半島は途中で横断し短絡したりしている。
 道の策定とホテルの予約、レジュメの作成などで多大な時間を要したが、今回のルートは99%、舗装道路を歩く。環境省のHPからはこの50kmに関しては崩落の連絡は入っていない(センターに直接尋ねた男性からは膨大な通行注意の情報あり。)。ホテル、鉄道が確保されれば実行可能な状況であったが、なにせホテルそのものも電気系統が水に浸かたっりしていた。
 ボランティアで参加する1名と、もともと花巻で外国の友達と会う予定だった1名と、小生のように現地を視察したいという2名の4名で、「ボランティア、探検隊」を結成して現地入りを行った。環境省のトレイルセンターにも情報を伝えたいと思ったり、なりよりも間接的消費を行い元気づけたいと思ったのだ。トレイルを行う3名は保険適用の範疇としたいため表向きは「歩き塾」の団体行動である。

 
下記のような歩行コースを策定した。
往路は東京6:04→JR新幹線やまびこ41号→9:07新花巻9:22→JR快速はまゆり1号→10:50釜石(昼食)
復路は釜石15:57→17:52新花巻18:06→18:54古川19:07→20:30大宮20:45→21:18新宿21:30
など。
 
〇1日目(10月23日(水))のコース:
 釜石→三陸鉄道リアス線→唐丹(とうに)→平田(へいた)→釜石14km  ホテル:釜石駅隣接:ホテルフォルクローロ
  
〇2日目(10月24日(木))のコース:
 釜石→三陸鉄道リアス線代替えバス→浪板海岸→吉里吉里漁港→大槌(おおつち)港→大槌大橋(大槌町)→小槌川→室浜→片岸→鵜住居(うのすまい)復興スタジアム→鵜住居駅前-「いのちをつなぐ未来館」見学→OYOホテル釜石鵜住居 22km


〇3日目(10月25日(金))のコース
 OYOホテル釜石鵜住居→鵜住居復興スタジアム→鵜住居小学校・東中学の生徒の避難路追体験(スタジアム→ございしょの里→やまざきデイサービス→恋の峠(石材店の広場)(往復3.2km)→(箱崎半島へ)宝来館→箱崎→(箱崎半島短絡)→桑ノ浜→両石→路線バス→釜石 13km 



徒然の記その6 みちのく潮風トレイル第1日目 2019.10.23(水) 晴れ
■釜石11:33→三陸鉄道リアス線→11:44唐丹(とうに)→本郷の桜並木→地震・津波石碑(1896(明治三陸)、1933(昭和三陸)、2011(東北大震災))→本郷御番所跡→三陸浜街道・石塚峠→平田(へいた)仮設住宅群2つ→釜石14km  ホテル:釜石駅隣接:ホテルフォルクローロ
 
男性2人で探検。三陸浜街道・石塚峠越えのトレイルコースはクマ出没の注意書きから不穏な空気に。暗い林を登っていく。台風19号の大雨は如何にすごかったか。土石流が流れ下った直後の山道。荒れに荒れている。杣道(そまみち)は濁流が下ったのであろう。1mくらい深く抉(えぐ)られ大蛇がのたうち回ったような痕跡。橋は悉(ことごと)く流され、滝のような流れとなって渡渉を阻む。倒木を抱きしめたりしながら水流のある石の上を渡っていく。
 倒木だらけで歩きずらい。絵布(えふ "F"のような単音の発言である。コースに掲げた布)を見つけながら斜面をよじ登っていく。ある時は電柱のみが頼りである。平田(へいた)小学校の林となっており、直登コースとは別に遠回りの九十九折りの道が敷かれている。そちらに迷い込んでしまったため相当の距離をロスする。漸く石塚峠の表札があった。南部藩(盛岡)と伊達藩(仙台)の藩境である。北の麓にある平田と南の本郷の両地区に街道の警備を行う御番所が置かれた。本郷側には土塁を積み上げたような七里塚(ここでは約4.5km)が残っている。
 三陸浜街道は仙台と八戸を結ぶ旧街道のうち、気仙沼から八戸の区間を言う。峠には大きな木が数本同じ方向に倒れこみ、北側への下山を拒んでいる。藪漕ぎもよいところでそれを擦り貫ければあとはらくちんな山道となった。ほとんど人が通らないことは確か。紅葉が美しい。
​ 今回のコースが早く整備されることを切に願うものである。
 夕食は4人で市内の仮設の飲み屋街「漁火酒場かまりば」へ繰り出した。12店の居酒屋などが軒を連ね間口は2間ほどので、みんな肩を寄せ合って飲んでいる感じ。​​



徒然の記その7 みちのく潮風トレイル第2日目 2019.10.24(木) 曇り
■釜石8:00→三陸鉄道リアス線代替えバス→8:30浪板海岸→吉里吉里漁港→リアスシーニックライン→筋山→大槌港→大槌大橋(大槌町)→小槌川→室浜→片岸→鵜住居復興スタジアム→鵜住居駅前-「いのちをつなぐ未来館」見学→タクシー→OYOホテル釜石鵜住居 22km

 浪板海岸は波浪高し、風も吹く。半島は「リアスシーニックライン」という周回道路が走っている、岬まで高度をあげていく。絶景の岬を歩いていく。人っ子一人通らない快適な秋の行楽である。途中ガードレールのポールが土砂崩壊のため宙ぶらりんとなった箇所があった。5mばかりの深さが抉(えぐ)られている。谷へ向かってここから土石流となって流れ下ったのであろう。
​筋山という200mそこそこの山に登る。本日唯一の土道であった。展望台と思しきところは道が縦横に付き分かりずらい。東の方向に迷い込み足場が悪くなった場所で引き返す。なんと近くに丘があり開けた場所が遊園地のようになっていた。地元の夫婦がキノコ採りに登ってきた。ハイキングコースのようである。山を下ると灯台を抱いた蓬来島が見えてきた。ひょっこり瓢箪島のモデルかも知れない。港から堰堤が細く伸び陸地と繋がっている。トレイルから少し離れ漁港に向かう。日向で昼食、コンロで湯を沸かしインスタントラーメンや玉露 麦茶などを飲食。漁師がたこや毛ガニの仕掛けを繕っていた。若い女性である。はちきれんばかりのつややかなな丸い顔をほころばせる。夫婦か兄弟かと。快晴の空にいかつり漁船が眩しい。水を貰ったりトイレを借りたり半時をすごす。​
 国道45号を進むも大槌は防波堤の工事で遠く市街地から離されている。広大な更地を工事用トラック道が縦横に走る。Maps.Me図面とは合わない。地元の人に聞きながら歩を進める。鵜住居へ回り込む半島へはさらに付け替え道路が建設中で分かりずらい。もうもうと立ち上る砂塵に顔をしかめる。駆け足で工事現場を通り抜ける。

 鵜住居では防潮堤の建設はほぼ終わりピラミッドを思わせるものものしい出で立ち。高さは18m、古い堤防は6m、そのまま置かれ対比するとその差に驚愕。説明看板に2019年3月の写真があったくらいだから極新しいものだ。完成したばかりの堤防には大きく「未来へタックル」と書かれていた。復興スタジアムも見学、グリーンがスタジアムの裏から見渡せ格好の観光名所になっている。次から次へと車で見にやってくる。仮設スタンドを取り除く作業に掛かるところであった。

 本日の圧巻は津波伝承館の「いのちをつなぐ未来館」。当時中学生だった女性が今は大学を出てここで語り部としてガイドを行っている。「てんでんこ」に逃げよという釜石の教えを忠実に守り、市内全児童生徒の死者ゼロという軌跡を生んだと。外国人の団体に説明する彼女の話は熱が籠っている。生き残ったものとしてこれからの子供達に伝えていきたいと涙ながらに語るのだ。沢山の建造物が出来た今は逃げ方も変わってくるのではないかと警鐘をならす。
 駅前のこの場所に「旧・防災センター」があったのだ。高さ11mの津波は2階の天井まで及んだ。ここを”避難所”と思って間違って逃げてきた160名の人達が亡くなったという。名前が災いしたと反省するのだ。もっと高いところに避難所があったのに、「防災センター」へと一人の住人が走り多くの人がそれに続いたという。一方中学生は小学生の手を引き、第一避難所の「ございしょの里(標高11m)まで逃げ、続いて第2避難所となる「やまざきデイサービス」まで、さらに恋の峠(標高44m)へと4波が襲うごとに標高を高くして逃れたという。ここに集まったのは町の1000人。5000人のうち1/5がここまで逃れたという。
 しかしながら振り返って町を見ると津波に呑み込まれていく我が家。両親の多くを亡くしているのだという。死者305、行方不明49は、釜石市全体でも最悪の数字である。6mしかなかった堤防は無力で土地の長い三角形の形状をすべて津波が呑み込んだようである。小中学校の跡地に鵜住居復興スタジアムが建設された。両校は今は高台に新設の校舎を誇る。ここからもさらに山側に避難経路を設けているのだという。恐れ入った。



徒然の記その8 みちのく潮風トレイル第3日目 2019.10.25(木) 曇り
■OYOホテル釜石鵜住居7:55→鵜住居復興スタジアム7:55→8:30鵜住居小学校・東中学の生徒の避難追体験(スタジアム→ございしょの里→やまざきデイサービス→恋の峠(石材店の広場)(往復3.2km))→(箱崎半島へ)宝来館→箱崎→(箱崎半島短絡)→桑ノ浜→11:40両石12:03→路線バス→12:25釜石 13km 

7:55 宿を出発、鵜住居中心街まで3km。スタジアムまで一直線を進む。8年前に鵜住居小学校、釜石東中学校の生徒が手を繋ぎながら「恋の峠」(標高44m)まで逃れたと言う道を追体験する。
 高い新設の堤防で海は見えなくなっているが8年前は津波で破壊されつつある町を子供たちはどのような気持ちで見ていたのであろうか。坂道を戻り宝来館に立ち寄る。ここで箱崎→桑ノ浜までの山越えルートの状況を聞く。通行止めはないが十分気をつけてと。屋外の円形テラスに荷物を置こうとしたときその女性が出てきてお茶を汲んでくれた。ラクビー場建設や試合の誘致に奔走した女将の娘であるという。面影がそっくりの美人であった。トンネルを越え桑ノ浜の方向に降りていくと土砂崩壊の現場にさし掛かる。台風19号の爪跡である。
 現場で必死の工事が行われていた。ブルトーザーがころげ落ちるのではないかと思うほど前のめりの形で谷筋に埋まった土木を吊り上げている。これより下にある沢筋の一家が被害にあったという。新築家屋一階部分に泥が入り込んだようで二次災害にならないように土さらいを行っているのだ。
 近所の人が当日12日の夜中2時から3時の状況を子細に話してくれた。家の前の坂道は濁流となり生きた心地がしなかったという。林の縁を歩き下側の平坦な場所にある家に避難をしたと話す。この箱崎半島は高さ170m位の山が連なる周囲30kmの半島であるが先端の部分は酷いという。箱崎で出会ったトレール中の男性から教わった。熊にも遭ったと。箱崎白浜でボランティアに入った女性は山津波が襲い漁港が土砂に埋まったので漁具の洗浄などを手伝ったという。胡桃が漁港まで流れ着いたのは初めてであるという。山津波が襲ってきたことを如実に物語る。
 半島にあるあらゆる漁港は高い円弧の防潮堤を築く。工事が終わったものもあれば途中のものありその膨大な工事には驚く。門が空いており道があって行き来出来るのであるがさらにここに開閉式の扉を付けねばならない。桑ノ浜は、山側は断崖のようになっており、高台は20mもあろうか。垂直方向には100段くらいの階段が天を指している。車道はジグザグに住宅地に行くようになっている。
 後ろは山であるので海からの津波は防げても山からの津波にはお手上げであるという現実に直面。こんな怖い土地にすみ続けなければならないのか。漁民の 憤りさえ聞こえてくる。
 一時間に一本出ている路線バスに乗って釜石に戻る。一昨日のホテルに立ち寄り露天風呂を戴く。外来は500円とリーズナブル。装束一式を着替えるには最高の施設である。ほぼ独り占めの天空のお風呂。 川向こうの小学校から児童の歓声が聞こえたり直ぐ足元の釜石線、三陸鉄道リアス線の盛(さかり)行きの発車ベルなど聞きながらうとうとと蒸気にたゆむ。そもそも当初予定の15:57発の電車まで3時間半も空いてしまっているのだ。両石(りょうせき)のバス停に11:03に間に合えばこんなに時間が空くことはなくお風呂にもこれから訪れることになる郷土資料館にも行くことはなかったであろうとむしろ感謝である。
 ところがやにわに14時ころ警戒警報のサイレンが鳴る、警戒レベル4の大雨警報が発令されたのだ。防災無線、スマホへのエリアメールがけたたましく入る、台風21号による大雨が三陸に迫って来ている。この土地にあっての警戒警報。ただならぬことを感じる。もしこれが再度の津波であるならば。このまま東京に帰れなくなるとしたらと。我々の前に、いつも一瞬の未来は不確定であるので、旅先でも身構えないといけない、貪欲に生き続けることが求められる。釜石市にある全避難所が放送で読み上げられる。鵜住居小学校の校舎は高台にあるし大丈夫だろう。避難時に食料を持参するようにと防災放送は連呼する。生きた心地がしない。無事15:57発の釜石線は新花巻に向けて定刻に車体を揺らした。ひとまず安心だ。内陸に向かう電車だもん。ひと足早く大船渡・盛(さかり)へ向かった三陸鉄道は大丈夫だろうか。海岸線を走るため不安が残る。



徒然の記その9 即位礼正殿の儀 2019.10.22(火)
■国外から約2千人の賓客が参列ししめやかに執り行われた。祝日となったが、生憎の雨である。台風19号の広範囲な被災を受け悲しみに暮れてはいるものの国事行事が粛々と進められた。
 天皇は今、毎日赤坂御用地にある赤坂御所(旧東宮御所)から”通勤”をなさっている。平成上皇がまだ皇居におられるからである。上皇后さま用のバリアフリー工事などをしてまだ長く御居座られるお積りであろうか。建屋が空かないかぎり、令和天皇用のリフォームに取り掛かれず、工事請負業者に多額の違約金を払わねばならない。毎朝のご通勤に周囲の警護にかかる費用も莫大である。
 こういう事態にだれも文句ははさめないのか。「おかしさ」にはだれも口を挟んではいけないのだ。それにしても吹上御殿になかなか住まわせてもらえない令和天皇があまりにも不憫である。

(編集後記)

その他:turbo717のActivityは下記HPで公開しています。ヨーロッパ6700kmの記録、巡礼データベース、絵日記blog、歩き塾blog、課外授業(音楽活動履歴、インド数学、Excelによるパズル)などへリンクを張っています。
​​http://turbo717.ciao.jp​
 

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Scotland skech_5


Scotland London_skech_6


Scotland London_skech_7


Greece


Akropolis,Delphoi


USA


New York City Marathon-1


New York City Marathon-2


Washington


Grand Canyon-1


Grand Canyon-2


Los Angels-1


Los Angels-2


橋のある風景


Paris_Carrousel_bridge


Paris_Pont des Arts


Amian


Avignon


Heidelberg_カールトドール橋


Pont du Gard (Provence)


Segovia_Aqueductroローマ水道


Spain_Hospital de Orbigo


Spain_Portmarin


NewYork_Queensboro Bridge


Arlington Memorial Bri.


恵那峡大橋


飛泉橋


郡上市_吉田川_新橋


中央道・落合川橋


中津川_玉蔵橋


府中市_四谷橋


神田川_柳橋


隅田川_駒形橋


皇居_平川橋


阿寺渓谷_阿寺橋


木曽川_桃介橋


木曽川_巴ケ淵橋


堂島川_水晶橋


天神橋


馬飼大橋


桜橋


小倉橋


新小倉橋


中央アルプス


中央アルプス_木曽駒ケ岳_三ノ沢岳


宝剣岳(2931m) 


木曽駒ケ岳


千畳敷_宝剣岳


宝剣岳(2931m)


檜尾岳(ひのきおだけ)


池の平カール(2660m)


東川岳(2671m)


百越山


空木岳


中央アルプス全景(晩秋)


仙涯嶺


南アルプス


塩湯温泉→三伏峠


三伏峠→荒川小屋


荒川小屋→二軒小屋


二軒小屋→下部温泉


鳳凰山眺望


易老渡→易老岳→茶臼山


茶臼小屋→上河内岳→聖平小屋


聖平小屋→聖岳→兎岳


兎岳→中盛丸山→百間洞山ノ家


百間洞山ノ家→赤石岳→兎岳


兎岳→薊(あざみ)畑分岐→易老渡


北岳


雪渓_北岳


北岳から鳳凰三山方向


広河原


雪の仙丈ケ岳



猫_椿_梅


健太のこと


健太 っもう!


言うこと聞きなさい!


新聞バリケード


幼児返り?


ほんとうの 猫の気持ち ?


遊んで欲しい!


何か、重たい!


遊ぼ!


どきなさい!


カニ缶 いただき!


カニ缶の思い出


春眠


猫が詠んだ短歌


猫と5月歌舞伎


僕のこと好き?


猫の舌


川柳の巻


いただきます!


まん丸健太


猫が添い寝


台風と猫


稲妻と猫


水ください。


ピアノ止めニャイの?


今日の食事何?


1000回記念?


2008年 屋根の上の猫


植物


石垣島


バラ:ミスター・リンカーン


ミスター・リンカーン・・ほころび


チューリップ


桜-上大島キャンプ場


バラ-アンジェロゼ


青いバラ


Peace


ヒトツバタゴ


紅どうだん


ザマッカートニーローズ


栄光


ディスコダンサー


ベンジャミン ブリテンー


ラバグルート


タブリス


ラ マルセイエーズ


マチルデグッケス グリュンヘルツ


ホワイト ダイヤモンド


ヤエカシワバアジサイ


ハナショウブ


タイサンボク


大賀ハス


むくげ


タカネビランジ


ほおずき


紫式部


シラタマホシクサ


桜-紅葉


柿ー紅葉


冬薔薇_ピース


エリカ(ヒース)


温泉


延命の湯


勝沼町休息


満願成就の湯


ほったらかし温泉


猿ヶ京温泉(1)


猿ヶ京温泉(2)


ローソク温泉


冬のほったらかし温泉


中部国際空港


静物


Coffee cup


エミール・ガレ展


トンボ玉


招き猫


マトリョーシカ


コンパス


愛地球博_Expo2005


踊るサチュロス像


ギニア共和国


オランダ館


サツキとメイの家


町並み


酒蔵


麻布十番町


浅草寺


雷門


音楽


夏の第九


ハンドベル コンサート


新しい第九


ミシュクのピアノ


コントラバス物語


府中の森芸術劇場


Mozart250回目誕生日


ショパン国際ピアノコンクール


Violaとすみれ


「熱狂の日」音楽祭2006


紅葉の景色


香嵐渓_飯森山


香嵐渓_香積寺(こうじゃくじ)


ワシントン-アーリントン墓地


明治神宮外苑の銀杏並木


神宮外苑の銀杏並木(その2)


外苑の銀杏並木(その3)


イチョウの葉


御嶽山、恵那山


御嶽山夕暮れ_


御嶽山遠望(冬)


馬籠から恵那山(早春)


松田からの恵那山(早春)


茶畑からの恵那山(5月)


国道361号線からの御嶽山(6月)


早秋の恵那山(9月初旬)


冬の御嶽山



鎮魂


中秋の名月


月光_鎮魂_阪神大震災


バンコク・アユタヤ


チャオプラヤー川の朝


ワット・プラケオ(エメラルド宮殿)


バンコク・タイシルクのお店と界隈


ムアンボーラン_1(水上市場)


ムアンボーラン_2(悟りの寺院)


ムアンボーラン_3(ドゥシット宮殿)


ジム・トンプソンの家


サン・サプ運河


大理石寺院


ワット・ヤイ・チャイモンコン


アユタヤ_ワット・プラ・マハタート


アユタヤ_ワット・プラ・シー・サンペット


タイの犬


ルンピニ公園


チャオプラヤー川(夕方)


東京100景


半蔵濠


千鳥ケ淵公園


横浜100景


屋形船


日本丸メモリアルパーク


スペイン巡礼


Sahagun


El burgo Ranero-Leon


Leon大聖堂


Orbigo


Astorga


Rabanal1


Rabanal2


Ponferrada


Vega de Valcarce


O'Cebreiro


Sarria


Melide


Monte do Gozo


Santiago de Compostela_1


Santoago de Compostela_2


Fisterra


Ribadumia 村



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