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バリアフリーが騒がれてかなりの日が経過した。老若男女誰もが使いやすい施設・社会にしていかないといけないのは確かだが、時々バリアフリーにしたはずがバリアになっているケースがある。
一番簡単なケースがエレベーター・エスカレーター増設である。特に従来の駅に新設・増設する時に起きるが、それらを設置したために従来の階段が狭くなる事がよくある。身近な所では高野線堺東がそれで、高野山方面に新設したエスカレーター・エレベーターのために、階段が狭くなったりうねったりするようになってしまった。仕方が無いだろと言われればそれまでだが、同じ駅でも難波方面ホームは上手く工夫している。 それは、ホームの上の空間を目一杯利用して別の通路を新設し、そこにエスカレーター・エレベーターを設置したのである。これなら、階段利用者の利便性を損ねる事無くバリアフリー化が出来る。高野山方面ホームは難波方面ホームより狭いとはいえ、まだホームの上の空間に余裕がある。今となってはどうしようもないが、簡易な方法を採ったためにラッシュ時の階段は大混雑している。 エスカレーター・エレベーターを必要とする人にとってはバリアフリーになったが、健常者にとっては逆にバリアになったのである。大阪府などの予算の都合もあったのだろうが、この点は少々残念である。というより、「公共」交通機関のバリアフリー化なのだから国も大々的なバックアップをしないといけないのだが、日本という国は鉄道については首都圏と新幹線以外の予算をケチる傾向がある(景気対策になる場合は別だが)。 他にも、段差がある施設にスロープを設置する時に従来の通路が潰されるケースがある。これも、あまりにもバリアフリーを意識しすぎて健常者のバリアを作ってしまった典型と言える。バリアフリーとは、さっきも言ったように老若男女誰もが使いやすいようにするもので、特定の層をバリアフリーにしてそれ以外をバリアにしては元も子もない。 ではどうすればいいかというと、階段の高さを緩和したりするのである。車椅子利用者は別として、階段の高さがキツくてエスカレーターなどを使っているが、高さが低ければ健康のためにも階段を使うという年配者などがいるという話を聞いた事がある。そういう人にとってのバリアは、階段の高さというわけである。これの手直しはスロープ新設ほど費用が掛からない。 実際、阪堺電気軌道でも701型のステップを601型と同様の二段ステップに改造している。これは、年配者以外に女性にも好評である。何故なら、阪堺電車の従来のステップは異様に高く、スカートを穿いた女性がステップを上がろうとすると、下着等が見えてしまっていた。これが二段ステップ化で防げるようになったのである。この場合のバリアは、大きな段差のステップという事になる。 ただ、阪堺電気軌道沿線の女学生が大らかなのかは知らないが、二段ステップであってもスカートである事を気にせず一段飛ばししている生徒はいる。スパッツなどを穿いているからだと思うが、少しは恥じらいというものを持って欲しい…。同様に、豊橋鉄道の路面電車も従来車については、小さなステップを増設している。ただ、やっぱり女学生が平気で一段飛ばししている共通点がある。今の子は平気なのかな? 行政などに、今一度バリアフリーとは何ぞやという事を見直して欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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