8999 グランディハウス
GWは仕事と馬券と家庭サービスであっという間に終わってしまいました。CME日経平均先物は14000円台を大きくオーバーし、明日もそこそこ上昇するんじゃ?と楽観しているところです。が、個別投資を行っている以上、森を見ずに木を見ることが重要だったりするわけで、今週以降持ち株の決算が目白押しであることから、連休ボケなんてことを言っているヒマはないのであります。で、明日はグランディハウスの決算が発表されるわけですが、不動産銘柄が好調なのは株価を見れば一目瞭然。あとは良い数字を見せてくれ、という市場の評価にちょっとやそっとの数値では叩き売られるのでは?と勘繰ったりしています。グランディハウスは昨年の秋に570円前後(今年春の3分割後で換算すると平均取得価格約190円ぐらい)に購入し、約2.5倍になった今も継続保有しています。まあ、十分儲かったから売ってもいいのですが、売った後に上昇すると悔しいので、たまにはきちんと決算書を読みこんでみようと。と思ったわけ。◆会社四季報の評価 直近の会社四季報によると建売の数字は以下のとおりとなっています。2011年3月期 811棟2012年3月期 895棟2013年3月期 980棟2014年3月期 1100棟(予定) 中期計画においては、2014年3月期に1000棟を目標としていましたが、決算書にも記載のとおり中期計画を前倒しするようです。営業利益の約9割が不動産販売となっているので、不動産販売のセグメント事業に着目してみました。◆セグメント情報不動産販売事業のセグメント情報は以下のとおりとなっていました。2010年3月期 売上高15,710百万円(+9.2%)営業利益 420百万円(利益率2.67%)2011年3月期 売上高18.782百万円(+19.5%)営業利益1,057百万円(利益率5.62%)2012年3月期 売上高19,991百万円(+9.6%)営業利益 995百万円(利益率4.97%)2013年3月期 売上高22,451百万円(+12.3%)営業利益1,562百万円(利益率6.96%)公平に比較するために各年3Qの数値を基としています。2012年3月期の利益率が低下していますが、「東証1部昇格による費用負担」というのが理由のようです(セグメント情報にそんな経費加味するのか?という気もしますが)。収益性については徐々に改善傾向にあると言えます。2014年3月期の建売販売戸数は前年比12%増を予定ということになるので、会社四季報において増勢が続く中古住宅を保守的に前年並みと見ても売上高33,000百万円、利益率前年並みで営業利益2,277百万円ぐらいの数値は出せるのではないかと思われます。◆在庫 製造・小売業においては在庫過多はあまりいい意味はないのですが、不動産においては販売する土地・建物がなければ商売になりません。需要がなければただの焦げ付きになってしまう棚卸資産ですが、昨今の低金利や不動産価格の高騰、特に住宅取得については2014年4月以降に消費税増税が待っていることから駆け込み需要も期待できます。 土地・建物の取得に関しては競争が激化しているとのことですが、2013年3月期3Qによると販売用不動産や仕掛販売用不動産などの資産が20%以上増えていることが決算書からは確認できます。◆リスク 今年はエリア拡大を目指して開設した千葉支社において人件費増が業績にどこまで影響してくるか?という点です。 毎年、上方修正を発表しているので業績自体は順調なのでしょうが、裏を返せば業績予想が保守的であると捉えることもできます。まあ、どこかの調剤薬局のように達成できるはずもない通期見通しを出してほしいとは思いませんが、これまで培ってきた収益性体質の改善やエリア拡大による売り上げ増など、あまり慎重すぎずに強気な業績予想をだしてほしいところであります。◆2014年3月期決算通期見通し予想 ここまでせっかく書いたので予想(妄想?)をメモしておきます。 売上高 36,000百万円 営業利益 2,500百万円 純利益 1,500百万円 予想EPS 52円前後◆補足 ・・・とまあいろいろ書いてきたわけですが、どんな通期見通しを出すかなんて見てみないとわからないわけでこういう分析はムダに終わるのが常なのであまり好きじゃないです(じゃ、書くなよというツッコミはナシで)。 半分楽しみと趣味で書いている、ということとステークホルダーとして見ているのでどうしても ポジショントークになってしまうことを考慮して、読み流してもらえれば、と思います。 で、結論として決算発表前に売るのか売らないのか、については・・・いまだに決めかねているので明日の株価を見て決めようと思います(笑)