これまで実は、FT8を聴いてみた、というか見てみたことがありませんでた。
デジタルモードはこれまで、パッケットやRTTYからはじめて、PSK31や、
SSTV(これはアナログか)、JT65あたりまで、少しかじるくらいまでやってきたものの、
いずれも本格的に運用するには至っていませんでした。
FT8も当然認識していましたが、私のアクティビティが落ちていて腰が重く、
実際にワッチしてみたことがありませんでした。
はやり病と大雨でこの連休の最後、時間ができたこともあり、PCと無線機をつないで、
WSJT-Xを触ってみました。
弱い信号のでコード能力は、PSK31でCWを超えた、ということになっているようなので、
これが最新のソフトウエアでどう進化しているかが気になっていました。
受信はUSB側とLSB側の違いを気にすべきなのかどうか、キャリアポイントは
どう設定どのくらいのAF周波数にするのか、等いくらか試行錯誤をしつつ、
とりあえずUSBで信号が見える状態になりました。
アンテナが簡易的なLWなので聞こえる範囲は所詮知れていますが、それでも
最初に聞いたハイバンドで、耳で聞こえるぎりぎりの信号でもコールサインや
メッセエージをデコードできました。期待通り、さすがFT8の通信能力は
相当高そうです。
バンドを下って7MHzでは、改めてデジタルモードの周波数を聞いてみると、
15秒おきに各局の信号が虫の羽音のように切り替わるのがわかります。
FT8で見たスペクトルは、スクリーンショットのように、この小さなアンテナでも
隙間がないくらいの運用局が聞こえ、多いときでは一度に30局程度のメッセージが
見えてきました。
ぱっと見、文字化けも起きていないようで、まだ電波は出していませんが、
大変安定してQSOができそうです。
QSOの内容は、コールサインと相手の信号強度、グリッドロケータあたりで、
シンプルなやりとりが小気味よいテンポで行われているようです。
とりあえず、ということでSSBモードで受信していますが、IFフィルタの活用で
状況がどう変化するのか気になっています。サウンドカードが拾える程度のAF信号が
あれば、受信機で復調した音声信号の中に複数の局があっても、PCは30局も
同時に復調できる、聖徳太子もびっくりの能力を持っていて、QRMが問題には
なりません。IFフィルタが広い場合、強い局が近くにいれば、極端に弱い局の受信では、
AGCのゲインが下がりすぎる弊害も考えられそうですが、サウンドカードの分解能
を下回らなければ受信できることも期待できるので、昔はRX性能そのもののように
思っていたIFフィルタも、このFT8ではそこまで重要な役割を果たさないかもしれないな、
と感じています。
今日一応受信はできたので、明日以降送信側も試してみたいと思っています。
このモードにハマるのか、そうでないのか。いずれにせよ、最新のモード使いの
仲間入りです。