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カテゴリ:マンガ
東京地裁まで、雷句誠先生の裁判を傍聴しに行ってまいりました。
結論から先に言うと、「今回の原稿紛失に関して、小学館は全面的に非を認めて、今後は和解の方向で話を進めて行くことになった」そうです。「そうです」という書き方になったのは、並ぶのが遅れて傍聴できなくて、口頭弁論終了後に雷句先生から直接聞いたからなんですが。 なんでも11時半開廷の裁判なのに、もう朝の8時ころから並んでる人がいて、9時過ぎには定員に達したんだとか(中には小学館のバイトが何人か、関取りで並んでいたらしいのですが)。で、裁判自体は雷句先生が陳述書を読み上げ、その後小学館が和解を申し出て、次の口頭弁論日時が発表されて、というスムーズな流れて、10分もかからなかったのでした。 その間、私の他に傍聴席に入れなかった人たちは、隣りの待合室で待機していたのですが(その間、スポニチの記者さんに逆に取材を受けたりしました)、裁判の始まる前、11時10分頃、雷句先生と弁護士さんが打合せのために待合室に入ってきたのでびっくり。緊張しながら「はじめまして、マンガ家の足立淳と申します」と挨拶。本番前にすみません。 でも、なんにせよ良かったです。「和解」というのは、雷句先生はもちろん、ファンや読者、あるいは他のマンガ家さんたちにとって、最良の結果じゃないでしょうか。実は裁判終了後、自分を含め何人ものファンや記者の人が残っているのを見て、雷句先生が場所を移して、今回の裁判のあらましを語る場所を設けてくれたんです。そこで、雷句先生は今回の裁判がこんなにスムーズに行ったのは、ひとえにファンの後押しがあったから、ということを強調していました。読者の真摯な声があったから、小学館もきちんと対応しなければならなくなった。これまでみたいにごまかすことはできなくなった、と。 で、裁判って、なんだか面倒くさいというか、疲れるイメージあるじゃないですか。訴える方も訴えられる方も、無駄に日時を延ばして、時間だけかけて何も残らない、みたいな。で、今回の裁判もそういう流れになって、雷句先生が疲れきって、消耗してしまわないかと心配だったんですが、杞憂だったようです。 朗報なのは、今雷句先生は新しいマンガのアイデアを考えていて、創作意欲に燃えていらっしゃるらしいです。いろいろな編集部の方々から仕事の話をいただいていて、ここしばらくはその方々と打合せの日々が続いていて、確実に近いうちに、次作の情報がファンにお知らせできるだろうと。「今度も絶対、面白い作品を描きます。もしヒットすれば、小学館の鼻もあかせますしね」なんておっしゃってましたし。 夏休みということもあってか、ファンの数人は中学生くらいの女の子。記者のインタビューに答えた後は、その子供たちを囲んでサイン会&原画撮影会になってしまいました(原画はカラー原稿2枚。うち1枚はガッシュ33巻の表紙の絵。『原稿の価値』をアピールする物件として持ってきたんでしょう)。みんな「ガッシュ」の単行本とかぬいぐるみを持ってきていて、それらひとつひとつに雷句先生がマジ描きで答えてました。 ちなみに次回の口頭弁論は、9月22日の予定らしいです。 雷句誠先生、本当にお疲れさまでした。 (この写真は雷句誠先生の許可を得て掲載しています) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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