ちょっと名がしれているレーベルに当てはめたらRESEVOIRやUPTOWN,SHARP-NINEぐらいからリリースされてもおかしくないベテラン有力メンバーによる超マイナーレーベルJAZZCHILD RECORDSからリリースされた作品。
なんと、活動歴は40年を軽く越すベテラン、LEROY WILLIAMSの初リーダー作です。
これは意外でしたね。
バリー・ハリス関連やザナドゥレーベルなどで、よく名前は目にしているはずなんだけれども、本人に目立とうという気がないのか、今まで一枚もリーダー作を吹き込まなかったようだ。
あきらかに、エルビンやブレイキー、トニー・ウィリアムスのようなリーダー型のドラマーではなく、職人気質の強いプレイヤーなのは間違いない。
そういえば、ジミー・コブも最近でこそリーダー作のリリースが続いているけどそらまではほとんどなかったものね。
で、演奏されている音楽はというと、これが極楽、極楽の世界で、リアルタイムでジャズの歴史を潜り抜けてきたものしか出せないと思わせる様な説得力のある音。
難しい事はほとんど演っていない。決して器用とはいえない彼らの演奏は。おそらく大学のジャズ研クラスでもこなせるような内容かもしれない。
しかしである。ここには彼らでしか出せない上手く形容できないのだけれど「魂」が込められた音がある。
ギタリストのRONI BEN-HURはバリー・ハリスが見つけ出したギターの逸材だったと記憶しているけど、ここでも彼らの音楽性をよく理解したオーソドックスなんだけれどもイマジネイティブなプレイを行っていて評価できる。
リチャード・ワイアンズのいぶし銀のピアノも健在。
WALTER BOOKERのベースだけは???なんですが、ここではそんなに違和感感じません。
目をつぶって聴いていると50年代後半のレコード聴いているのかと錯覚するかもしれません。
これって、褒め言葉です。もちろん。
ラスト曲のマイルス「MILESTONE」は古い方の曲です。念のため。
メンバーはRONI BEN-HUR(G)RICHARD WYANDS(G)WALTER BOOKER(B)LEROY WILLIAMS(DS)
録音は2003年3月10日 NYC DAVID BAKER
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