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黒い家 ( 著者: 貴志祐介 | 出版社: 角川書店 ) 数年前に読んだ本です。 生命保険の支払い査定をしている主人公が、異常な顧客を担当したことから恐怖に巻き込まれていく。というホラー。 オカルト的なものは出てきませんがだからこそリアルでとにかくとんでもなく怖い話でした。 小説の中に「指きり族」という言葉が出てきたのを強烈に覚えています。 現代の話ではないですが、職業病をよそおって職場で自らの指を切り落とし、保険や年金を受給する人々が実在したそうです。 今日会社で、その「指きり族」を連想させるようなことがありました。 会社で労災保険の事務をやっているのですが とある 全国○○○○労働組合 というところから、ある方の労災保険の受給について証明を行って欲しいということで 書類が郵送で届いたのです。 訴訟に発展する可能性のある職業病だったので、本店の詳しい部長に相談してました。 ところでこの書類、まず出先の営業所宛に届いてからこちらに転送されてきていたのですが、その段階でちょっと時間がかかり、それもあって今日、先方の○○○○労働組合からその出先に電話がかかってきて、「なんでそこで証明できないんだ」「10分以内に返事をしろ」などとヤクザまがいの調子で電話口の女の子に凄んだというのです。 調べるとこの方、4年前から別の病名で同じように証明の依頼をしてきています。 今回で3つ目の病名。 書類的にも問題があったので、部長が監督署に確認してくれたのですが 監督署の人はこの方の名前を知ってたそうです。 「監督署も手を焼いてるんだろう」と・・・ 過去はちゃんと支店宛てに書類を送ってきているのに、わざと出先に送っておいて、事情がわからない出先の女の子に「そこで証明しろ」ってヤクザまがいの調子で凄むなんて。 どんな組合やねん!って話ですよね。 書類がおかしくてすんなり証明してもらえないことは向こうもわかってる。確信犯なんですよ。 病院の診断書もついていますが、こういう方を「職業病」と診断する病院は決まっているんだそうです。今回のは私も行ったことがある大病院でした。 結局、過去にも別の病名で証明を行っているし、証明はせざるを得ないだろうということになりました。 でもなんだかすごい世界だなあと思って・・・ 事務を代行している組合はヤクザまがいだし・・・ 「指きり族」のように自分を傷つけたりはしていませんが、なんとかして保険を受給しようとしている姿が「指きり族」を連想させます。 最近良く思うことですが、 この世の中、プライドを捨ててゴネまくった人が得をするように出来ているようです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月02日 13時53分14秒
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