宝石店の絵日記3：楽天ブログ

2009年06月05日

香港のジュエリーデザイナーのお友達

今日は「ボクと香港のマァー君」のお話です。

彼女との出会いは約１０年くらい前ですねぇー。
香港ジュエリーショーに彼女が出展していたのを「鼻の効く」
うす吉が発見したのがきっかけです。
その当時は彼女も「駆け出し」で商品の点数も少なく、ボクと
うす吉はこんなに少ない点数では商売にはならないのでは

と
思いましたネ。
が－デザインは抜群でボク達と同じように石の質や金の量への
拘りはとても強いものがありました。
初回は発注するものもなく、少し話しをしただけでしたが、
二回目に香港で会ったときには商品の点数もかなり多くなり、
デザインのバリエーションの広がりもあり、なかなかのものに
なっていました。彼女の作る物はほとんどがクラッシックな
デザインに上質な石を使うのが基本コンセプトのようでしたので
ボク的にはしっくりくる感じでした。
よくよく聞いてみると、な、な、なんと彼女は結婚する前は
香港のジャンマリア・ブチェラッティのショップで働いていたそうです。
そこでボクとうす吉は「納得、納得

」って思いました。

そして石もダイヤと翡翠にはことのほか拘りがあり
それは、それは、原価を無視したようなとんでもないような
（高価だってことですが・・）当たり前にあるんですんねぇー。
しかし昨年のリーマンショック以来は高価な宝石は世の中に
お呼びでない代物になっているので彼女のすばらしい商品も
販売することは困難になってしまいました。

ネット上ではなかなか商品の良さが伝えられない部分も
あるので素人カメラマンのうす吉君はもっと撮影の腕を上げる
べく毎日試行錯誤しているようです。

全く個人的なことですが、ボクとマァー君は干支が同じで
「申」なんです。それで、マァー君はスモールモンキーで
年上のボクはビックモンキーなんです。
おまけにボク達二人は大酒呑みなんですネ。

お酒の全く飲めないうす吉にはボク達の気持ちはわからない
ようですが・・・ボクとマァー君の関係は仕事というよりは
酒飲み友達という感じですかねぇー

ハイ。

香港でも高知でも顔をあわせればまず食事（もちろんお酒は
欠かせません）です！そしてお互いの近況や仕事のことなど
夜が更けるのも忘れて語りあいます。

だからマァー君はボクにとってはとても大切な友人なんです。
仕事を通じて本当にたくさんの人と出会いましたが、友人関係
になる人はそう多くいる訳ではありません。
マァー君はボクにとっては特別な存在なんですねぇー。
ボクはマァー君がこれからもっともっとすばらしいデザインを
作り続けてほしいし、１００年に一度の不景気も彼女のパワーで
何とか乗り越えてほしいと思います。

毎回、ジュエリーショーに新しい商品を作り続けていくのは
並大抵の苦労ではありません。でも彼女のデザインする翡翠は
どれも素晴らしく魅力的です。
翡翠特有のオリエンタルな雰囲気とヨーロッパ的なデザインが
絶妙にマッチしているんですね。ともすれば年配の方向けに
なりがちな翡翠も若い方にも充分対応できるデザインをと常に
彼女は考えるんですねぇー。ハイ

マァー君は中国人（香港生まれの香港育ちですが・・）なので
翡翠に対する思い入れは、かなり強いらしく、石が上質なのは
当たり前でデザインも本当に考えて年齢を問わず幅層広く受け
入れられる物をいつもデザインしています。
どれも新作として出してくるものは甲乙つけがたい素晴らしい
デザインばかりでホント新感覚の翡翠で感心してしまいますね

これは、ジュエリーの雑誌に掲載された彼女の新作商品です。
彼女の名誉のためにつけ加えておきますが、決して広告では
ありません。ジュエリーショーで彼女の作品を見つけた雑誌社の
人が取材に来たときに是非、雑誌に取り上げたいと頼まれたそうです。
これが、３年程前ですから・・・今や彼女は「ジュエリー
デザイナー」として香港で大活躍しています。
やっぱり彼女のセンスとパワーはすごいんですねぇー。
友人がどんどん世の中に認められていくのは本当にうれしいです。

世界中に宝石のデザインにかかわっている人はたくさんいますが
なかなか認められるのは大変なことなんですよね。
まぁ、どんな世界でも認められるのは同じように大変だと思いますが・・。

イタリアンジュエリー