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わらしべ工房 畳屋の楽屋裏(ブログ)

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2010年09月16日
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カテゴリ:畳施工例
前回の畳の続き。

不具合箇所をチェックした畳を工場に持ってきて、畳表を張り替える前に
畳床の徹底的な修理をします。

まず、切り口が膨らんだ部分を締め直して平らにします。
P1010880.jpg

床の凸凹を藁を新たに並べてしっかりと締め直し平らにします。
P1010881.jpg
この畳の中央部にある凸凹は元々の畳床の出来が良くない場合に良く見られます。
修理はなかなか大変です。やり方が悪いと新たな凸凹を作ってしまいます。
繊細な感覚が要求されます。

ここまで結構な時間がかかりますが、これからやっと畳表の逢着が始ります。

畳表と縁を逢着します。
P1010885.jpg

完成。
P1010887.jpg
畳の角がきっちり出た仕様が当店の自慢です。
プラスチックコーナーを使用しますが、これは普通に使うと短所の方が大きいです。
そのため、その短所が出ないようにするため、品物の選択と施工の工夫をしています。
大げさではありますが企業秘密の部分です。

その後、敷き込み。

爆発しまくって膨らんだ角部分もすっかり平らになりました。
P1010892.jpg
畳の縁が框(縁の付かない辺)より縁が付いた分(1.5ミリ)厚くなるように仕上がると
見た目も良く、畳が擦り切れず長持ちします。

出会い部分(框部分がぶつかる箇所)。
P1010890.jpg
プラスチックコーナーが効いていて直線が出ています。
この部分の角が丸くなったり波打ったりしている場合、どんなに上等な畳表をつけても
畳が安っぽく粗悪に見えてしまいます。
超最高級な畳には「板入れ」といって框に板を縫い付けて角を出しますが、当店では
中級以上の畳の場合にも、ローコストで板入れ並の見栄えを目指します。

P1010888.jpg
自画自賛ですが、スキマもなくなり真平らになり多分新畳の時より状態は良くなった
と思います。



こんな感じで手間を掛けています。
そのため上物の材料の場合、また床の状態によっては一日に一部屋の施工で一杯一杯の場合もあります。

しかし正直言って、手間を省き施工時間を三分の一くらいに短縮することも可能です。
もしかしたら、そのような畳でもお客さんは気がつかないかもしれません。

でもそうしないのは、なんとしても畳の仕上がりが自分の理想の状態にしたいからです。
私は、理想の状態にならないまま収めてしまうと夜寝られなくなってしまいます。
限りなく100点に近づくために手間の掛かる効率の悪い施工方法を採用している訳です
自己満足ではありますが、そもそもまず自分が満足できる仕上がりになってないものを
引渡ししては駄目だと思います。


次は素材についてです。
施工と同じくらいこだわりがあります。

続く。



        □□□そんな畳屋がコチラ□□□






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最終更新日  2010年09月16日 22時43分13秒
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