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USJのターミネーター2-3Dは、3Dと役者さんが演じている部分が融合した、よくできたアトラクションで、すごく楽しいです。
私、三回観ましたよ。すぐ前の舞台でバイクを運転している俳優さんが、シュワちゃんにしかみえません。よくもこんなデカイ俳優さんをみつけたもです。 私達は、サイバーダイン社の新商品発表会の企業見学にやってきたという筋書きで、サラたちテロリストとサイバーダイン社の闘争に巻き込まれ、サラたちの戦いを見物するというもの。 劇場型アトラクションなので、時間が来るまで行列を作って待つのですが、まずサイバーダイン社の企業PRビデオを見せられます。これがなかなかよくできていて、サイバーダイン社のうさんくささがわかるしくみになっています。 壁に貼ってあるポスターは、家庭用ロボットのPRで、エネルギーは「プロトニウムなので価格安」ですし(そんなん怖いわーっ)、サイバーダイン社の民間軍事会社はコンピュータ管理でミサイル打てるし(恐ろしい)、スパイ衛星によるネットワーク網が張り巡らされていて誰がスピード違反したか瞬時にわかって、罰金は銀行口座から自動で引き落されるし(おーいっ。司法まで握ってるのかよーっ)、いっけん便利そう。でもよく考えるとすごく怖いってわかるようになっている。 サイバーダイン社は、未来でターミネーターを製造販売した会社で、地球をぐちゃぐちゃにした張本人なんです。同じUSJのアトラクションでも、バックトゥザフューチャーは、SFファンにはつっこみどころ満載で、つっこみすぎて疲れる乗り物ですが、T23DはSF考証バッチリで楽しいです。 その中で、「サイバーダイン社は選べないあなたのために、5000あるテレビのチャンネルの中から、自動でチャンネルを選んでくれるサービスを提供しています。もうあなたは、チャンネルを選ぶのに迷わなくていいのです」というのがあるんです。 ある集団が決めたチャンネルを何も考えずに見る社会。それは言論統制というのでは? 医療に軍事に金融に司法に言論統制。三権分立も関係なし。おおすごい。企業による独裁政権。まるで北の将軍様のようだ。 で、ここからライトノベルの話になります。たくさんありすぎると選べない。これ、本にも言えることですね。 ライトノベルは、今現在、絶好調です。月100冊。年1200冊発売され、ミリオンセラーになるタイトルもいくつも出てる。 ライトノベルの読者さんは、月に一冊本を買うとして、100冊の中から選ばなくてはなりません。選ぶ目安は何になるのでしょうか。サイバーダイン社に選んでもらう? いえいえ、売れてること、すなわち、本屋さんに高く積まれていることが、選ぶ目安になるのではないかと思うのです。 つまり、売れる小説はいっそう売れる。売れない小説はぜんぜん売れない。一極集中が起こる。今はそういう状況だと思うんです。 小説は漫画やゲームと違って小資本で参入できます。参入障壁が低いから、一攫千金を夢見て参入してくる版元は、これからももっと増えるはず。そうなると、さらに出版点数は増えていき、一極集中が今までに増して激しくなる。ライトノベルはもっと膨張するでしょう。 かつてのバブル経済では、上場企業のほとんどの株価が上がって、アルバイトの学生までもが潤った。でも、今のライトノベルバブルは全ての本が売れるわけではなく、売れてる一部の小説と、売れない大多数の小説に別れている。 私のような中途半端な書き手にもチャンスをもらえるのはありがたいことですが、膨張し続けるライトノベルがこの先どうなるのか、私にはわかりません。私にできるのはただ粛々と小説を書くことだけ。 でも、注意深くいようと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年02月27日 10時02分50秒
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