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東京今昔物語  (写真の世界 http://wakowphoto.world.coocan.jp/ より)

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2008.06.22
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カテゴリ:昭和
日本橋川:一橋付近-01D 0806qc
神田一橋付近の日本橋川

神田橋-01D 0806q
神田橋付近の日本橋川

日本橋川遊覧船-03D 0806q
日本橋川を行く「歴史クルーズ」の舟

日本橋の上を高速道路が走っています。先に飯田濠で見たように(「濠の上の濠はグロテスク」08.06.08)、暗渠の上の水路がグロテスクであれば、日本橋の上の高速道路もグロテスクです。

ようやくそのグロテスクさに気付いて、日本橋の上の高速道路を撤去しようとの議論が出てきましたが、専門家の間では、実際に撤去されるのは20年後だと言われています。都市交通を停滞させずに工事を行うのは難しく、また財政難では早急には手が着かないのだそうです。

江戸城の天守閣が日本国の権力の象徴であった頃、日本橋は都市としての江戸のシンボルでした。同時に、国土の実用面でも地方への距離を計る基点でもありました。

日本橋は当時の橋としては特に幅広で、中央部が高くなったアーチ型をしていて、見晴らしが良かったので、広場の少ない都市江戸では、橋の上は広場の代わりにもしました。ここから日本のシンボル富士山を見て、日本の中心に思いを馳せることができました。

今の日本橋からは空も見えません。高速道路が幅広く日本橋の上を覆っていて、陽もささなければ雨も降りません。室内の日本橋と言えば聞こえはいいですが、暗渠の中の日本橋となりました。

その日本橋の下を流れているのが日本橋川です。日本橋川は江戸時代に日比谷入江に注いでいた平川を、道三堀に流れるよう付け替えて生まれたもので、神田川が外濠として機能するまでは江戸城の外濠の役目をも果たしました。

しかし、日本橋川の重要な役割は江戸城防衛の役目よりも、江戸城までの物資の運搬のための水路でした。隅田川から道三堀を経て平川に至る東西の水路は、江戸城への物資を運ぶ動脈でした。今も町名に残る錦町河岸、一橋河岸、鎌倉河岸などは船荷の荷揚場の名前です。

今、東京見物ならぬ江戸見物が出来る観光コースがあります。隅田川を経由して神田川と日本橋川をめぐる「歴史クルーズ」という川巡りです。観光船と言っても、曲がりくねった幅の狭い川を行くのですから、二十人も乗れば一杯になる釣舟です。

垂直に立ち上がる両岸のコンクリートの壁と、川の上を何処までも覆う高速道路の裏側を見ながら「歴史クルーズ」の舟は進みます。江戸の遺蹟がそれ程見えるわけでもないのに、何を好んで暗渠のような場所を見て歩くのかと思いますが、この「歴史クルーズ」は意外に人気があるのだそうです。

江戸の歴史と言っても、戦災廃棄物の無差別投棄の難から免れた江戸の水路を、それも東京オリンピックのとき建設されたに高速道路で蓋をされた水路を、見て回る江戸の歴史旅です。日中でも辺りは薄暗く、突然、江戸時代の地霊が現れて、折角の街中の川の流れを暗渠のような下水道にしたのはお前達かと問われそうです。

写真は暗渠のようになった日本橋川の現状と、そこを行く「歴史クルーズ」の舟です。
(以上)





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Last updated  2008.06.22 11:24:51
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