Fringed Gentian

2006/10/04

カテゴリ：花

Fringed Gentian
Gentianopsis crinita
Gentian Family (Gentianaceae)　リンドウ科
お花　2 inches (5 cm)
草丈　1～3 feet (30～90 cm)
Native

Fringed Gentian 01

Soldiers Delight Natural Environmental Area, MDにて
2005.09.28

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　昨年（2005年）、お花仲間のアップルさんに教えていただいたNodding Ladies' Tressesという蘭を見に行った際にちょうど開花していたFringed Gentianを見つけました。花パパさん・花ママさんが蕾を発見していて、開花が近いことが分かっていたので、見逃さずに済みました。数週間後に同じ公園で開催されたWild Flower Walkに参加し、再度堪能。今年（2006年）、北米北西部ワイオミング州のイエローストーン国立公園へ旅した際にも、再会することができました。イエローストーンでは、６月下旬に満開でした。

　ご覧の通り、花びらに切れ込みが激しく入った美しいリンドウです。"Fringe"はテーブルクロスやソファーについている房飾りや、西部劇のようなウエスターン・ルックで着るスエード革ジャケットについているフリフリなどのイメージです。他のリンドウ科のお花同様、夏の終わり～秋にかけて咲く美しいお花です。

　一般名・属名は共に、紀元前180年～167年に存在したイリュリア王国（現バルカン半島西部）の最後の王ゲンティウスに由来します。『博物誌』を記した古代ローマの博物学者プリニウスによると、あるリンドウの根に催吐薬・下剤・強壮剤などの医薬的効果があると発見したのがゲンティウス王だとか。が、しかし、これに1000年先立って、蛇や犬に噛まれた後に用いるという医薬的効能を記したパピルスがエジプトで見つかっているそうです。カタカナでゲンティウスとあると間違えてしまいそうですが、Gentianの発音は「ジェンシアン」でした。

　類似種に中西部の湿った草原地帯・石灰岩地帯で見られるSmaller Fringed Gentian (G. procera) があり、葉が細く、フリンジが短く、15～45 cmと草丈が低いようです。イエローストーン国立公園で見たお花の草丈が低かったので、Smaller Fringed Gentianかとの疑惑が私の内に沸々と。でも、公園のリストを検索してみると、Smallerのつかない、Fringed Gentianになっていました。

『プリニウス博物誌（植物篇）』『プリニウスの博物誌（全3巻）』『プリニウス博物誌（植物薬剤篇）』『私のプリニウス』

Fringed Gentian 05