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2007年10月26日
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テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:安全保障

インド洋での給油なんて活動を、現在の防衛省/自衛隊に任せるわけにはいかないという点については前エントリで述べましたが、そもそもその活動にどんな意義があるのかという点についても、どうも間違ったイメージが流布しているようです。

「テロとの戦い」なんて言ってますけど、結局やっていることは洋上無料燃料スタンドなんですから、「金を出す」のと大差なしという点に目をつぶるとしても、所詮はあの地域で活動する軍隊への援助という意味しかないんですよね。

ところが、日本は石油のほとんどを中東に頼っている。シーレーンを守ることが大事、だから給油活動が必要なんだ、といった説を振りまく困った人々が最近増えているように思えます。

そもそも、シーレーン防衛って何なんでしょ。
軍事力で、商船の航行の安全を守るってことですか?
それはまあ、そういうことが必要な場面というのは存在します。
でも、それは現実に戦争をしている国が敵国による通称破壊行為を防ぐためのものでしょう。
それを軍事力で守るということは、その相手国に宣戦布告をするのと同じなんですけど、それをわかっているんでしょうかね。

実際に日本の商船がそういった被害を受けた実例としては、イラン・イラク戦争の折にペルシャ湾でタンカーが攻撃された事件がありましたけど、あれを日本の自衛艦が護衛し、攻撃してきた者に反撃するなんてことが出来たと思います?
それは立派な戦争行為ですよ。
そこまでの覚悟はあるんですか?

それとも、インド洋で給油活動をやっていれば、アメリカかどこかがそういう時に日本のタンカーを守ってくれる、あるいは反撃してくれるとでも思っているんでしょうか?
そんなことを考えている人がいるとしたら「空想的平和主義者」とでも呼んで差し上げたいですね。
あのイラン・イラク戦争の際には、日本のタンカーはイランの原油もイラクの原油も運んでいた。両方とも戦争する気がなければ、あるいはその気がある国を見つけなければ、あのような局面でのシーレーン防衛なんて不可能。

それが全くわかっていないのか、わかっていて人々を騙そうとしているのか。

いずれにしろ、インド洋で給油活動なんて続けたって、そのようなケースで日本の商船を守る役には全く立ちません。

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もう一つは、先年マラッカ海峡付近で起きた、日本のタグボートが海賊に襲われ船と乗員が拘束され、おそらくは身代金を払うことで解放されたであろう事例のようなものを持ち出し、だから軍事力でシーレーン防衛をと主張する言説。
そういった海賊行為をあたかも日本が対処すべきシーレーンの危機であるかのように語るのは、ただの詭弁。

ああいった海賊行為は確かに問題。
でも、それを防ぐには航路の沿岸にあたる国々の警察力を強化するしかない。
日本がどんなに軍事力を蓄えようが、よその国での犯罪行為に介入することなんてできません。もちろん、インド洋で給油活動を続けたら、そういった国々がもっと厳しく海賊を取り締まろうなんて思う事もあり得ません。

もちろん、テロリストがインド洋でそういう海賊行為をしていると言うなら、あの給油活動がシーレーン防衛の一助と言えないこともない。でも、あんなところでテロリストが商船を襲うなんて聞いたこともないし、そもそもそんなことをやるメリットなど全くないでしょう。
テロリストは何らかの政治的な目標を掲げて暴力行為を繰り返し、それを人々に見せることでその目標を達成しようとするのですから、観客のいないインド洋なんかでそんなことをしても効率が悪すぎますし、身代金目当てにしたって、逃げ場も隠れる場所もないインド洋なんかでやるより、先日の韓国人ご一行のような人々を狙う方がはるかに簡単だし、リスクも少ない。

即ち、インド洋で給油活動なんてやったところで、シーレーン防衛には、あるいは海賊行為の防止には、全く繋がらないってことです。

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日本ではいつのころからか、シーレーン防衛という概念が一人歩きするようになってますけど、シーレーンを守るというのは、「戦争をしている時に」ってこと。

平時に軍事力でシーレーンを守るなんて事態は発生しない。そんなことを考えている人がいるとしたら、それは「誰が」シーレーンを攻撃してくるのか、それに反撃することは何を意味するのかということを考えていないのです。
先日も、中国が台湾を占領したら日本は封鎖されるなんて大騒ぎしてた人がいましたけど、ああいう人も、自分の気に入らない相手が、自分に都合の良い筋書き通りに悪事を働くだろうから、自分はそれに対処するための方策を真剣に考えているのであり、それに異を唱えるものは日本の安全保障を脅かそうとする者だなんて、自分で自分に酔っちゃっているだけでしたね。

そもそも、中国が何のために日本を封鎖するのか考えていないし、その状態でシーレーンを守るということが何を意味するかも考えていない。

シーレーンを守るということは戦争をするというのと同義。
戦争はしないけどシーレーン防衛はするなんて「いいとこ取り」の状況があるかのような幻想がふりまかれてますけど、そんなものは実際にはありません。

だから、戦争覚悟でシーレーン防衛のための軍事力を整備するというのは、まだわかります。
でも、それなら貴重な護衛艦を割いてインド洋で給油なんてしている場合じゃないでしょってこと。

どっちにしても今の給油活動とシーレーン防衛には全く繋がりはないと言ってかまいません。







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最終更新日  2007年10月26日 09時30分19秒
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