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今年1月に北見市で3人が死亡した一酸化炭素中毒事故で、経済産業省の事故原因技術調査委員会は18日、破断したガス管の埋設場所の地盤が弱かったことに加え、除雪車の通行や、過去に現場付近で行われた工事による影響など、複合的な要因で事故が発生した可能性があるとの見解をまとめた。19日に公表する中間報告書で明らかにする。
調査委の複数の委員によると、報告書は、ガス管の埋設場所の地盤は軟弱な部分を含み、不安定であったとし、その上を重量のある除雪車が通行するなどして圧力がかかっていたと指摘している。 さらに現場付近で過去に行われた工事で、土の埋め戻しなどの施工法が何らかの影響を及ぼした可能性も挙げている。 北見市によると、現場付近の道路では、北見市が2005年6月下旬にガス管と並行して雨水管を埋める工事を実施。道路の中央部分に、道路に沿って幅約2.5m、深さ約4mの穴を掘って、工事を終えた後に埋めもどしていた。 北見市は工事が影響を与えたとは考えにくいとしている。 調査委の片山委員長は「原因は単純ではなく、複合的だ」と話している。 2007.4.19 北海道新聞 朝刊より 長い調査の割には原因を特定できなかったようだ。原因は複合的との見解を示しているが、挙げられた要因はすべて土木技術者なら誰でも想像できるもので、すべて可能性に過ぎない。今回の調査ははっきり言って役立たずであり、今後の土木の発展には貢献しないものである。 一つ目の原因と見ている軟弱地盤+除雪車の荷重による破断であるが、軟弱地盤上を大型車が通行した場合除雪車の運転手が異変に気づくはずである。ただ、二つ目の原因の雨水管工事に伴う影響と絡めてみると、あながちおかしいとは思えない。つまり、雨水管の設置工事で地盤を掘削し、工事期間中はガス管は吊り防護で保護されていたと思われるが、埋め戻しの際に偏荷重が作用したのと、埋め戻しの締固めが不十分による地盤の緩みが考えられる。そうなると、北見市の工事の不具合を追求されそうであり、監督責任は重いであろう。 今回の調査に土木学会等がどのような態度を示すか注目である。昨晩起きた地震など、北海道は地震が多いので、老朽化したガス管の多い地方にとっては気が気でないはずであるが、北見市民以外は記憶に薄れてきた頃であろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/04/19 10:15:11 PM
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