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    書物の森へのいざない

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2007.07.09
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カテゴリ:ブックレビュー
 自分の道楽は気にかかる本を見ると無償に買いたくなる事だ。最近本屋で買ったある本を昨日一日で読み終わってしまった。そのタイトルは「反転 闇社会の守護神と呼ばれて 田中森一」



 新聞の広告欄で見て気になっていたら、本屋に平積みしてあり買ったのだがとにかく面白い、ぐいぐい本の中に引き込まれる。

 平戸の漁師の息子で親からは中学を卒業したら漁師になれと言われ続けてきた環境から、驚異的ながんばりで特捜検事になり数々の疑獄事件を手がけていたが、退職し弁護士になり今度は闇社会の守護神になって検察から彼らを防御する側に回る。


 
 この本の魅力はピカレスク小説のように、極貧階級出身者の主人公が社会に順応するのではなく己の才覚と度胸で切り開いてきた体験や生活を赤裸々に綴っている所にあるが、その内容がすごい。

 特に悪徳弁護士と言われる様になってからの所は、検事社会の内幕や政治家と闇社会のつながり等、実名でばんばん出てくる、よくこんな本を出して名誉毀損で訴えられないなとびっくりしてしまう。

 例えば今の総理の父親とも懇意で山口組の準トップをフランスで養生させるため、外務大臣をやった実力者の父親にやくざを海外活行かせたいので手配を頼むと、その実力者はやくざと承知で外務省を通じ手配してくれたとか、首相になる前の安陪首相に知人の息子を日航に押し込んでもらったとか、にわかに信じがたい内容のオンパレードで亀井さんや死んだ竹下が絡んでくる話もあり一種の暴露本的な部分も多い。



 文章力もあり小説の様に面白く又内容も衝撃的な話が多く一気に読み終えたが、現在懲役3年の実刑の判決を受け控訴中の身にありながら、検事の捜査方法は国策しかないと言い切り、竹下と山口組の関わりなど表社会と裏社会がつながっている実態とか、今まで封印してきた話をこれでもかこれでもかと書いてある。

田中氏があえてこの時期・環境のなかでこの本を出版した意味はとか、色々自問させられる、読み手のリテラシーを要求させる本でもある。









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Last updated  2007.07.09 06:52:00
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