ポルトガルの旅2
2日め。事前に予約していたバスツアーで1日リスボンを離れます。ホテルは中心部から少し離れてるのにバス乗り場はホテルのそばにあったので便利でした。2台構成!結構な人気ツアーですね。他にもシントラ・ロカ岬ツアーなどはじめ色々なツアーが出てます。リスボンを離れて高速に乗ったら車窓は一気に田舎景色に。いいなぁポルトガル。町も田舎もきれいです。第一のストップ、オビドスに到着。一気にテンションあがります!!!私好みの雰囲気~まさに城壁に囲まれた小さな村です。フランスのエズやイタリアのサンジミニャーノドイツのローテンブルグ、スペインのミハスなどのお気に入り町リストに加わっちゃいますね。もう小さい小路もかわいくてどこをきりとっても絵になる♪お土産屋さんもかわいいし♪人口800人、谷間の真珠と呼ばれあまりの美しさを気に入った王妃に王様が王妃にプレゼントしたという町だそうです。城壁はローマ時代からの海からの侵略を防ぐためにつくられたそう。この町に足を踏み入れる最初に見たこのアズレージョでできた「おとぎの国の入り口」といわれるポルタダヴィラがすっごく素敵!でした。この美しさとは裏腹に敵の侵入を防ぐための構造になっていて歴史も感じます。ハイストリートをぬけるとあるのがサンタマリア広場とサンタマリア教会。この広場では罪人がかごに入れられて吊り下げられたという柱があったりして時間が止まったような古さを感じます。そして教会の内部は全面アズレージョでできていて素晴らしかったです。ここのアズレージョは17世紀のものだそうです。すごいなぁ。ほんっっとにかわいくてステキなオビドスに名残惜しくお別れ。帰り際にこんなステキな景色発見♪この写真、お気に入りの1枚です。バスが次に向かったのがアルコバサ。町に入る前にガイドさんがペドロ1世とイネス姫の悲恋物語を。王子ペドロ1世は政略結婚でコンスタンサを娶るもののその後であった王妃の侍女イネスと恋に落ちてしまう。イネスは地方にとばされて二人は遠距離に。身重だったコンスタンサは嫉妬に駆られながら命がけで子供を産むも死んでしまう。王妃亡き後のペドロはイネスを迎えに行き二人は地方の宮殿で幸せに暮らし3人の王子を儲けるものの父王は世継ぎ問題などを心配しイネスを捕らえに兵を出す。イネスは命乞いするものの処刑されてしまい激昂したペドロと父王の関係は悪化。その後、王座についたペドロは自分とイネスは結婚していたのだから生きていなくともイネスは女王だと宣言し、彼女の棺を彫りこさせ臣下たちに腐敗したイネスの遺体の手のひらにキスをさせる。そして女王にしかゆるされない王冠をイネスの頭にさずける。死後もずっとペドロの愛を一身に受けたイネスの棺は大理石の彫刻の美しいものでペドロは自分の死後、おそろいの棺に入り、最後の審判の後、起き上がったときにお互いの顔が一番最初に目に入るようにと足と足が向かい合った位置に棺を設置させたというなんともステキなラブストーリー。ポルトガル人に愛されているお話だそう。そのアルコバサのサンタマリア修道院に仲良く置かれていてイネスの冠も展示されていました。イネスの石棺にはキリストの生誕から復活までが刻まれていてこれだけでも見ごたえのあるものでした。写真もあるのですがここは実際行かれる方のお楽しみにしておきます。外国人観光客にはわからなくともポルトガルを知るためにこのストーリーを感じてこの場所を訪れるのはきっとマストなんでしょうね。死んでも愛され続けたイネスに愛されたくても愛されなかったコンスタンサ二人の女性の悲しみ。いつの時代も変わらず。。さて。アルコバサを発ち、いよいよ楽しみにしていたナザレへ。ほどなくして目にもまぶしい真っ青な海が見えてバスが止まり、ビーチに降り立つともう鳥肌たつよ!懐かしい香り!!!干物や貝の、日本人のDNAに染みこんでる素晴らしい香り!あーヨーロッパ最果ての異国なのに初めてきた感じがしないポルトガル。日本の歴史に欠かせない影響の強い仲良しだった2国だけどなんかそれだけじゃないような親しみを感じるなぁ。みればみるほど「ここは日本?」というタイムスリップならぬプレイススリップな感じ。。ちなみにこの魚を干しているおばあさんたちは独特のミニスカートの民族衣装を着ています。これがなんか魚の干物に似合うような似合わないようないい味!このスカート、7枚重ねのフリフリが既婚の意味なんだって。男性はフィッシャーマンセーターに黒い帽子。男は漁にでているから町はすべて女性がとりしきっているという男女がはっきりしたナザレ。あ~それにしてもきれいなビーチにかぐわしい芳香。立ち去るのがあまりに悲しい美しい景色でした。この写真はめっちゃお気に入り♪♪ナザレの丘の上のホテルでランチ休憩。ツアーなのでコースでどんどん出てきました。期待してなかったけどなかなかおいしかったです。デザートはライスプディング!ここだけイギリスっぽい。ランチの後はいよいよこのツアーのメインであるファティマへ。その少し前にバスが寄った休憩所。ここはもう圧巻!!!でした。広い通路のどれもこれも‘教会グッズ’!こんなお店、ヴァチカンでもありえないよ!いやぁ、圧倒されました。。世界の神父様やシスターの原宿、かな?ガイドさんの言うように観光地ファティマの町中よりはるかに安いようでした。さて、いよいよファティマへ到着。バスを降り立ったときから荘厳な聖地の雰囲気がありました。ここファティマは第一時代戦中の1917年の5月13日、羊飼いの少年少女3人の前に聖母マリアが現れた奇跡の地。こどもたちに告げられたここに教会を建てるようにとのお告げから大聖堂があって世界からの巡礼の地となっています。有名なのは3つのお告げ。毎月13日に合計6回現れ、最後の10月13日には7万人もの人が集ったそうですがこの3人の子供たちにしか聖母マリアの姿も声も見えず聞こえず。こどもたちに告げられた3つのお告げのひとつが第一次世界大戦の終結、ふたつめが死者の国への訪問、3つめがこどもたちとローマ法王の間のみの秘密にされていたのが2000年にその内容が発表されました。それが1981年の同じ日に起こったローマ法王暗殺未遂事件。事前に事件を知っていたからこそ未遂に終わったのでローマ法王が翌年にお礼詣でに訪れています。実際に聖母マリアが現れた場所は大聖堂(バジリカ)ではなくそのそばにひっそりとあったのが素敵でした。小聖堂ですね、中央にマリア像があります。バジリカ内部には3人の子供たちのうちの二人のお墓がありますが3人で最も有名なルシアのお墓はまだなんだか最近のことのようにきれいで(2005年に97歳で逝去ーローマ法王も同年に逝去)物語のように語り継がれているこのお話が本当にここであったのか・・と確認させてくれるようでした。ポルトガルで行方不明になっているイギリス人マデリンちゃんの写真がルシアの墓前に置かれていました。やはり巡礼の地。世界中の高齢者や病気の方なども訪れているようでした。皆さんの祈りが届きますように。