|
|
|
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
yksystemの日記 [全257件]
仲立人は、他人間の商行為の媒介をすることを業とする者のことです(商法543条)。 具体的には、顧客とホテルや旅館の仲を取り持つ旅行業者をイメージするとよいでしょう。 媒介とは、他人間の契約の成立に尽力する行為と思えばいいです。 委任契約の一種と考えてよいことは、代理商のときと異なりません(たとえば、仲立人にも善菅注意義務が生じる)。 代理商との相違は、仲立人は、不特定の一般人から委託を受けて媒介をする点です。 たとえば、X(不特定の一般人)から委託を受けて、仲立人甲が、Y(これも不特定の一般人)との契約を媒介するわけです。 この場合、契約はXY間に締結されます。 仲立人は、その媒介をしただけです。 この点が、問屋との相違であり、問屋乙は、Xから委託を受けて自らYと契約をします。 問屋の場合には、契約は、乙Y間に成立することになります。問屋が自ら売主または買主となってYと取引をするわけです。 仲立人は、別段の意思表示か慣習がなければ、その媒介した行為について当事者のために支払いその他の給付を受けることはできませんから、問屋とは大きく相違します(商法544条)。 仲立人は商人です。 したがって、特約がなくても報酬請求権を有します(商法512条)。 しかし、その前提として、媒介により成立した契約について一定の事項を記載した契約締結書(結約書という)の作成と各当事者への交付をすることを要します(商法550条1項、546条1項) →上記の結約書には仲立人の署名を要する。直ちに履行をする場合でなければ、当事者双方も署名すべきことになる。 →要するに、仲立人には「何を媒介したのか」の証明文書の作成義務があるのである。 Xから委託を受けた仲立人甲が、Yとの契約を媒介したときでも、仲立人への報酬は、XとYが平分して負担します(商法550条2項)。 これは、Yにも契約締結による利益が生じるためです。 なお、仲立人が当事者の一方の氏名や商号を相手方に示さなかったときは、自ら履行の責任を負います。 この場合は、相手方は、仲立人を契約の相手と誤信するであろうから仲立人に責任を負わせるのです(商法549条)。 これを、仲立人の介入義務といいます。 Last updated 2012.02.10 19:33:37
商法上の匿名組合についてお話しましょう。 匿名組合は、名前を出したくない出資者(組合員)と、資力を有しない経営者(営業者)をつなぐための契約と考えるといいでしょう。 匿名組合は、組合員が営業者のために出資をして、その営業から生ずる利益を分配することを約することによって効力を生じます(商法535条)。 組合員には出資義務、営業者には利益の分配義務が生じます。 この場合、組合員の名前は対外的には現れません。 要するに、組合員が出資をしたことは、組合の内部事情にすぎず、対外的には、営業者が自己資金で営業している場合と見分けがつかない仕組みとなります。 そこで「匿名」の組合員であるという意味で、これを匿名組合員といいます。 法律上、匿名組合員は、営業者に対して「利益を分配せよ」という債権者であり、営業者の取引先とは法律関係がありません。 このため、営業者の債務を、匿名組合員が負担することはないことを原則とします。 また、匿名組合員は一人とは限らず、数人の組合員がいることもあります。 しかし、契約は、各組合員と営業者で別個にされるのであり、匿名組合員相互間には法律関係が生じません。 では、以下、匿名組合員の出資と権利義務についての規定をご紹介します(商法536条各号)。 1、 匿名組合員の出資は、営業者の財産に属する。 出資された財産は、営業者の財産となるわけです。この点が、民法上の組合との相違点となります(民法の組合財産は、組合員の合有である)。 なお、匿名組合契約が終了した時は、組合員は、出資額の返還を請求することができます(商法542条本文)。 これは、当然のハナシですね。でなけりゃ、誰が出資するかということになります。 2、 匿名組合員は、金銭その他の財産のみをその出資の目的とすることができる。 合名会社と相違して、信用や労務の出資はできないわけです。 3、 匿名組合員は、営業者の業務を執行し、または営業者を代表することができない。 匿名組合員は、外部に名を出さないのだから、当然のはなしです。 4、 匿名組合員は、営業者の行為について、第三者に対して権利および義務を有しない。 第三者と匿名組合員は、法律的に無関係だということです。 →なお、例外的に、匿名組合員が、営業者の債権者に責任を負うことがある。 それは、匿名組合員が自己の氏名を営業者の商号として用いることや自己の商号を営業者の商号として使用することを許諾したときである。 この場合、その使用以後の債務については、匿名組合員は営業者と連帯して責任を負う。 この責任は、相手方が誤認をしていなくても生じる点が、名板貸人の責任とは相違する。 さて、営業者の営業が順調であれば、ハナシは簡単であり、匿名組合員は、 契約に基づいて「その営業から生ずる利益を分配させること」ができます。 では、営業が赤字になったらどうなるのでしょうか。 営業者が、損失を出したときについては、次の規定が存在します。 1、 出資が損失によって減少したときは、その損失をてん補した後でなければ、匿名組合員は、利益の配当を請求することができない(商法538条)。 この規定は、営業が赤字なら、まず、損失の填補をすべきであり、その後でなければ、組合員は、利益の配当を請求できないという意味です。 2、 匿名組合契約が終了したときに、出資が損失によって減少していたときは、営業者は、その残額を返還すれば足りる(商法542条ただし書)。 以上、見たように、損失は、匿名組合員がこうむるというのが、営業者が損失を出したときの結論となります。 というわけで、匿名組合員には、出資した営業の状況に重大な関心があるはずです。 そこで、次の「検査権」が認められます(商法539条1項、2項)。 1、 営業年度終了時の貸借対照表の閲覧謄写等と営業者の業務及び財産の状況の検査権 2、 重要な事由があるときの営業者の業務及び財産の状況の検査権 なお、上記2の請求は、いつでもすることができますが、裁判所の許可を要します。 Last updated 2012.02.10 08:44:23
今日は、交互計算についてお話します。 商人間や、一方を商人とする平常取引では、継続的に取引がなされることが多いでしょう。 この場合、双方が、ある場合は債権者になったり、他の場合は債務者になったりするわけです。 こうした場合に、いちいち決済をするのは面倒なので、一定の期間内に生じた債権と債務の総額を相殺して、その残額を支払うという契約をすることがあります。 これが、交互計算です(商法529条)。 → 一方が商人、他方が商人ではないときも、交互計算の契約をすることができる。 たとえば、AとBの交互計算では、双方の債権と債務の各項目を記載した計算書(以下、単に計算書という)を作成します。 そして、計算の結果、債務が残った側が、交互計算の期間後にその支払をするわけです。 交互計算の期間(相殺をすべき期間)は契約の定めるところによりますが、当事者が、期間の定めをしなかったときは、その期間は、6か月となります(商法531条)。 なお、各当事者は、いつでも交互計算の解除をすることができます(商法534条前段)。 この場合は、直ちに、計算書を閉鎖して、残額の支払を請求できます(同条後段)。 AB間の交互計算は次のルールに従って行います。 1、 手形等の商業証券から生じた債権債務を交互計算に組み入れたが、その証券の債務者(AでもBでもない者)が弁済をしないときは、その債務に関する項目を交互計算から除外することができる(商法530条)。 →不渡りの手形による支払を計算に組み入れるのは、不公平という意味である。 2、 当事者(AまたはB)が、計算書の承認をしたときは、その各項目について異議を述べることができなくなる(商法530条本文)。 →いったん承認すると、後で、ゴタゴタいえなくなる。ただし、錯誤と脱漏については承認後も異議を述べることができるとされている(同条ただし書)。 3、 相殺によって生じた残額について、債権者は、計算の閉鎖の日以後の法定利息を請求することができる(商法533条1項)。 →なお、計算書の各項目について、個別に、計算書に組み入れた日からの利息を付すこともできる(同条2項)。 交互計算により生じる債権債務は、個々に譲渡、質入れ、差し押さえをすることができず、また、個々に行使することもできません(交互計算不可分の原則)。 要するに、計算書によって一体のものとして相殺することにより、その処理を図るわけです。 そこで、この譲渡、質入れや差押えの禁止が、第三者に対抗できるかという問題が生じます。 これについては、交互計算による取引は、第三者への対抗をすることができるというのが判例の考え方です。 たとえば、債権譲渡の禁止特約は、善意(または無重過失)の第三者に対抗できないという民法466条2項ただし書は、交互計算には適用がないと解されます。 Last updated 2012.02.07 14:14:41
今日は、商事売買のハナシです。 昨年度の試験が、この問題についての出題でした。 商人間の売買を、商事売買といいます。 これについて、商法には、いくつか、民法の特則があります。 (1)確定期売買の解除 民法542条の「定期行為の解除」では、履行遅滞のときに無催告解除をすることができるという規定がありました。 これに対して、商法では、一歩進んで、債権者が、解除の意思表示をしなくても解除をしたものとみなされるという規定があります(みなし解除)。 これは、商取引の迅速性を図るための規定です。 その要件をあげましょう(商法525条 確定期売買の解除)。次の3つです。 1、 商人間の売買であること。 2、 売買の性質または当事者の意思表示により、特定の日時または一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合であること。 3、 当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したこと。 上記の場合は、相手方が、直ちにその履行の請求をした場合を除いて、契約はみなし解除となります。 つまり、解除をしたくないのであれば、請求をせよという仕組みになっています。 (2)買主の検査および通知の義務 商人間の売買では、買主に、受領した目的物の検査義務があります(商法526条1項)。 これは、商人であれば、買い物の瑕疵や数量不足がないかどうかを、すぐに検査するのが世間常識だろうという意味です。 かりに、上記の瑕疵や数量の不足があったときは、買主には、通知義務が生じます(同条2項前段)。 商法には、「直ちに」通知せよと書いてあります。 これも、商人間の信義則(仁義みたいなもの)の表れです。 売買の目的物に瑕疵や数量の不足があったときの売主の責任の内容については、商法には、特則がありません。 したがって、民法の売主の担保責任の規定がそのまま適用されます。 しかし、上記の通知義務を怠ると、買主は、その瑕疵または数量の不足を理由として契約の解除や代金減額、損害賠償の請求をすることができません。 これは、商人間の仁義を破ったペナルティーと考えればよいでしょう(商法526条2項)。 なお、売買の目的物に、直ちに発見することができない瑕疵があったときは(直ちに発見できない数量不足というのはありえないハナシ)、買主が、6か月以内にその瑕疵を発見して、「直ちに」通知をすれば、売主の担保責任を追及することができます。 →民法よりも瑕疵担保責任の追及をすることができるができる期間が短いことに注意しよう(民法は、瑕疵を知ってから1年間)。 →ここも、法律関係の早期安定の趣旨である。 なお、売主が悪意のときは、買主は、上記の検査・通知をしなくても売主の担保責任を追及することができます。 売主は、悪意で瑕疵ある物や数量不足の物を給付して、「仁義を破っている」のだから、買主が、仁義を守る必要はないと考えればよいです。 (3)買主の保管義務 商人間の売買で、買主が解除したときは、買主には、売買の目的物の保管または供託の義務が生じます(商法527条1項)。 なお、保管の費用は、売主持ちとなります。 過去問 商人間の売買に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは,後記1から5までのうちどれか(商法H23-35)。 ア 売買の目的物に隠れた瑕疵があった場合には,買主は,代金の減額を請求することができる。 イ 売買の性質により,一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において,当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは,相手方は,直ちにその履行の請求をした場合を除き,相当期間を定めた履行の催告をすることなく,直ちにその契約の解除をすることができる。 ウ 買主が売買の目的物の受領を拒んだ場合には,その目的物について滅失又は損傷のおそれがないときでも,売主は,相当期間を定めて催告をした後にその目的物を競売に付することができる。 エ 売主が売買の目的物の数量に不足があることにつき悪意であった場合には,買主は,売買の目的物を受領した際に遅滞なくその物を検査することを怠ったときでも,売主に当該数量不足を理由として損害賠償の請求をすることができる。 オ 買主が売買の目的物に直ちに発見することができない瑕疵があることを6か月以内に発見した場合において,直ちに売主にその旨の通知を発しなくても,売買の目的物が不特定物であれば,買主は,売主に瑕疵のない物の給付を請求することができる。 1 アウ 2 アオ 3 イエ 4 イオ 5 ウエ 答 5 ア × 瑕疵担保責任の内容については、商法に特則はない。民法570条、566条により正誤を判断すれば足りる。 イ × みなし解除の事案だから、相手方が、解除の意思表示をすることは要しない(商法525条)。 ウ ○ 商法524条1項にそういう規定がある。商法における受領拒絶の弁済供託である。これは、民法497条の特則(この民法の規定そのものが、かなりマイナー)。 エ ○ 売主が悪意なので、買主には、検査義務が生じない(商法526条3項)。 オ × 商法526条2項は不特定物売買でも適用がある(最判昭35.12.2)。そして、通知義務違反の場合、買主には完全履行請求権も生じない(最判昭47.1.25)。 Last updated 2012.02.06 22:00:29
今日は、商法の基本条文のうち、「オートマチックシステム会社法・商業登記法・商法 2」に書いてある部分(ここが、基本中の基本)を除いて、簡単にご紹介します。 商法505条(商行為の委任) 商行為の受任者は、委任の本旨に反しない範囲内において、委任を受けていない行為をすることができる。 この規定は、民法644条(受任者の善管注意義務)の規定を明確化したにすぎないものと解されています。 つまり、民法上も、解釈上、受任者が委任の本旨に反しない範囲内において、委任を受けていない行為をすることはできるのであり、そのことを明記したにすぎないということです。 商法507条(対話者間における契約の申込み) 商人である対話者の間において契約の申込みを受けた者が直ちに承諾をしなかったときは、その申込みは、その効力を失う。 商取引は、迅速にすべしという趣旨の規定です。 民法には、こうした趣旨の規定はありません。 しかし、民法上も対話者間の申込みは、直ちに承諾がなければ効力が失われると解されているので(通説)、実際のところは、受験のレベルで商法と民法で相違はありません。 商法508条(隔地者間における契約の申込み) 1項 商人である隔地者の間において承諾の期間を定めないで契約の申込みを受けた者が相当の期間内に承諾の通知を発しなかったときは、その申込みは、その効力を失う。 2項 民法第523条の規定は、前項の場合について準用する。 これも、商取引は、迅速にすべしという趣旨の規定です。 民法上は、承諾の期間を定めないでした契約の申込みは、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは、撤回することができないと定められています(民法524条)。 この民法の規定は、撤回をしなければ、申込みの効力が存続することを意味しますが、商法では、相当の期間内に承諾の通知が発せられなかったときは、その申込みの効力は存続せず、当然に効力を失うことになります。 なお、2項が準用する民法第523条とは、「申込者は、遅延した承諾を新たな申込みとみなすことができる」という規定です。 商法509条(契約の申込みを受けた者の諾否通知義務) 1項 商人が平常取引をする者からその営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約の申込みに対する諾否の通知を発しなければならない。 2項 商人が前項の通知を発することを怠ったときは、その商人は、同項の契約の申込みを承諾したものとみなす。 商取引における信義則の観点から、商人に契約の申込みに対する諾否の通知義務を課した規定です。 要するに、商人の平常取引では、申込者は、承諾があるのが当たり前と思うので、その信頼を保護するという意味です。 みなさんも、酒屋にビール10本とFAXして、まさか、断られるとは思いませんよね。 そこで、商人がこの諾否の通知義務に違反した時は、承諾みなしのペナルティーを受けることになります。 商法510条(契約の申込みを受けた者の物品保管義務) 商人がその営業の部類に属する契約の申込みを受けた場合において、その申込みとともに受け取った物品があるときは、その申込みを拒絶したときであっても、申込者の費用をもってその物品を保管しなければならない。ただし、その物品の価額がその費用を償うのに足りないとき、又は商人がその保管によって損害を受けるときは、この限りでない。 この規定も、商人が、その営業の部類に属する契約の申込みを断るということは、通常は考えにくいので、申込者の利益のために、商人に保管義務を課したものです。 ただし書きは、商人側の利益に配慮したもので、保管費用の償還請求をすることがむつかしくなる場合や、損害を受けるときは、保管義務を免除するものです。 商法515条(契約による質物の処分の禁止の適用除外) 民法第349条の規定は、商行為によって生じた債権を担保するために設定した質権については、適用しない。 金融の円滑のための規定です。商行為によって生じた債権を担保するために設定した質権については、流質契約をすることができます。 商法516条(債務の履行の場所) 1項 商行為によって生じた債務の履行をすべき場所がその行為の性質又は当事者の意思表示によって定まらないときは、特定物の引渡しはその行為の時にその物が存在した場所において、その他の債務の履行は債権者の現在の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)において、それぞれしなければならない 商法でも、持参債務が原則です。 民法484条との相違は、商法では、住所よりも債権者の営業所を優先的な履行場所しました。 商法521条(商人間の留置権) 商人間においてその双方のために商行為となる行為によって生じた債権が弁済期にあるときは、債権者は、その債権の弁済を受けるまで、その債務者との間における商行為によって自己の占有に属した債務者の所有する物又は有価証券を留置することができる。ただし、当事者の別段の意思表示があるときは、この限りでない。 民法上の留置権との相違点は、債権と占有物との牽連性を留置権の成立要件とはしなかったことです。 つまり、債権者が占有する債務者の物または有価証券に関して生じた債権以外の債権を担保するためにも、その物または有価証券に留置権が発生します。 これは、商人間の取引は、継続的になされることが通常であるためです。 しかし、商人間の留置権には、民法には存在しない次の2つの成立要件があります。 1、 商行為によって自己の占有に属したこと。 2、 債務者の所有する物または有価証券に限り留置権が生じる(民法上は、第三者所有の物の留置も可能であることと相違する)。 Last updated 2012.02.05 12:42:00
2月になり、早いもので、受験まであと5か月ほどになりました。 しばらくの間、本ブログの更新がとどこおっていましたが、そろそろ再開しようと思います。 さて、最近の本試験で、2年間続けて、午前の部の第35問で、従来、試験範囲とは考えられていなかった商法のちょっと込み入った出題がされています。 登記の問題と離れて、商法そのものを出題しています。 もとより、商法は試験範囲ですし、民法の債権法の改正論議で、商法の規定が注目を集めていることでもあり、もしかしたら、この傾向が続くことが考えられます そこで、しばらく、まだオートマチックシステムには書いていないことについて、本ブログで商法の規定を取り上げてみましょう。 前提知識となる「商人」や「商行為」といった基本的な用語の意味は、「オートマチックシステム会社法・商業登記法・商法 2」で解説していますのでそちらをご参照ください。 なお、本ブログの内容の無断転載等の著作権の侵害行為は禁じます。 1、 代理商 代理商とは、「商人のためにその平常の営業の部類に属する取引の代理または媒介をする者で、その商人の使用人でないもの」と定義されています(商法27条カッコ書)。 代理商は、商人(たとえば、企業)の使用人ではありません。自ら独立の商人です。 代理商には、「取引の代理」をする者、「取引の媒介」をする者の2種類があります。 ここに、代理は、民法の代理と同じ意味です。代理商がした法律行為の効果が、本人である商人に帰属します。 これに対して、媒介は、本人と相手方の間で契約が成立するように、仲介やあっせんを行うという意味です。 代理商は、特定の商人のために代理や媒介をいます。 誰のための活動であるかという点が、特定しているわけです。 問屋・仲立人は、不特定で多数の者の依頼にこたえるカタチで活動します。 この点が、代理商との相違点です。 商人と代理商の間には、契約が締結されることが通常で、双方が、その契約上の権利義務を負いますが、商法の規定により、代理商には競業避止義務が生じます(商法28条1項1号・2号)。 たとえば、ある企業の代理商は、自ら、その企業の営業の部類に属する取引をしてはいけません。 第三者のためにすることも不可。同種の営業をする他の企業の取締役、執行役、業務執行社員になることもできません。 →無許可で、競業をしたときは、代理商または第三者が得た利益の額が、商人に生じた損害の額と推定される(同条2項)。 つまり、商人と代理商の関係は深く、いわば、一蓮托生のような関係にあるわけです。 しかし、代理商は、商人の使用人ではないので専念義務は生じません。 この点が、支配人との相違であり、その商人の営業の部類に属しない取引であればやってもよいし、第三者のためにこれをしてもかまいません。 この他、代理商には、次の義務があります。 1、 通知義務 代理商は、代理または媒介をしたときは、商人に通知をしなければなりません(商法27条)。 2、 善管注意義務 商人と代理商の間には委任関係があると考えられるので、代理商は、善管注意義務を負います(民法644条)。 代理商には、次の権利があります。 1、 留置権 代理商は、取引の代理または媒介をしたことによって生じた債権の弁済期が到来しているときは、その弁済を受けるまでは、商人のために当該代理商が占有する物または有価証券を留置することができます(商法31条)。 →これは、代理商に生じた商人に対する債権を預かった商品や有価証券が担保するという意味合いである。 2、 報酬請求権 代理商は、自ら、独立の商人ですから、報酬の特約がなくても、商人に報酬を請求することができます(商法512条 商人に関する一般則)。 商人と代理商の間の契約には、期間の定めがあることが通常でしょうが、かりに、期間の定めがないときは、2か月前に予告をすれば、相互に解除することができます(商法30条1項)。 これは、商人と代理商の関係は深いので、委任についてはいつでも解除できるという民法の規定の適用を除外したものと考えればいいでしょう。 →なお、この場合でも、やむを得ない事由があるときは、商人及び代理商は、いつでもその契約を解除することができる(同条2項)。 Last updated 2012.02.03 16:54:33
「でるトコ民法」(計2冊)がもうすぐ発売になります。 この本は、ぼくが、はじめて作ったオリジナル問題集です。 そのコンセプトは、問題文も解説も「できる限り短く」ということで、問題にも解説にもムダがありません。 試験の「急所の部分」にしぼって一問一答で出題して、ゲーム感覚で読者に実力をつけてもらおうというものです。 これは、従来の問題集が、ともすれば解説が長すぎて、正確さを期するあまりに試験に出ないことを延々と書き綴る傾向があることへのアンチテーゼです。 ここに、試験の「急所」とは、答えを出すために必要な心得のことです。 もちろん、山本式の記憶法も使って構成しているので、重要な部分が自然に印象に残る仕組みです。 学習の初心者も分かるように、そして、合格に近い力の学習者も急所の部分の確認作業ができます。 「でるトコ」シリーズは、不動産登記法の原稿までは完成しており、主要4科目までは、今年の試験に間に合うように出版をしようと思っています。 Last updated 2012.02.03 10:22:39 |一覧| |