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私が40歳代の頃、化学メーカー研究所勤務時代のお話です。
北大西洋条約機構(NATO)主催の植物バイオに関するシンポジウムに招待され講演することになりました。 ポルトガルの地中海に面する保養地のホテルでの、2週間にわたるシンポジウムには、ヨーロッパの大学研究機関の研究者を主体に200人ぐらいが参加していたでしょうか。アジア系の参加者は私一人でしたし、企業からの参加者も私だけだったような気がします。 ホテルに缶詰とはいえ、保養地での毎日は、かなりくつろいだ雰囲気があり、夜には、参加者もバーやディスコに出かけて楽しんでいました。私はと言えば、講演が準トリ扱いで、最終日の最後から2番目でしたので、発表1時間、ディスカッション1時間と言う講演の準備に余念がないというか、特に1時間の徹底討論に備えて、想定質問対策準備に追われた毎晩でした。と言うわけで、夕食に近くのレストランにみんなで出かけることもありましたが、慣れない英語の講演のことが気がかりで、楽しむ余裕があまりありませんでした。 そして最終日、私の講演は、手前みそですが大好評で、ディスカッションも終えた段階で、皆さん立ち上がって拍手を送ってくれました。大変珍しいことで、このシンポジウムでは私に対してだけでした。 自慢話はここまでで、ここからが本題です。 最終日の夜、さよならパーティーが地中海を見下ろす素晴らしいレストランで行われました。2週間の長丁場の間、すっかり仲良くなった参加者は大はしゃぎで、宴もたけなわになってきたとき、イギリスからの参加者10名ほどが、歌を歌い始めました。私も知っているイングランドやアイルランドの民謡です。すっかり緊張がほどけた私も、ノリノリで楽しんでいました。すると、突然、 「Japanese song!」と言う大きな声が、世話役の女性教授から発せられました。 大歓声が上がり、皆が私を見つめて拍手を送っています。私としては意外な展開に一瞬凍り付きましたが、ここで引き下がるわけにはいきません。皆さんだったら、こんな時、どんな歌を歌いますか? 今でも不思議ですが、ほとんどためらうことなく立ち上がり、「日本で大変ポピュラーな曲で、東南アジア諸国でも愛されている日本の曲です」と言って、「ここに幸あり」を歌いました。民謡などではなく、なんでこの曲を選んだのかわかりませんが、とっさに浮かんだ曲はこの一曲だけだったのです。結局、指名で歌ったのは私だけで大変な被害者となりましたが、歌った後の大歓声と拍手は今でも大きな思い出となっています。 町内会老人クラブでの集まりで使う、カラオケDVDづくりをするためYouTubeで徘徊していた折に、久しぶりに「ここに幸あり」を聞きました。あの後、一度も歌うこともなく、滅多に聴くこともなかったこの歌を聞いたとき、あの地中海を展望するレストランでの出来事が鮮明に思い出され、ここに記すことになった次第です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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