渡辺博幸(中日)です!
「きょうろぐ」選手名鑑企画第二弾はこのひと。背番号5、ワタナベだ!-----------------------------------渡邉博幸「守れる一塁手」最近、渡邉を知った人はきっと「守備のいい人」とインプットされていると思うのでまずそっち方面から。彼の守備はすごい。何がすごいかって、ほとんど全てのポジションを守れる。これは使う側の監督からすればすごく便利なことで、どのポジションのサブにもなりうるのだ。彼が1軍にいつづける理由の8割方を占めているであろう。まさに“芸は身を助く”である。で、しかも守備がうまい。一般的に一塁手は「守備は得意でないがよく打つ人」というキャラの人間が守る場所だったが、昨年は「守れる一塁手」という新たなジャンルを確立。どんなにチャンスに打てなくても起用され続け、なんとゴールデングラブ賞まで獲得してしまった。はた目には一塁手のうまさというのはわかりにくく、別段肩が強いというわけでもないのだがキャラ得で賞が転がり込んできた。歴代受賞者をズラっと見てみても、明らかに異質である。(ちなみにセ・一塁手のGグラブ歴代受賞者 =王、藤田平、中畑、駒田、パチョレック、 ペタジーニ、アリアス、そして渡邉。…いいのか?)それを目の当たりにした我々は、ある意味歴史の生き証人になったのかも。そんな彼だが入団後しばらくはむしろ「打」のほうで、しかもいい場面での代打としての印象が強い。99年の優勝した年などはサヨナラなど打っていたし。そう思って今度は成績で見てみる。すると、目立つのはベテランになるにつれて出場試合が増えている点である。社会人出身の彼は入団時点で24歳くらいだったはずなのだが、35歳になる現在も息の長い活躍をしている。それともう一つはとにかく成績が「ド無難」。毎年の成績は、打率は2割5分ちょっと、本塁打は2,3本、盗塁が多いわけでもなく、四死球が特別多いわけでもなく…というような感じ。目立った成績は残さないが、なんだかいつも一軍にいるってところだろうか。ちなみに現在の「打」は正直チャンスに弱いイメージばっかり。井上、渡邉と続く打線はまさにチャンスクラッシャー、ゲッツーメーカー…。一昨年の“無死満塁からトリプルプレーでゲームセット”は記憶に新しい(ファンとしてはトラウマでさえある)。得意のセンター前ヒットを今年はたくさん見てみたいものだ。というわけで今年はウッズ加入でスタメンでの出番は減りそうだが、貴重な控えとして一軍になんとなくい続けることは間違いないであろう。そして彼の存在が全球団的に見ても貴重であることもまた事実なので、またなんとなく貢献してくれることを願うばかりである。