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●段ボールたい肥づくりに夢中になる自治体とNPO 生ゴミを使って、たい肥づくりをする試みが、自治体やNPOを中心に広がっています。 使うものはミカン箱程度の段ボール箱とピートモス、そしてモミガラ炭。 一日に三角コーナー1つ程度の生ゴミを入れて2週間程度で微生物が発生するそうです。 毎日掻き交ぜること6か月、冬の時期は毛布を掛け、夏は風通しのいいところで育てます。 まるでペットを飼うようにかわいがると出来上がります。というのがうたい文句です。 筆者の住んでいる自治体でも段ボールたい肥づくりを役場で実演していたので、早速後で見ていました。 質問が出ました「腐ったらどうするんですか?」 担当者は「べランダですから大丈夫です。もしどうしようもない臭いが出たら捨ててください。」 「ウジやハエが湧いたらどうしますか?」「お湯をかけると死にます。ショウジョウバエが湧く場合が多いですが、ショウジョウバエは家へ入ってこないですから。」という程度のノウハウでした。 段ボールたい肥作りをベランダですることを薦める自治体の担当者は、べランダ越しの隣の家がこうむる匂いの迷惑を考えているのでしょうか?それからハエですが家へ入ってきます。もう家が小さなハエだらけで困って捨てた、という人がいます。 また、発酵する時に出るカビくさい強烈な臭いが洗濯物について困った人もいます。 ウジ退治のためにお湯をかけすぎて水があふれて段ボールの底に穴があいてしまい、作っている最中のたい肥?が漏れ出してベランダの排水溝が詰まり、マンションの管理会社から大目玉を食った人もいます。 台風の雨風でぐしょぐしょになり、観葉植物の鉢のように避難して部屋に入れるわけにもいかず困った人もいます。 たったひと箱の生ゴミ処理のためにこれほどの被害が出ます。また、「失敗したら捨てればいい」と自治体のHPにはよく書いてありますが、捨てる時にする強烈な臭いと捨て場所に苦労した人もたくさんいます。 また、本当かどうか知りませんが、小さなお子さんがお母さんの見ていない時に土遊びに段ボールで作っている最中の土の中に手を入れて遊んでいて、それを舐めたかどうかでその子はお腹を痛くした、という話も人伝てに聞きました。 本当なら怖い話です。 これではまるで「段ボールたい肥づくり被害者の会」で出るような話です。 それに一番の問題は、入れる生ゴミの選別が難しいことでしょう。三角コーナーがもう一つ要りそうなくらい、「あれはだめこれはだめ」という制限つきです。 もっともそうしなければ微生物は活性化しませんでしょうし、たい肥化しませんので失敗ということになります。またうまくいっても何が入っているか分からない危険なたい肥ができあがります。 さて、いくら成功例の写真を見せられても納得できないのはどうしてでしょうか? これほどまでに生ゴミにこだわるのは、少しでも生ゴミを減らそうとする自治体の施策の一つなのだとは思いますが、実際問題として生ゴミ段ボールたい肥づくりは、アイデア倒れといっていいかもしれません。 少なくとも筆者は評価していませんし薦めません。 苦労して6か月で、ウジやハエ、そして強烈な臭いと戦いながらやっとひと箱の段ボールたい肥をつくり、それから野菜を植えるのですか?気の遠くなるような話ですが、話題性はあったとしても科学的でも合理的でもなく、そのノウハウも行き当たりばったりの貧困な発想で、いわば素人さんの思いつきのようなことだと思います。 誰でもできそうなので誰でも飛びつくのですが、続いている人はごくわずかだとも聞いています。本当でしょうか?もしそうならば、おまけに継続性もない施策だと言えるでしょう。役場の人や担当者の方ももうやっていない、とある人が笑っていました。 本当でしょうか?本当に役場の人はやっていないのでしょうか。そうなら終息宣言を出しましょう。 当然です。このような危険なことはお薦めしたいとは思いません。これはゆきすぎた有機農業にも一脈通ずるものがありそうです。生ゴミをそのままどんどん畑に投入することを平気でやっている有機農家はまさかいないでしょうが、十分に熟しきっていない生ゴミを畑に大量に入れていることはあり得ます。 また自治体でも生ゴミを大きな穴を掘って埋めているところがありますが、やがて腐ってそのうちいい肥料になる、程度の認識しかないようです。 同じようなもので、生ゴミを上からどんどん入れて、次第にたい肥化させていくといううたい文句のプラスティック製の処理装置がブームになったことがありました。 次第に土がドロドロになり、死んだようになって作物ができなくなったという人がたくさんいます。当たり前の話です。 いまでも少なからぬ人が畑に、このプラスティック製の生ゴミ処理装置を埋め込んでいます。早くやめてほしいものです。 『野菜畑のウラ側』より ****************************************************************************** 「ブログ村参加しています」 ご協力お願いします! ポチっ!と押してください ↓ にほんブログ村 押すと一覧表が出てきます。 迷わず「いのち文化研究所」(6月30日現在第4位人気ブログ)を選択して、クリックしていただくと、ここへまた戻ってきます。 正直言って、ひとつご協力おねがいします(笑)。 年甲斐もなく燃えてます。 いやなに、いい記事提供したいのと、できるだけ多くの人に読んでもらいたいからです。 祝!本日発売! これを知っても食べますか? 『野菜畑のウラ側』 松下一郎・鈴木康央 共著 (ゴマブックス刊)¥1,300 『本当は危ない有機野菜』(徳間書店刊)をまだ読んでいない方は、 この機会に一緒に読んで、誰も言わない真実の「農業の姿」を学びましょう。 ●「アニキ道」 おかげさまで好評発売中! 痛快無比!おもしろい!スカッとした!とコメントいただきました。 「ありがとう!ウツ気味の父が笑った」など寄せられています。 ★★★★★評価 ****************************************************************************** 雨か。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
たい肥作りには、適度な水分と空気(酸素)が必要にもかかわらず、専門のたい肥センターでさえも管理がうまくいかないと嫌気状態になって、腐敗することがあります。
「野菜畑のウラ側」はさっそく購読させていただきたいと思います。 (2009.07.01 05:24:59)
ショウジョウバエは部屋にも入ってきます。
札幌などは段ボールでの生ゴミ堆肥を推奨していますよね。 私はいやです。 今庭の隅に抜いた草や野菜くずは積んでますが魚や残飯の生ゴミは入れません。 野菜を作るためと云うより量を少なくして庭に入れます。 本は間もなく届くみたいです。 サインが欲しかった。 ビヤンの手形も^^ (2009.07.01 18:29:42)
大竜真さんへ
>たい肥作りには、適度な水分と空気(酸素)が必要にもかかわらず、専門のたい肥センターでさえも管理がうまくいかないと嫌気状態になって、腐敗することがあります。 >「野菜畑のウラ側」はさっそく購読させていただきたいと思います。 ----- まったくそうですね。 そんなことも教えないで自治体やNPOは段ボールたい肥づくりをあおっていますよ。 お役所仕事ですね、まったくもう…(笑)。 (2009.07.01 23:23:26)
夢花風さんへ
>ショウジョウバエは部屋にも入ってきます。 >札幌などは段ボールでの生ゴミ堆肥を推奨していますよね。 >私はいやです。 >今庭の隅に抜いた草や野菜くずは積んでますが魚や残飯の生ゴミは入れません。 >野菜を作るためと云うより量を少なくして庭に入れます。 > >本は間もなく届くみたいです。 >サインが欲しかった。 >ビヤンの手形も^^ ----- サッポロも?へ~え、おどろきです(笑)。 草はいいですね。枯れ葉と枯草は腐葉土に。 ビヤンの手形?それはいいですね、気がつかなかった(笑)。 (2009.07.01 23:26:10)
ブログを読ませていただきました。
確かに仰る通り、生ごみでの堆肥づくりは難しい部分もあります。私も現在、ハエの問題で調べているところです。堆肥づくりはある知度の知恵が無いと出来ない部分もあります。自治体やNPO法人がこの方法を進めていることに対し全てが正しいとは思いません。そこに問題が存在することはやってみないと分からない部分もあります。しかし、日本で処理されるゴミの半数以上が家庭やレストランからでる生ごみです、それをご存じでしょうか、大量の生ごみを処理するためにゴミ処理場を稼働しなくてはいけません。多くのエネルギーが必要になり環境問題にも繋がります。また、1900万トンというゴミが日本では捨てられておりますが、そのうちの900万トンは食べられる状態で捨てられています、他国に既存している日本はどれだけの食べ物、命を無駄にしているのでしょうか?今、食べるものさえない国も沢山あります。生ゴミ肥料を通して少しでも自分のしていることに考えるきっかけを作る、そういった面でNPO、自治体が行っていることには感謝していますし、私自身生ゴミ堆肥から環境問題にも正視するようになりました。彼らがこういったアイディアを提唱されることはとてもいいことだと思います。仮に段ボールを使用した肥料作りが駄目で、そこに代用できるものがあるのであれば、批判するだけでなく、そういった、もっと効果のある堆肥づくりを紹介することが必要だと思います。ただ、批判するだけでは何も変わりません。 (2010.06.15 20:32:50)
現在実行中さんへ
あなたおっしゃることは「全部」知っています。私と松下の書いた『本』に、すべて書いておきました。だからといって、土を窒息させ、殺すわけにはいきません。地下水を汚すわけにはいきません。また、家庭ごみの中に何が入っているか、窒素以外に(窒素計測はできます)知ろうとしても、それを計測する装置は存在しませんし、基準もありません。韓国のように、土の中にどんどん生ごみや生ごみから作ったたい肥をいれて、ついに水道水が飲めなくなってしまったことをご存知ですか?あなたは生ごみの中に入れるものを選んでいても、「自己満足」は出来るかもしれません。検証は不可能です。生ごみを減らすことは人間の課題です。しかし堆肥を何の基準もなく土に入れることで野菜やその他の作物が、その栄養を吸収するわけではありません。野菜は「無機物」=元素しか吸収しないことをご存知ですか?有機物は吸収しないのです。生ゴミのすべてが無機物になった、ということを検証する機械器具を発明してからなら、ダンボールでもなんでもおやりになったらいいかと存じます。あおして生ごみには有害元素(水銀やカドニウム)も入っていることは論ずるより明確なことでしょう。野菜はそういった元素も吸収するのです。また生ごみに必ずある「カビ」の菌糸は野菜の中に入り込み腐らせます。カビはカビ毒を残し、洗ってもとれません。土にしみ込んで残存します。「生ごみたい肥」は「土」はもちろんのこと、「野菜」や作物たちにとって「大迷惑」なのです。 本を読んでいただければすべて納得していただけます。 どうぞ騙されたと思ってお読みください。 そのうえで、理路整然たる「公開質問状」でも戴ければ幸いです。 楽しみにお待ちしています。 そしてあなたが私たちの仲間になって、「間違ったこと」を止めさせようとする運動を起こされることを望んでいます。 (2010.06.16 00:19:15) |