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関本洋司

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2004年10月17日
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テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:日記
 16日に新宿紀伊国屋ホールで、柄谷行人、大澤真幸、高澤秀次らが参加した「思想はいかに可能か」と題したシンポジウムが開かれたので聞いてきました。
 柄谷さんは、何度もこのblogで触れていますが、その著作がアジアや欧米諸国で翻訳されていることからわかるように、日本が誇る数少ない知識人です。今回は岩波書店から刊行されている定本が完結したことを記念するイベントでした。
 今発売中の「文学界」(11月号)でも同様の発言をしていましたが、やはり彼の憲法第9条に関する発言が注目に値すると思います。
 改憲するなら国民投票をしてほしい、そうすれば国民は気がつくだろう、押し付けられた憲法なのかどうかを・・と柄谷氏は述べました。「超自我」というむずかしい言葉を使わなくてもいいから何とか説明したい・・・という、啓蒙的な身振り、わかりやすく語ろうとする姿勢が特筆すべきことだったと思います。

 冒頭の大澤さんによる柄谷さんの業績の要約は全体として正しいものだったと思いますが、柄谷さんが文学から理論を経て社会運動へ行ったという誤解を与えるものだったかも知れません。柄谷さんの文学への関心は途切れておらず、理論的考察と絶えず併行したものだったからです。
 僕がここで文学を重視したいのには理由があります。
 先のシンポジウムでは、資本、国家、ネーションという三位一体をいかに脱構築し、今後アソシエーションをつくっていくかがテーマになりましたが、文学こそアソシエーション足りうるものだと思うからです。
 例えば(仮説ですが)柄谷氏と中上健次の関係はアソシエーションであったのでは・・・

 さて、僕は柄谷さんを「さん」づけで呼ぶわけは、NAM(代表をくじ引きで選び、地域通貨を事務対価に導入した組織)の運動に参加していたおかげで、本人と話す機会が何度かあったからです。

 以前お会いした中で、ひとつ印象に残っているのは、彼が禁煙をしていたとき「医者はニコチンがないけれどある、と矛盾することを言っている」と怒っていたことです。神経にニコチンは穴を空けますから、その穴のコトを指して医者は「ないけれどある」という表現をしていたのだと思いますが、医者にしてはしてはちょっと(ラカン的な)変な表現だと思います。確かにニコチン状に穴が開けば、ニコチンはないけれど形はある、ということになりますが。

 シンポジウムの話から脱線してNAMのことに触れたのは、会の後、久しぶりに会ったNAMの会員たちとひさしぶりに新宿で飲んでNAM(2003年に解散)のことを思い出したからです。

 シンポジウムで、NAMの運動を外国でやればうまく行くことがわかっていたのに日本ではじめたことについて、柄谷さんが「僕は愛国的だから」と言っていたのが印象的でした。
 また、柄谷さんはマルクスの「永続革命論」(僕はプルードンの系列弁証法を想起しますが)についても触れられていましたが、これは今後柄谷さんの新たな著作で明らかになるでしょう。

 





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最終更新日  2004年10月18日 01時10分22秒
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