~断乳時のおっぱいケア~
断乳時のおっぱいケアについてですが、たとえば全く搾らずに断乳したとしてもおっぱいの中に残った母乳は徐々に体に吸収されて行きます
でもまれに断乳の過程でおっぱいに溜まった古い母乳が細菌感染を起こして乳腺炎になったりすることもあるようですし、溜まった母乳の脂肪分が乳腺に残ると次回の授乳の機会に乳腺が詰まってなかなか開かなくなったり、しこりになっておっぱいに残ってしまったりすることもあるようです
トラブルを防ぐためにも順を追ってケアをしながらおっぱいを止めるようにしていきましょう
■回数が多い状態からの断乳■(この日から飲ませないと決めて断乳する場合)
まずだいたいの時期を決めたらママと赤ちゃんが2人も体調の良い時を選びます。
できればしばらくはおっぱいを見せない方がいいと思うので連休の初日などパパに赤ちゃんをお風呂に入れてもらえる日を選ぶといいと思います。
断乳してしばらくはお風呂で温まるとおっぱいが湧きやすくなりますのでママは湯船につかることは避け、シャワーなど済ませるようにしておっぱいや体を温めないようにしましょう。
食事もおっぱいが張りが落ち着いて来るまでは高カロリー食、高脂肪食、乳製品、甘いものなどは避け、あっさり和食にして下さい。
飲ませないでいると段々おっぱいは張って来ると思います。
初日~3日目までは張って辛くなったら少し楽になるくらいまで軽く搾る(圧抜き)ということを繰り返します(搾り方は乳管開通法 のページを参考にして下さい)
この時張っている乳房の部分を押して搾る事は避けて下さい。
乳房部分は母乳が溜まり非常に炎症が起きやすい状態にありますので搾る時は乳房部分を押したりはせず必ず乳輪~乳首の部分のみを持って搾乳するようにします。
この時の搾る回数や搾る量はそれまでどれくらいの量出ていたかにより個人差があります。
出来る限り我慢して(でも我慢のしすぎは禁物)どうしても辛くなったら圧を抜く程度に軽く搾ります。
私の場合は差し乳だったので片方のおっぱいにつき30~50ccほどの量を1日1~3回搾っていました。(この時に搾る回数や搾る量は個人差があると考えてください)
良く出るタイプのおっぱいの方や溜まり乳の方は1回につき50cc
~搾ることになるかも知れません。
そして4日目に一度出なくなるまで全部搾りきります。
その後は張ってきて痛くなったら圧を抜く程度に軽く搾る、ということを繰り返します。(ひどく張ったり痛くなければそのままでOK)
そして1週間後にもう一度出なくなるまで全部搾り出し、そこからまた1ヶ月後にもう一度出なくなるまで全部搾りきります。
あとは思い出したときなどに時々お風呂などで搾ってみて下さい。
最終的に搾ったときに白い母乳ではなく透明な汁が出てくるようになれば断乳完了ということになります。
ただし、私の場合も断乳後1年くらいはまだお風呂で搾れば白っぽい母乳が1~2滴出ていました。
その代わり、これが最後の子供の予定であったり最後の断乳ということならキチンと残乳処理を行うようにして下さいね。
断乳中おっぱいが張って痛むときはキャベツの葉シップ・じゃがいもシップ・里芋シップ(乳腺炎のページで紹介しています)熱さまシートなどの冷却シートなどを使って冷やすといいと思います。
里芋シップ 冷えピタ
でもなかなかマニュアル通りには上手くはいかないもの、辛い時は多少多めに搾ってもいいですから徐々に搾る回数を減らしていく形で無理せず徐々に母乳を止める方向に持って行って下さい。
もし断乳の過程でトラブルが起きたり自分でするケアに自身がないときは母乳外来のある産婦人科、助産院や助産婦さんなどに相談されることをおすすめいたします。
また乳腺炎になったことをきっかけに断乳しようとする方がいますが、基本的に乳腺炎の時の対処法と断乳時の対処法は正反対のことを行うことになります。
乳腺炎→頻回に飲ませたほうが良い
断乳→飲ませず搾るのも圧抜き程度)
できればまずは乳腺炎を治すことに専念し、おっぱいの状態が良くなった上で、新たに断乳に挑戦するようにされたほうがいいと思います。
■徐々に授乳回数を減らし分泌量を減らしていく断乳■
もう一つ、意識的に授乳回数を減らし、それに伴い母乳の分泌量を減らしていき断乳するという方法があります。
この方法は桶谷式の断乳方法ではありませんが、私の場合は3人目の子供はこの方法で断乳(卒乳に近い断乳)しました。
やり方としましては最低2ヶ月以上の時間をかけて、ゆっくりゆっくり授乳回数&分泌量を減らしていき、自然におっぱいを卒業するべく仕向けるという形になります。
具体的に説明しますと、たとえば今授乳回数が1日7回の場合は、まずは授乳回数を1回減らして6回とする、そして6回のペースを2週間程度定着させる、赤ちゃんの様子やおっぱいの様子をみながらまた1回減らして2週間程度様子をみる、というようなやり方になります。
この時、決して今日7回、明日6回、あさって5回などという急激な減らし方はしないで下さい。
また授乳回数を減らしたことでおっぱいが痛んだりした場合は、減らす回数を一旦そこでストップさせ、飲ませる姿勢を変えたりして(縦抱きやフットボール抱き授乳)一旦おっぱいの調子が良くなるまで待ち、それからまた減らすように調整して下さいね。
もし赤ちゃんが1歳半を超えている場合は、まずはおっぱい以外の水分補給ができること(喉が渇いた時はお茶などが飲める)をクリアしてみましょう。
そして、1歳半を超えてもまだ、泣いたら飲ませる、要求のままに飲ませている場合はまずは、いつといつに飲ませるかというルールをママなりに決めてそれを実践してみましょう。
外出先や人前で欲しがった時は「おうちに帰ってから飲もうね」と言い聞かせてみてもいいと思います。
ある程度のリズムがつけられたら、意識的に断乳・卒乳していく準備が整いましたので、ゆっくり時間をかけて回数を減らしていく、断乳に挑戦されてみてもいいかと思います。
一般的にはお昼間の授乳回数を減らし、寝る前や夜中の授乳を最後に残すママが多いのですが、思い切って先に寝る前の授乳・夜中の授乳をやめるほうが、あとあとは楽だったりします。
ただし、寝る前の授乳をやめるときは3日程は、おっぱいがないと眠れず泣きますから、泣いてもひたすら泣きつかれて寝てくれるまで付き合ってやる必要があります。
最終的に、1日1~2回の授乳になれば、いつやめてもいいという状態になりますが、全く飲ませなくなった場合は1週間後と1ヵ月後にお風呂で一度全部搾りきる残乳ケアだけはされるようにして下さいね。
■自然卒乳した場合のおっぱいケア■
母乳を飲ませる回数が自然に減ってきた、吸わせる回数を意識的にして母乳量を減らして卒乳した、などの場合は卒乳後もさほどおっぱいが張ったり痛んだりするということは少ないかも知れません。
でも張らないから、痛まないから、とそのままほおっておくと古いおっぱいが小さいしこりとなって乳腺内に残ったりする場合があると聞きます。
次回の授乳時にスムーズに乳管が開くてくれるためにも、できればきちんと残乳ケアをしておっぱいを終えましょう。
ケアのやり方は張ったり痛んだりする場合は上で紹介している方法と同じ処置を。
特に張ったり痛んだりしない場合は飲ませなくなって1週間後、それから1ヵ月後にお風呂などで搾れるだけしっかり搾りきってみられるといいと思います。
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