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文化人類学者によると、文明の進歩の度合いの判断のひとつに客観化というものがあるらしい。つまり、どれだけ人間中心の世界から抜け出せているか、つまり世界の緒現象は人間とはなんの関係もなく起こるということを理解しているかということらしい。
これは発達心理学者がいうところの自己の客観視とかなんとかいうやつで、自己と世界の線引きをしていくとう過程に相似しているらしい。 現代文明の客観化はかなり進んでいると思う。多くの人は宇宙の物理的現象と人間とはほとんどなんの関係もないことを理解しているだろう。 しかし、占いや超能力が根強い人気をもつということが示唆しているように、もしかすると脳はあまり客観化を望んでないのではないかという気がする。 ひきこもりやネット依存など多くの精神疾患(と精神科医が言う症状)は主観的世界へ閉じこもる精神状態であるのであって、集中や熱中など大きな仕事をするときに必須の精神状態も、少なくとも短期的な主観的世界への閉じ籠りが必要なように思われる。 つまり、過度の客観化は人を幸せにするとは限らないのかもしれない。個々の世界はある程度限定され、人間の世界もある程度の制限を設けた方が我々はうまくやれるのかもしれない。 世界中の人間「全員」が、自分は神だと思っている世界は、意外と楽しい世界なのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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