杉林に 国宝五重塔
出羽三山の神々を祀る「三神合祭殿」の参道口の杉林に建つ羽黒山五重塔。東北地方で最古の塔として知られる。創建は900年代、平将門と伝えられている。歴史上のミステリーか・・。現在の塔は、600年前に再建されたという。 高さ29mの五重塔は、スギ材による三間五重杮葺素木造りで国宝に指定されている。近くに樹齢千年の巨木「翁杉」が立つ。その高さは五重塔を超えて、48mにおよぶ。また、祓川に架る神橋付近には、江戸時代月山から水を引いて造られた「須賀の滝と祓川神社」がある。 今年の春から羽黒山五重塔の内部を特別拝観している。三神合祭殿再建200年を記念してもの。二階から内部を覗けるように仮設通路が設置。塔を支える「心柱」の様子、小野道風筆と伝わる額や内部のVR画像を見ることができる。塔内部の撮影は禁止。 参道「一の坂」入口から境内へは、2,466段の石段が続く。松尾芭蕉もこの参道を上ったという。芭蕉が宿泊したのは、参道中段付近(三の坂)の南谷別院。建物はないが、芭蕉の句碑が残されている。旧暦6月に数日宿泊したという。写真-1 国宝羽黒山五重塔を特別拝する。写真-2 随神門を潜り、山道を下って川を渡り上る。雨の日は足元が滑りやすい。写真-3 祓川の神橋を渡る。写真-4 杉林の中に建つ五重塔。翁杉と参道入口。写真-5 杮葺素木造りの外観。かなり傷んでいる。写真-6 随神門近くの宿坊と五重塔への案内図。