戸隠鏡池の堰堤
戸隠連峰を湖面に映す鏡池は、戸隠を代表的する景勝地。戸隠神社・随神門から南へ1.2kmに位置し、遊歩道を歩けば30分程度。戸隠神社中社(駐車)からはタクシーが運行しているので、お年寄りでも鏡池の景色を眺めることができるようになった。 戸隠山(標高1,904m)は、天の岩戸伝説の山である。修験者の山である。天照大神が籠った岩屋の戸が投げ飛ばされて山となったという。戸隠山は、戸のように切り立った山。戸隠神社奥社から約2時間の登山コースがあるが、「蟻の塔渡り」という難所があるため上級者向け・・。 鏡池は農業用ため池でもある。昭和40年頃に周辺の水田に農業用水を供給するために造られた「西原温水ため池」だ。戸隠連山を水源とする湧水は、そのままでは冷たくて稲作に向かない。そのため、一旦この池(貯水量約7万m3)に貯めて、温かくして使うようにしているのだ。 秋、鏡池は絶景ポイントになる。標高1,210m、面積4万m2の水面は、九頭龍山、戸隠山、西岳(標高2,053m)を映し出す鏡となる。紅葉がその景観に彩りを添える。そんな時期に訪れたいと思うが、そうそう足を運ぶは出来ない。今回が見納めになるかもしれない。写真-1 鏡池の堰堤天端から戸隠連峰を望む。あいにく風があり、鏡にならず。写真-2 山の天気は変わりやすい。山の頂に雲が降りてきた。写真-3 鏡池は農業用ため池。余水吐きや取水設備を備えている。写真-4 鏡池周辺案内図。鏡池は長径350mの楕円形、一周約30分の散策を楽しめる。写真-5 池に浮かんでいたのは、フロート式取水口。表面の温かい水を取る。