襟裳岬突端 鼠の尾
トーチカのような「風の館」屋上の展望台から岬突端まで、約800mの遊歩道が整備されている。風の弱かったので、皆で岬の突端まで歩く。終点部の平場には、神社跡を示すと木製鳥居と石碑が立っていた。「豊国丸殉難追悼碑」と刻まれている。1929年に襟裳岬沖合で座礁沈没し、78名が亡くなった。 襟裳岬突端部から太平洋へ向かって、大小の岩礁が連なっている。岬形状は、ネズミが伏せたように見えるという。「オンネエンルム」のエルムは、鼠を意味しているという。60mの断崖から続く尾根(岩礁)は、沖合約7kmまで伸びている。この岩礁にゼニガタアザラシが生息している。 襟裳岬のある襟裳町は、夏から秋にかけて町が昆布一色に染まるという。日高昆布の産地だ。かつて「えりも砂漠」と呼ばれた土地は、現在草木が生えている。緑化に辿り着けたのは、地元漁師の力によるところが大きかった。海の幸は、山からもたらされる。また山は海から贈り物で成長してゆく・・。写真1 襟裳岬突端、ネズミの尾。写真2 太平洋へ沈み込んでゆく岩礁群。写真3 突端部遊歩道と3つ目の展望台。写真4 ゼニガタアザラシが生息するという岩場。写真5 海面近くの平場と波打ち際。写真6 神社跡と海難事故慰霊碑。