利根・江戸川 分岐点
利根川が二股に分かれる関宿分基点は、「境の渡し」の上流約1,500mにある。分派した江戸川は、南流して60km先で東京湾に注ぐ。一方、本川の利根川は、約120km東流して太平洋に流れ出る。 分岐点における二つの川の流量は、どのようになっているのだろか。平時の水量調節は、分基点下流800mにある関宿水門が担っているようだ。しかし、大洪水ともなれば、江戸川:利根川=2:3程度の比率で流下するようだ。江戸川に毎秒7,000m3が流れ込むと、関宿水閘門は水没してしまうそうだ。 わが町の洪水ハザードマップ(流山市)を見たが、50cm以上浸水する区域が市全体の1割以上に達する。一部、5mを越す場所もある。江戸川が決壊してしまった時の浸水エリアを想定したもの。概ね、200年に1回程度の大雨を想定しているという。昭和22年のカスリーン台風の大雨が念頭にあるのだ。 3、4年前から江戸川では堤防補強工事が目立つ。非洪水期である11月から3月までが河川工事期間。日曜日は休工日であるが、土曜・祝日返上で工事を進めている。想定外が起きる昨今の自然現象。土の堤防に毎秒7,000m3泥流が押し寄せる日がいつか来るかもしれない・・。万が一に備え、足腰をしなやかに保ちたいものだ・・。 写真-1 利根川左岸より下流を望む。 写真-2 利根川と江戸川との分岐点付近は、流れが弱くなり土砂が溜まりやすい。 写真-3 利根川左岸より江戸川口を望む。 写真-4 左岸土手からは筑波山が良く見える。 写真-5 江戸川の流頭部に造られた関宿水閘門。常時の水量調節は水門で可能。