中日新聞に連載中の町田健氏「現代日本誤百科」に対する小論の25回目の今回は、「寿命をながらえさせる」という表現についてみていこう。
町田氏は「「ながらえる」は「長生きする」という意味」だと指摘したうえで、「「寿命が長くなる」ことを「寿命がながらえる」と表現し、これをもとに「寿命をながらえさせる」という使役形を作ったのだろう」が、「「ながらえる」には「生きる」という意味が含まれているから、「寿命」と並べると同語反復になる」として、「単に「ながらえさせる」と言えばよい」と指摘する。
今回も割とまともな結論だが、「使役形を作った」とか「並べる」とかいう表現がいかにも言語道具説的である。また、「生きながらえる」という表現もあるから、「「ながらえる」には「生きる」という意味が含まれている」というのも説得力に欠けるし、なぜ「「寿命」と並べると同語反復になる」のか、「寿命」は人生の最期の一点を指している場合もあるから問題ないのではないか、などと思った。
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最終更新日
2013年12月12日 13時12分45秒
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